2022年08月31日

晩夏初秋の新作紹介 vol.14 White MountaineeringのSeersucker Check Shirt




今日は月末日でバタバタしているうちに1日が過ぎてしまった感が。と言ってもやる事が沢山あったから一つずつ片付けていたらあっという間に時間が過ぎたというだけなのですが、明日から9月なんですが1日が木曜日で展示会廻りのある店休日なので1日着で荷物を送られても受け取り時間の調整をしないといけないので、確認するのが1つ。同時に9月入荷のアイテムの入荷スケジュールの確認もしておかないと、という事でそれもやっておりました。結果ですね、明日スイコックの秋冬アイテムが入荷致します。これ今までになく新基軸なフットウェア(シューズでもサンダルでもない)でして、ビブラム社と共同開発しているスイコックだからこその新たなトライアルに乗った形での提案です。そして明日か明後日出荷でダニエレ・フィエゾーリのニットの8割方が入荷するそうです。それ以外では本日確認した時点では納期未定ですが、フォックスファイヤーのゴアテックスインフィニウムのコーチジャケットとベンタイルのシャツジャケとパンツ、ルミノア×ウィリアムモリスの別注シャツ、この辺は前半には上がってきそうな感じです。それに対してラパズは全く連絡が来ていないとの事なのでプッシュしてもらう事にしましたが(シャツとかが中心ですので)恐らく後半でしょう。Y.とノルディスクどちらも中旬以降は確定しているみたいですし、直取りのインポートは後半以降になりそうです。





とまぁこんな感じで確認を済ませたところで新作紹介に取り掛かりました。


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まさかホワイトマウンテニアリングのアイテムで未紹介アイテムがあるとは・・・不覚にも程がある、と反省しきりだったのですが、残り僅かではありますし配色からしてもこの時期の方がタウンユースで使うなら丁度良いんじゃなかろうかと思うのです。織りとしてはシアサッカーなんですが、先織りでチェックになっております。で、素材にポリエステルの吸汗速乾糸を使っているのでシアサッカーの凸凹によるサラサラな肌触りに加え、吸汗速乾機能があるので着用はとても快適です。フィールドであれば虫や枝葉の事を考えて夏でも長袖、となりますが通気のいい生地の長袖の最も快適な使い所はこの時期でしょう。しかもこれ、チェックを構成しているグリーンも、肘から手首にかけての配色の補強布のグリーンも落ち着いた濃い色目で、配色的には晩夏から秋に使ってとてもしっくりくる感じじゃないかと思うのです。


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そしてこれ、21AWシーズンに出していたシャツと同型で若干配色のバランスを変えて春夏仕様の生地で作った物なのですが、細部のディテールが秀逸で、胸ポケットのフラップはガンパッチを兼ねていたディテールからのデザインをしっかりと柄合わせをして伏せてますし、ボタンはほぼ全てチェックの生地で包んだ包みボタン、胸のそのフラップの端のボタンだけオリジナルのドットボタンにしております。肘の補強布で使っている無地のグリーンの生地も同素材のシアサッカーなのですが、背中のヨーク部分のホワイトマウンテニアリング独特の仕様である三角のピースをパッチワークで入れているのですが、そちらをさり気に配色にして無地の生地の方にしているので、後ろから見た時にシンプルなチェックの背面に両腕とヨークの三角ピースの無地とでバランスの良い配色になっております。





見た目にアーシーで涼やかな着用感の細部に渡って丁寧に作り込まれた日本製シャツ、価格は30,800円(税込)でサイズは1と2の2サイズ展開でしたが、現在2は完売していて1のみとなっております。とはいえこれからの時期にこそピッタリな感じですのでおすすめです、是非チェックしてみて下さいませ。





明日は展示会廻りに行って参ります、どうやら明日は事前のアポ取りの段階でそこそこに収穫があろう事は判ってまして、というのも基本的には既存の取り扱いインポートブランドがメインの展示会なんです。今シーズン遅れに遅れたとはいえなんとか納品された事でホークウッド、一切新しいサンプルなしですが取り扱い先からのリクエストで再度オーダーは取る事にしたそうで。ただ春夏アイテムで目ぼしい物はほぼ別注し終えてるんですよねぇ。ただ秋冬アイテムには新作が出ていて(ここのデザイナーのリチャードは発注した物は作れてないのにインスタに新作上げるんですw)もしこの春夏展でそこそこに発注が集まって秋冬展(来年の2月3月頃)でも継続、となったらそのモデルを別注オーダーしても良いかな、と思いますがまぁ春夏に関しては来春夏は現状のラインナップで十分だろうと思っております。それ以外に今シーズン全ボツくらったメーカーをリトライするかどうか、そしてベルトなんですがヘラルディックに新たな動きがあるそうで、それについても確認しないといかんので行ってくる、という感じです。他にも飛び道具的なアイテムがあるみたいなのでさてどうかな、といったところですね。今週はちょうどお昼のアポで1カ所だけなのでサクッと終わらせて帰ってこようと思っております、夕方にスイコックの荷物の引き取りがありますし、恐らく明日は展示会報告ですかね。ではまた明日。


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2022年08月30日

晩夏初秋の新作紹介 vol.13 COBMASTERのStretch Twill 6 Pocket Trecking Pant




相も変わらず小雨が降ったり止んだりで30℃以下の気温。35℃に比べれば過ごし易いけれど27℃とかって気象用語的には夏日だし、雨降って27℃というのは蒸し暑いという範疇なんですよねぇ。しかも何やら台風が怪しい動きをしているし。まさかブーメランで戻ってくるんじゃないだろうな、という。北上するなら北上続けて中国の方にでも行ってくれれば良いんですが。





さてさてそんな気温の中ですね、昨日予告した通りにコブマスターとピーナッツコラボのオマージュスウェット、入荷しました。いやこれ凄いです。価格もですけどそのクオリティが非常に高いので本日既に減り始めております。月末の平日火曜日だというのにこの減り方はなかなかです。しかもタキビズキのベイカーパンツの方も動いちゃっていて、これはいかんな、と。それぐらい全てが良かったんですが、スウェットが最も衝撃的でしたかね。これなんちゃってじゃなく本当にクロスグレイン(チャンピオンにおけるリバースウィーブ)のボディ(身頃は生地を横向きにしてあるのが意味のある仕様なんです)なので、実際に上がってきたのを見るとこれでアンダー1万というのはありえないクオリティです。価格破壊に近いぶつけ方なので是非チェックしにいらして頂きたいと思いますが、その最右翼とも言えるパンツが今日の紹介です。


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基本年2回のコレクション提案をしているコブマスターが定番展開している数少ないアイテムにしてベストセラーなのがこのパンツなのですが。まぁそういうのはやらんでも良いな、という事でやってこなかったんですけど、ここ数シーズン提案しているパンツが太めな物が多かったのすが、あまりにリラックスシルエットな物ばかりを提案しているのでそれより細身な物が欲しいな、という事で今シーズンはセレクトしてみたのですが。届いて実物を改めてみてこりゃいかんな、と。あまりに良く出来過ぎているのです。見ての通り正面から見たらスッキリシルエットのシンプルなクライミングパンツなんですね。股のところもしっかりと180°開脚可能なガゼット仕様になっており、フロントも外し易いストラップのドローコード仕様、更にフロントはボタンとファスナーで開閉出来るのも嬉しいです。クライミングパンツはイージーパンツなのでフロントが開かない物が多いので。


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そしてこれ、タイトルでも判る通り両サイドのポケットは1個ずつで2個なのに6ポケットとなっておりまして。つまり後ろ側に4つのポケットがあるって事なのですが、イージーパンツですけどジーンズの様にヨークが作ってあって、そのヨークの下と後ろ身頃との接合部分にドットボタンで留めるポケットを左右に1個ずつ、そして右側のお尻の部分にポケットを重ねて2個付けて計6個のポケットという事になっております。そのため見た目には至ってシンプルで、後ろから見ても右のお尻の部分にだけパッチポケットが付いている様にしか見えません。





そして生地がしっかりストレッチの入ったツイル(デニムも綾織なのでツイルの一種って事で)を使用していて細身なのにフィールドでの動きを妨げません。更に恐ろしい事に、これ見てお判りでしょうけどデニムの方、なんと加工が入っているんです。髭と当たりをざっとですけど入れてありまして、当然加工賃入っているでしょうにこれ加工の入ったデニムのもワンウォッシュのツイルのも価格が同じという。いやいやいやいや、それ駄目でしょ、とツッコミを入れたくなるレベルでやり過ぎてまして、何がやり過ぎているってこれで価格が6,490円(税込)ってのでとどめをさすやり過ぎ振りです。この価格でしたら実際に関東ローム層のある赤土の山でコケてドロドロに汚しても、やっておしまい!な感じで藪漕ぎで道なき道を直下降しても、心が痛まないで楽しく振り切って遊べます。





シルエットが綺麗なので街中でファッションとして使う方がメインで考えられておりますし、実際これ機能素材ではなくツイルというチノパンやジーンズで使われる生地をぶつけているので、生地感はアメカジに見た目はアウトドアに、というありそうでないアイテムになっているのです。そもそも東京近郊でコブマスターのバッグ類ではなくTシャツ以外のアパレルを取り扱っている店があまりないので、この辺で使っている分にはまず被りませんし、そうなると対費用効果として非常に優れたパンツになると思われます。ぶっちゃけTシャツ価格でこのクオリティのアイテムなので、沢山仕入れると碌な事になりませんしあくまでエントリーモデルであり懐具合の厳しいお父さん等を想定して取っているのですが、今日もですけど吐くと普通以上に格好良いのでついで買いで買われてしまいますね、こういった物は。





サイズは38と40の2サイズ展開です。前述の通りそれほど数をとっていないので気になった方はそれこそ早めが良いと思います。これ大人気ない大人買いが容易く出来てしまう価格設定なので。





さて明日ですが、明日明後日はまた気温が夏に逆戻り、猛暑日近い33℃だ34℃だという予報ですので、晩夏初秋アイテムだからといって着て暑そうなアイテムを紹介する気分ではなく。どうしてくれようか、と悩んでいたらなんと1点、春夏に取って紹介していないアイテムがあった事に気づいてしまいました。それがとてもこのタイミングにぴったりなアイテムになってしまったので(こういう結果オーライ的なのは良くはないので大いに反省すべきだと思うのですが)明日の紹介にしたいと思います。お楽しみに。


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2022年08月29日

晩夏初秋の新作紹介 vol.12 narifuri×WILD THINGSのPackable Denali Jacket




良い感じに涼しいじゃない、と思っていたのですが室内は完全にエアコン無し、とまではいかないですねぇ。それでも流石に日中は一時的にでも温度を下げるべくエアコンつけましたが、日が暮れた頃からはエアコン切ったままで丁度良い体感温度でした。





そして今月最後の最後のタイミングになりましたが、8月末から9月頭の予定だったアイテムが明日入荷致します。このタイミングかぁ、という方多いかもしれませんが、コブマスターの定番にしてベストセラー、そしてそうなってしまうのが納得のパンツが入荷致します。





この時期に投入するアイテムに対して私は3パターンに分けて吟味しておりまして、まず1つは破壊力というか瞬発力というか、それこそ転売ヤーが手を出しかねないレベルでB.A.Tのお客様でなくとも検索して取り扱いがあったら押さえに来かねないアイテムをぶつける事。そもそもお盆明けから9月前半にかけては気温が年間で最も高い時期とさほど変わらない気温なのに気分的には夏が終わって秋に入る感じであり、服装は夏のまんまで過ごせるから服を買う必要性をあまり感じられない時期。ですからコロナ禍がなくても俗に言うところのニッパチの8の方が半月ぐらいズレて来ている売上低迷期なんです。そこにコロナ禍が購買意欲に未だに影響を及ぼしていて、それでいてそのコロナ禍が大凡明けた感じでお盆休みに旅行に出かける方が多く、服に割く予算も例年以上に抑制された状況になるのが想像出来たので、そんなものを全て吹き飛ばして物欲を刺激する圧倒的な飛び道具をぶつけられれば、という事です。ちなみに今日紹介するnarifuri×WILD THINGSとWhite Mountaineering×F.C.Real Bristolがそれに当たります。





次に考えたのがこの時期に投入してそのタイミングで購入しておかないと10月以降、秋冬の服が気候的にも必要になり、気分的にも欲しくなると欲しいのに後回しになってしまいかねないアイテムをこの時期の納期でぶつけておく事。これは鞄や靴がそれに当たります。B.A.Tでの靴の展開は半分以上が別注という自他共に認める靴フェチなので、そもそもが渾身の作り込みをするもの。ですがそこに旬な服が重なってはご馳走攻めも良いところになってしまって、欲しいのに予算が・・・という事になりかねません。なのでここでその辺をぶつけております。今シーズンはヒロシツボウチの別注ミッドカットストラップスニーカーとジョセフ・マリンジェの別注タンカーブーツ、そして先に紹介したナグレブのトレッキングスニーカーですね。





そして最後にこれ必要だよね、というのがリーズナブルで手が出し易く即戦力で使えるアイテム。これに該当するのが先日紹介を終えたロックTとこれまた先日紹介したロイヤルネイビーの別注M-64フィールドパンツと明日入荷しますよ、と告知したコブマスターのパンツです。やはりまだ半袖Tシャツや半袖シャツなんですよねぇ、トップスは。今日の夜ぐらいの気温になって漸く長袖Tシャツになるかな、という感じですから、長袖の紹介をしつつ即戦力は半袖だよね、という事で。それに対してパンツ、もう良い加減海に行って海の水に足を浸す事もまずないでしょうし、野山で遊ぶにしても長いパンツの方が良いですよね。なのでウェイトはそれほどではないのでもう履けるけれど、そのまま秋は問題なく履けて真冬でもスパッツとかで対応すればなんとかいける、という程度の3シーズン対応のパンツを提案した方が良いな、と。しかもそれらが全てリーズナブルでお盆に久しぶりに帰省して思わぬ出費があった方でも懐に優しく、それでいてクオリティにおいて一線級のアイテムと比しても引けを取らない、というのがあれば良いよな、という事で。





とまぁ随分と長くなりましたが(そしてここまで手の内を丁寧に解説して晒す事業主もなかなかいないと思いますがw)こんな3パターンで提案しております。その中で未だ入荷していなかったコブマスターの価格破壊パンツ(なんとアンダー6,000円!)と今シーズンの新作のTAKIBIZUKI(難燃加工)シリーズの細身のベイカーパンツが明日入荷します。合わせてピーナッツコラボのオマージュシリーズ初のスウェットも入荷しまして、今回はこちらも衝撃的なプライス設定ですのでお楽しみに。





さてさて本題に。本日はそのこれはもう二度と出ないから買っておいた方が良いですって!!というnarifuri×WILD THINGSのコラボのマウンテンパーカの紹介です。


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今回パンツはアーカイブからベースを探して使った物ですが、こちらのマウンテンパーカ、これは現行で米軍が採用している冬期寒冷地ジャケットであるデナリジャケットをベースにしております。これデッドストック市場で時々見かけるんですけど、どいつもこいつもXLとかそれ以上ばかりでとても取れるような物じゃなく。それでいて米国製のレギュラー品、こちらはこちらで出玉がなく、日本企画で作られるものしか出てきません。表が3レイヤーで中綿がプリマロフトな物が米軍採用規格なのですが、こちらはその米軍が認めた銘品であるデナリジャケットの中綿を抜き、表地を4ウェイストレッチのリップストップナイロン生地に換装。更にその生地の表に耐久撥水加工を施して、中綿を抜いた分出来たゆとり分を削ってシルエットを調整し、デナリジャケットのディテールとシルエットはある程度活かしながらスッキリした綺麗なシルエットに変更しております。





これだけでも完成度の高いデナリジャケットをモディファイして3シーズン対応にし、真冬の行動停止時は別にして、キャンプ場や低山や森林で実際に行動している時にはとても快適なウェイトで、しかも3レイヤーと違って防水性能はそこそこですが全方向へのストレッチで動き易くリアルスペックとしてはとても使い勝手の良いアイテムになっております。





とまぁこれだけでも十二分にコラボで米国老舗アウトドアブランドの銘品を別の視点でモディファイした更に美味しくなったアイテムなのですが、narifuriらしさはこれに留まりません。


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このジャケットの背中側には大容量のゲームポケットが新設されており、それをひっくり返すと程よい大きさのショルダーバッグになるというパッカブル機能が加えられております。よくパッカブルというのを謳うアイテムはありますが、ぶっちゃけ私、パッカブルである必要性というのを感じるアイテムにあまりお目にかかった事がありません。昔からきちんと畳んで隙間をつくらず綺麗にバックパックにパッキング出来るというのは登山する際の基本技能とされておりますし、カバンの中に畳んで入れておけば良いじゃん、と思ってしまいますので。他の物の邪魔にならない様コンパクトにまとめられる1枚をカバンの中に入れておく、という点ではパッカブルである事にも意味があるとは思いますが、それはあくまでタウンユースにおいてであってフィールドで使うのであればバックパックに入れて持っていくのでパッカブルから戻す手間を考えたらそのまま畳んでしまっておく方が良いや、となりかねないのです。





しかし今回、これその問題に対して今までにない解として提案されたパッカブルでして、これショルダーバッグになるんですけどショルダーバッグの容量がこのマウンテンパーカを入れてもまだ半分ぐらい余裕がある大きさなんです。そしてひっくり返してショルダーバッグからマウンテンパーカにする際に面倒だろうな、と思われるのがカバンの中に小物を入れていたらひっくり返したらバラバラ落ちてしまうからそれ先に出して置いたりすると手間じゃないか、という事。まず大型の物(例えばパンフレットだったり’タオルやタブレットですね)は一旦出してポケットになったら入れる、というので良いでしょう。それに対して小物なのですが、これ写真にはnarifuriとWILD THINGSのロゴが並んでリフレクター塗料でプリントされたショルダーバッグの表側が写っておりますが、この反対側にはマジックテープで口を留められるポケットが2つ付いているのです。ここにそれらの物を入れておけばひっくり返すと自動的にポケットの内側になるので、外にこぼす心配がありません。





つまりこれ、日中は長袖Tシャツや半袖Tシャツで過ごせる25℃前後まで気温が上がり、それでいて朝晩は20℃以下、場合によっては15℃近くという9月下旬から11月上旬にかけての時期に、日中は鞄として使用し冷えてきたら大容量ポケットを持つ動き易く洗練されたデザインのマウンテンパーカとして使える、という事になります。11月以降もインナーをスウェットやフリースに変えたら問題なく使えますから、更に1ヶ月ぐらい使える時期が伸びます。となるとこれ、秋の4ヶ月、そして花見の時期3月中旬から梅雨時期の6月迄の3ヶ月強と非常に長い期間スマートに使えるアウターという事になります。しかも鞄としての機能がしっかり担保されているのがポイント高いです。単にまとまる、というだけじゃないのです。しかもショルダーバッグとして使っても表は耐久撥水かかってますからちょっとした雨でも大丈夫です。





ここまで作り込んで35,200円(税込)というのはかなりなコスパだと思えます。パンツはギミックを積み上げてパーツ数も多い事もあってそこ迄リーズナブルという感じではありませんけど、それでも説得力のあるプライス設定でしたが、同素材のマウンテンパーカの方はかなり美味しい価格設定かと。サイズはワイルドシングスがかなり大きめだということを把握していたので、シルエットをいじったところで大きめだろうな、と思いSとMの2サイズ展開にしましたが、結果届いてみたらそれで正解でした。がっしりしたLサイズ近い方でもSで着れますし、Mサイズもこちらはこちらで大きすぎるというレベルではないので、ゆったり着たい方はMで十分かと。とまぁそんな感じですが、現時点でネイビーとグレージュのうちネイビーのMが完売しております。とはいえこれ着たら格好良くて押さえたくなってしまう方が続出しておりまして、Sサイズも残り僅かになりつつありますし、グレージュのMに至ってはラス1ですので、気になった方はお早めに。





とまぁこんな感じですが明日は明日入荷する予定のコブマスターのクライミングパンツを紹介しようと思っております。というのもこれ、その完成度と素材使いと価格からして紹介しておかないと即完売になってしまう可能性が大なので。お楽しみに。


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2022年08月28日

晩夏初秋の新作紹介 vol.11 narifuriのMultitech Back Pocket Long Sleeve Tee




高校生以下にとっては夏休み最後の日曜日、気温が一気に下がって過ごし易いのは良いんですが、この涼しいのは火曜日迄で水木と気温が上がって9月1日の木曜日は今の段階で35℃予報が。いやいやいやいや、もう猛暑日ないって予報だったじゃん、しかも何で展示会廻りの日によりによって猛暑日になるのさ、とツッコミどころが満載です。しかもそこからあとは30℃前後で残暑は続くにしてもまぁこんな感じだよね、という気温みたいですし。





とはいえ社会人にとっては夏休み、基本お盆周辺の1週間程度で学生時代が懐かしいぜ、と思う事でしょう。大学生なんて秋分の日迄夏休み、という方も多いでしょうし羨ましい限りですが、今日ぐらいの気温の日が数日続くとこの後に猛暑日がイレギュラーにあったところで秋の気配を感じつつ過ごす夏の名残の日々、まさに晩夏初秋の気配を感じますよね。





そんな訳で昨日の時点で今日は昨日よりも一気に7℃も気温が下がるという予報だったので、このタイミングでこれ紹介しておこうかな、と。


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長袖Tシャツっていつ紹介したら良いのか、長年やっていてもシーズン毎に悩むんですよねぇ。春は春でスウェットから長袖Tシャツに切り替えて丁度良いタイミングに悩み、今時期、晩夏初秋でもいつぐらいなら良いかなぁ、というか秋に関しては気温がなかなか下がらなくてもう数年以上悩みっぱなしです。本来なら夏日が終わった辺りが丁度良く長袖Tシャツ一枚で快適な時期でしょうから秋分の日以降の方が適切なんでしょうけど、着る時に紹介し始めるんじゃ流石に遅いので。真夏日を切り始めたら紹介しても良いかな、と。





というのもこれ、夏の新作紹介の終わりの方で紹介している6分袖Tシャツと同時期に入ってきた同じコンセプトで作られたものでして、吸汗速乾機能に防臭機能を加え、更にパターンメッシュに編んでいるので通気性も良いオリジナルの機能糸マルチテックを使った生地なんです。長袖Tシャツに使うのは特にファッションブランドではとても珍しく、日中はまだまだ暑いですけど、朝晩はもう熱帯夜になる事もなくなり20℃前後で20℃切ってくると半袖だともう寒い、という時期を想定した、ありそうでない提案なのです。





しかも。これポリエステル糸で表面積を広くして吸汗速乾機能を持たせているのですが、この表面積の広さはアウターを羽織ると吸汗速乾のみならず保温機能として機能します。メッシュで抜けが良いので暑くなり過ぎませんから、つまりこれ今時期は単体で着て快適で、冬になるとダウンのインナーに使うととても快適なんです。レーヨン系の熱を一定量吸収することを利用した温度調整カットソーと違い、テロンとした感じではなくしっかりコシのある生地でとても使い易いです。そしてこれ、元々は中国生産の予定だったのですが、コロナ禍による生産の見直しで今回日本製になっておりまして、それもまたお値打ち感があります。





背面のポケットは実際に使う使わないは別にしてnarifuriの自転車を想定した服というコンセプトを具現化しているデザインで、今回は縁の部分のステッチをリフレクター糸にして夜の安全性を担保してくれております。でもポケットの色を配色にしたりしていないのでぱっと見にはベーシックな長袖Tシャツで、それもまた更に使い易いかと。





サイズはSとMの2サイズ展開、日本製に変わって12,100円(税込)ととてもお買い得な逸品ですので、是非チェックしてみて下さいませ。デイリーユースでも自転車に乗ってでも、アウトドアで使用しても快適で雰囲気のある1着です。





明日も今日と同じような天気みたいですが、最低気温は下がって20℃、明後日は19℃と8月中だというのに20℃以下になる予報が。20℃切るというのはブルゾンかスウェットか、という気温です。その後は当面20℃強に戻るみたいですけどそうなるとブルゾンの紹介をしても良さそうだな、と思いまして、明日はこのタイミングで先に紹介したnarifuri×WILD THINGSのコラボのパンツと同素材のマウンテンパーカを紹介します、お楽しみに。


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2022年08月27日

晩夏初秋の新作紹介 vol.10 HAWKWOOD MERCANTILEのSEERSUCKER WADING SHIRT(B.A.T別注)




残暑は厳しくはあるのですが、身体が猛暑日に慣れているせいかそこ迄しんどい感じではなく。今日は月末が近いのと給料日後だという事もあってか色々と動きがありまして。個別に新作紹介としては未紹介なのでなんとも申し訳ないのですが、現時点でホワイトマウンテニアリング×エフシーレアルブリストルのコラボの第1弾、スウェットパンツとカーディガンが完売、シャツとスウェットとキャップが1点ずつ残るのみ、となっております。ブログでの告知はしましたが紹介はしておらず、ルックの写真のみでの提案でしたが流石のスピードで投入1週間で90%以上の消化というとても足の速いアイテムとなりました。まぁこういうのはそうなりますわな。ホワイトマウンテニアリングのオフィシャルサイトを見るとシャツの方は既に直営店でもB.A.Tが展開しているサイズ0と1は完売している様ですし、10月予定のジャケットとパンツに関しても店頭で同素材のキャップが見られる事からキャップを押さえつつ入荷に向けてモチベーションを上げているお客様もいらっしゃり、今シーズンもこのブランドはなんだかんだで動きは早そうです。





更にこの秋冬はコーデュロイアイテムへの注目度が高い様で、本日も入荷したばかりのザチノリバイブドのコーデュロイのパンツが動いていたり、既にウェブ上を含め巷ではB.A.Tでの価格では提供されていないベルナール・ザンスのコーデュロイパンツ(生地はブリスベン・モス製!)やその他のブランドのコーデュロイのパンツをチェックする方やお問合せがきております。この円安の影響で恐らくザンスも現状の安い生地で38,000円から確実にこの秋には税抜4万円台になるでしょうし、それ考えたら2万円台半ばで提供するとなると4割以上安いって事になっちゃいます。これってお客様にはお得だし、良い事だとは思うのですが日本経済はたいして伸びていないのに世界経済はその分成長した、と言える側面でもあるので手放しで喜べはせず。何しろこれ再現性のない話なんで。





さてさて、そんなこんなで色々動いている中に今日紹介するこのアイテムも含まれております。なんだかんだでワーク&ミリタリーというのはメンズカジュアルの王道であり、そのジャンルで他では買えないアイテム、というのはやはり魅力的だと思います。


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夏の新作紹介で紹介したホークウッドの半袖シャツと一緒に上がってきた長袖のシャツというかシャツジャケというかなアイテム2型、流石に7月に上がってこられても夏の新作紹介で紹介、という事にはなりませんわな。ただこれ、2型とも非常にクオリティが高いのとこの秋冬から代理店商社での取り扱いが中止されている事から、結果として晩夏初秋のアイテムにぴったり、という事になってしまいました。





というかこの春夏以降の展示会での発注が出来ないという事でだったら作っておくか、と5月ぐらいに納品されてもこれは晩夏初秋に提案するから良いや、という事で発注しておいたので、むしろ半袖が7月末まで入ってこないってどうなのよ、と思いつつ長袖に関してはまぁどうせお盆明けまで紹介出来ないんだからまぁ良いか、という事で。ただここでついでに書いておくと、昨年の秋冬にオーダーしたものが今年の3月になってから入荷していて、それは11月まで引っ張って出荷してもらう事で話がついているので、この秋冬には最後の最後にベンタイル生地の別注グライダージャケット(マウンテンパーカ)が入荷します。それと組み合わせるとこの晩夏初秋から秋冬にかけてのホークウッドのラインナップは数年ぶりに充実しています。これで最後ですけど。





でですね、今回このシアサッカー生地で作ったワディングシャツ、今まで作ってきた中でもなかなかにレベルが高い仕上がりでして、というのもこれ生地が尋常じゃなく良いのです。これは全く予想しておらず昨年の春夏に投入した半袖シャツに使ったシアサッカーを想定していたのですが、今回のシアサッカーは他のブランドを含め今まで取ってきたシアサッカー生地の中で最もプリミティブと言いますか、非常にレトロな生地間で肉厚でしっかりしているのです。英国製の生地でこんなのが織れるんですからどれだけ縫製業や繊維産業が衰えても産業革命発祥の地恐るべし、です。





写真で見て頂いてもその縮み具合が均等でない事は判るぐらいにランダムな縮みの入り方で、しかも凸凹がとても大きいのです。そしてそれは糸が斑糸で節があり、オックスフォードを織るぐらいの太番手の糸が使われている為です。その結果、元々シアサッカーってこんな感じだったんだろうな、と思えるぐらいに古き良き時代を彷彿とさせるレトロな生地になっております。ワディングシャツ、シアサッカーの生地で作られる事はまずないでしょう、だってこれぬかるみで作業をする際にウェダーでポケットに手が入れられなくなる事に配慮してポケットが脇に2か所で高い位置につけられているのですから、シアサッカー生地のシャツでそんなところで作業するシャツ作りませんから。そこを敢えて現代のファッションとして着る前提というか、実際ぬかるみで作業する人はこのシャツは着ない!と割り切ってのシアサッカー生地での別注ですが、それでもどこもこんなオーダー出さないでしょうね。





私のイメージするコーディネート例は晩夏初秋の新作紹介で紹介した別注のM-64フィールドパンツの上にバサッと羽織ってフィールドで遊ぶならナグレブのユニコでも良いんですけど、タウンユースではZDAのキャンバスのクライマーとかヒロシツボウチの白のウィングチップやストラップシューズなんかを合わせてワーク&ミリタリーを爽やかに着回してみせる、という感じですかね。残暑が厳しい間はサンダルもOKかと。もちろんボトムスはジーンズやチノパンにすれば一気にアイビーテイストが加わって英国ワークだけにベタベタなアメカジとは一味違った差別化の図れるコーディネートが楽しめるでしょう。





サイズはXSとSの2サイズ展開で、相変わらずのサイズ感(これ写真Sなんですがボディに着せると肩が落ちますw)なのでこれで日本のM・L程度でしょう。価格は23,980円(税込)と、この時期に投入されてきているのにウクライナ紛争以前の2021年の今頃の通貨レートでの価格設定なのでかなりお得感のある生地も縫製も付属も全て英国製なアイテムですので、是非チェックして頂ければと思います。





明日はもうそろそろこれのタイミングだろうな、という長袖Tシャツですけど早いうちに着用可能になり、それでいて恐らくダウンを着る時期にも重宝するであろう目から鱗なコンセプトの1着を紹介予定です、お楽しみに。


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2022年08月26日

晩夏初秋の新作紹介 vol.9 NAGLEVのOutdoor Multisport Footwear “UNICO”




今日は昨日ご報告したオランダの新鋭ブランド“BRAM'S FRUIT”と英国のアーチスト集団によるクリエイション“SCRT/STAY CREATIVE Co.”のオーダーを済ませました。両ブランドとも取る取らないの判断に迷うものでもなく、春夏だし初回なのでサクッと一通り取ったらこんな感じだな、という発注をしたのでサクッと終わりました。で、そこになぜか予定よりも1日早くザチノリバイブドの秋冬発注分が届きました。今シーズンは完全新作は1生地1型のみ。これはこれで渾身の出来栄えですが、それ以外はここ数年の実績のあった生地の新色を追加したり、最後に残っていた生地でのリピート生産だったりをセレクトしております。歴代の中でも名作と言えるコーデュラナイロンストレッチツイルのパンツの最終カラーであるチャコールグレーのパンツを残っていた生地でフルサイズで揃え、昨年の大ヒット作だったオーガニックコットンの細畝コーデュロイは欠けたサイズを足しつつ新色の黒を加え、タン・ブラウン・ブラックの3色展開に。更にコーデュラナイロンジャージ、今年で3年目になりますが、定番の黒・チャコール・グレーに加え、昨年大好評だったダークオリーブの欠けたサイズを足し、新色のブラウンを取っております。そしてきっちりかっちりなスラックスで展開していたウールジャージ生地で昨年提案されたモデルに、昨年はダークグレーのみでしたが今年はネイビーが追加されました。気に入って使っている方が多いモデルに新色を足しているのでカラーバリエーションを増やしませんか?という提案ですね。





とまぁ徐々に秋物のラインナップが揃いつつありますが、そうはいってもまだ8月なんですよねぇ。なので今から紹介して今すぐに使えて、というアイテムで使用時期の長い物、となると限られていて、紹介するタイミングを伺いつつその日の新作紹介を考えるのが一苦労です。でも今日初回するナグレブのアウトドアで多目的に使えるスニーカーはまさに今でしょ、なアイテムです。


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いやこの靴を見つけたのは偶然というか副産物というか、某ヨーロッパのアウトドアブランドのオファーがあって、そのブランドの代理店が取り扱いをしている他のブランドリストの中にこのブランドがあったんです。でも何故かこのブランドを日本語検索するとクラファンやってるところが出ちゃいまして。いやいやだって輸入代理店あるけど??となって代理店商社に問い合わせたら、アウトドア雑誌ゴーアウトの通販に一部出しているけどそれを含めて現状若干の在庫があるとの事。その設定価格がかなりリーズナブルで、クラファンで20%オフとして設定しているプライスと同じ28,000円+税という設定な上、これイタリアブランドなんですけどイタリア本国のオフィシャルサイトで€249で販売しているので、現状の137円=1€としてみたら関税とか物流コストを無視しても34000円以上なので来シーズンの展示会で取るよりも今の在庫を頂いた方が明らかにお得じゃん!という事になりまして。そこで来春夏用ではなく秋冬用として目ぼしいサイズをどかっと押さえた次第です。





6代に渡りイタリアで登山靴を作り続けてきたメーカーがそのノウハウを活かして作ったマルチパーパスなアウトドアスニーカー。生産はベトナムですが、素材や形状においてもかなり先進的な技術が使われており、それでいてインソールはレザーと棕櫚(椰子の木の表皮繊維)を組み合わせておりサスティナブルな配慮も為されているという。表素材は表をケブラーその裏にメンブレンをラミネートした3レイヤー仕様でとても頑丈なのに軽く防水透湿。インナーソックスはリサイクルウールを使用してドライを保ってくれます。細かい細部の画像をここに載せると画像フォルダの容量を大きく取られるのでオフィシャルサイトにリンクを貼っておきますのでそちらで確認して下さい。





ソールが硬めで開口部も狭いのでハーフサイズぐらい大きく取っており、しかもこのメーカー、ヨーロッパメーカーでもあまりみないヨーロッパサイズ表記なのにハーフサイズがありまして。なので41.5・42・42.5の3サイズが現在各1で在庫しております。41と43は既に完売してしまいました。という事で価格は30,800円(税込)です。7月末に店頭投入したのですが、既にお買い上げ頂いたお客様で実際に軽く登りに行ってきた方がいらして下さって教えてくださいましたが、足首が回るので歩き易く軽量だけれどソールが硬いので疲れがなく、インソールも汗吸いが良く蒸れず良い感じだったとの事でした。





これだけアーバンな服装に合わせても格好良く、実際にフィールドで使っても高性能を発揮する靴もそうそうないな、という事で今シーズンのダークホース的な1足です。是非チェックしてみて下さいませ。





明日は恐らくこれが日本での展開の最後になろうかというホークウッドのシアサッカー生地で作ったワークシャツを紹介します、お楽しみに。


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2022年08月25日

収穫はあったのだけれど・・・




年々体力の衰えを感じる今日この頃。いやこれ体力なんですかね、夏バテとは違うと思うんですけど、冬の寒さには耐えられるのですが夏の展示会廻り、歩く事自体に問題はないのですが例えば電車の時間がギリギリで暑い中歩いた後にダッシュとかするとマスクが邪魔で仕方がありません。まぁ今日は原宿スタートで青山通り沿いの青山から六本木通り沿いの渋谷まで歩いて終わりだったので、気温も含めてその間は問題なかったんですけど、問題はそこじゃなくて朝の橋本の京王線の時刻に遅れそうでダッシュしたらまぁそれが辛いのなんの。取り敢えず間に合ったのですがこんな程度のダッシュで息も絶え絶えになるとは歳だわぁ、と思わずには要られませんでした。





とはいえ、朝からしっかり展示会でして、まずはラパズを見つつそれ以外に新たに提案されていたブランドをどうするか、といったところだったのですが、これがですね、ラパズ、いよいよやばい事になってしまった様です。オーガニック系の価格高騰問題については秋冬にも指摘しましたが、この春夏は更に問題が拡大してしまった様で、特に麻素材が如何にもこうにも高くなっていて、7,900円で今シーズン出していたTシャツが14,000円に。11,000円だったポロシャツが18,000円に。シャツも麻素材の物は23,000円→34,000円に。綿の生地の物はカットソーも布帛のシャツも2割弱のアップだったのですが、麻はもう諦めるしかありませんね。幸い来シーズン提案されている麻の生地、全て昨年今年で取った物ばかりでして、だったら在庫だけで提案すれば他所様が税込で3万半ばなのに対し、2万円台前半で提案出来るじゃないですか。ならまぁそれで良いか、という事で結論として現在の価格帯での販売を継続する事を優先して、ラパズは来春夏、発注を1シーズン休止する事にしました。日本上陸以来継続展開してきた身としては忸怩たる思いはあるのですが、無理をしても始まりませんので。





このぐらいアップしてもいける、という判断て人それぞれというか立場によって違うものですが、これ決して私が最も確かな判断が出来るとか自惚れる気は毛頭ないんですけど、人は自分にとって都合の良い様に考えたい、所謂正常バイアスが働いてしまうのは否めない事実です。この場合、駄目だと思うよりこれでも大丈夫、と思いたいのが販売する側の心理です。それが対消費者、BtoCであっても対卸、BtoBであっても同じ様に働くのですが、我々はまず消費者、特に私にしたらB.A.Tのお客様がどう思うか、というところをスタート段階の基準にします。それに対して例えばインポートブランドの代理店商社の立場だと、ブランドイメージとして競合しているというか仮想敵というかそういったところがどの様な状況にあるか、とか行く行くはもう1ランク上のポジションに行きたいとブランド側も希望しているからそれならこのぐらいの値上げはいけるんじゃないか、とか漠然としたイメージで判断すると思うのです。勿論大前提として円安や資材や流通コストの高騰により価格を上げざるを得ない状況にある、というのがあるのですが、ここでやるやらないの話になると、まず絶対に売れないと思える程、どうにも売れるイメージが湧かないレベルの値上げだと早々に取り扱いを諦めると思います。なのでそれは論外として、どの程度だったらなんとか市場に受け入れられるか(ここが私の場合は顧客様中心であり商社やメーカーは数字的根拠のないブランドイメージになるのですが)を考える事になります。





勿論ハイブランド志向というか高級料亭の様に金に糸目をつけない素材の追求をして妥協のない縫製仕様とデザインの追求をした上で大衆居酒屋の10倍の価格を設定してもそりゃ通りますが、ここで問題になるのはそういうブランドポジションでそもそも展開してこなかったでしょ!というブランドでして、今までユーロ圏の生産拠点となっている国での本国企画の本国生産だから同じ生産国のブランドよりもリーズナブルでハイクオリティでコスパが良くて余計なブランドイメージ代とかが乗っていない、デイリーに使える本物志向のユーロカジュアルとしてのポジションを構築してきたところが、はいシャツ3万ね、というのはそこそこなハイブランド志向なところならこのクオリティでその価格するよね、という根拠で商社がその価格でいってしまえ!とGOしてしまったらどうなるのか。消費者としての私ならこう考えます、イヤだったら後五千円足して名の知れたハイブランド志向のところのを買うわ、と。





これが不思議なもので人は否定されると不愉快に思えて反論したくなるもので、元々そのブランドは新たに日本上陸して実績はないけれど同クオリティのところよりもコスパが良いし良いバランスですよ!とセールストークをしていたにも関わらず、それを失ったら意味ないじゃん、と言われたらいや他の同レベルのところはこのぐらいかもっと高いから!と主張するんですよねぇ。でもじゃぁそれぐらいの知名度やポジション取りが現状出来てますか?という事に。そうすると値上げせざるを得ない状況を理解してくれているのならその辺をセールストークで上手い事お客様を説得して売り捌くのがあなた方のやる事じゃないか、みたいな話になるんです。





いやいやいやいや、事情は事情としてそのままそれを給料が2割増えた訳でもない顧客様にぶつけ、しかも何かセールストークというのを無理矢理お客様を丸め込む為のテクニックだというのは如何なものか、いやもっと言えばそんなセールストークは一切しておりません、マルチの勧誘とかと一緒にされるのは不愉快です、と言いたいぐらいです。





ただ実際市場にぶつけてみないとわからないじゃないか!と思いたい気持ちも解ります。でもじゃあ今回は発注しますね、で実際にぶつけてみたけどほら売れなかったでしょ?となった時にその発注分引き取ってくれる訳でもなし、値下げしてくれる訳でもないので私がその価格が魅力的であると思えない、となった時点でそれはもう取れないな、という判断をするしかないのです。いけると思えば高くなっても発注するんですから。実際トリッカーズだって6万前後からスタートして8万台までは続けて別注組んできましたし。でも税込10万台となると狐狩りで履くカントリーシューズが10万じゃ猟師もやってらんないよね、となりますよね。ベルナール・ザンスのパンツに4万とかも2万円台で取り扱っていたB.A.T的にはなしという判断になるのです。





私はありもしない何かその物を持つ事自体のステイタスとかを売る気もなければ売っているなんてこれっぽっちも思っておらず、もっと地に足着いた楽しさであり文化的側面でありそのものを身につけて過ごすライフスタイルを売っていると思っているので、その線引きはなるべく明確にしておきたいのです。





とまぁ色々書いてきましたが、これが悪い話だけで終わるのにこんなに引っ張った訳ではありません。そんな訳で物の良さ自体は全く疑う余地もなく良いですけど、現在店頭にあるラインナップとお客さまの志向とを鑑みてラパズは来春夏はお休みして現在の在庫を推していこうと思います。





で、問題なのはそれ以外に持ち込まれていた新鋭ブランド2つです。これが良かったんですよ、色々と。まずオランダのBRAM'S FRUITというブランド。オランダ企画のポルトガル生産ですが、古き良きガーデニングスタイルや人の手により管理されて作り出された自然(庭や公園がまさにそれです)の中にマッチする服であり、当然公園は街に隣接しているのでそれを街着として持ち込んでしっくりくる、というのをブラムさんの青果店というブランドとしてオランダのマルシェの小粋な雰囲気に合うというコンセプトにしたブランドです。





これが生地もかなりこだわって雰囲気に合わせつつ価格的にもこれならいける!というレンジで、カットソーもシャツもパンツも、一部アウターもいけるな、という感じでした。高騰しているリネンのシャツで2万円程度という感じですし、野菜を入れるざっくりとした麻生地で作られたバケットハットやショルダーバッグも良い感じでしたね。なのでこれは一通り発注する予定なのでお楽しみに。





そしてもう1つが英国のアパレルそのものではなく、アーチスト集団によるアート表現としての服であり物を提案する、こちらもポルトガル製がメインの英国ブランド(レーベル)です。ブランドといってもこちらはシーズナルに春夏展とか秋冬展といったペースでコレクション提案をするのではなく、彼らが作りたい物を企画し、それが彼らアーチスト集団の中でこれはいける!となった物だけをその都度生産して提案するというスタンスなので、ブランドというよりもレーベルという表現になるのですが、コストを考えてポルトガルでボディ制作や縫製は行いますが、生地はSDGsを意識して全てオーガニック、それらに英国のアトリエで捺染を中心としたプリントを施し、製品としての完成を見る、という感じです。中にはニットの様に編みそのものをポルトガルで行うのでネタ出しのみ英国、というものもありますが、最終加工地が生産国表示になるので、カットソーは英国製になるかもしれません。





そしてそんな生産ペースでのラインナップをアトリエ兼ショップで販売しているので、春夏ならこの辺のアイテムがいけるな、というのをピックアップして持ってきていたので1ラック程度のアイテム数でして、シャツとTシャツぐらいしか来春夏分としては発注しませんが、それでも久しぶりに尖ったアートネタを新たに見つけたのは収穫でした。このコレクションのタイミングで発表する為に作品を作るのではない、というスタンスも良いですね。





とまぁラパズは生産体制が落ち着く事を願うとして他に収穫があったのでまぁよしとして、お昼を食べて合同展に行ったのですが、まぁ合同展、最近はもうこんな感じですかね、いや悪いんじゃなくてメンツがほとんど変わらないという。もちろん新しいところが出てはいましたが、これは他を差し替えてでも取ろう!と思えるところはなく。とはいえ廻らないと出会いの可能性は0になってしまうので私は足を運ぶのですが、インポートに関してはコロナ禍でネットで直接探すのがかなり板に付きつつあり、その場合リスクも含めてなので日本で商社を通して取るのとどちらが良いのかはなんとも言えませんが、どちらにもメリットとデメリットがあるのでバランス良く織り交ぜていこうと思っております。で、結局というかここ数年毎度の事というか、合同展では得るものがなく戻ってきた次第です。





今日はなかなか長々と報告を書いているので、この辺で切り上げたいのですが、本日もう一つ残念な事に見舞われまして、ロイヤルネイビーで別注しようと思っていた生地がボツってしまいまして。今回オーバートラウザースをモディファイしてぶった斬ってハーフパンツにした物を綿麻のレトロな織りのCAMBRIC(キャンブリック)で別注しようとしていたんですけど、春夏としては2年連続の生地ボツを食らってしまいました。まぁ仕方がないので提案通りの綿のヘリンボーンで普通にリリースしますが、それにより色々と全体の構想の変更を余儀なくされてしまいまして、ここはもう仕方がないから久しぶりにコンチネンタルサーカスでの企画をぶつけて補完し、更にドメブラの別注で補強しようと考えております。その辺についても進捗があればご報告いたしますのでお楽しみに。





明日は昨日のパンツにも、先に晩夏初秋の新作紹介 vol.1で紹介したnarifuri×ワイルドシングスのパンツにも合う、イタリアメーカーの非常に完成度の高いトレランスニーカーを紹介します、こちらも乞うご期待です。


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2022年08月24日

晩夏初秋の新作紹介 vol.8 ROYAL NAVYのM-64 FIELD PANTS / LATE TYPE(B.A.T別注)




残暑が厳しい、という予報はほぼ当たりそうな感じではありますが、それにしても困った天気で、今日は昼過ぎにかけて一気に気温が上昇。そしたら16時前から空は雲が厚くかなり暗くなり、降るか降るかと思って雨雲レーダーを見ると、山梨の上野原付近や海に近い海老名や厚木以南にはかなり活発な雨雲があって雨が降っているみたいなんですけど、どうしたもんだかこの辺は雨雲からちょうどよく外れているという。でもこれならいっそ降ってくれた方が涼しくなって良いのに、という蒸し暑さでして、やれやれです。





さてさて、昨日で今シーズンのロックTの紹介は終えましたが、そんな感じで気温としてはまだまだ30℃以上の日が多く、雨が降って辛うじて28℃29℃程度になるという予報です。でも暦の上では処暑を過ぎていて、旧暦が使われていた時代には暑さが収まる時期という事なのですが、それは当面先の話に。でもこの時期は秋冬シーズンの立ち上がりでもあり、季節に合わせつつこのタイミングでこれは!というスペシャルなアイテムをぶつけております。今日紹介するのもこの気温から使えてまぁ秋は問題なく、冬になったらスパッツとか履いて対応すればまぁなんとかいける、というぐらいの生地感で、ディテールや配色に凝った力作の別注です。


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このM-64フィールドパンツ、基本的な説明は昨年やった薄手のモールスキンを使った前期型の物の紹介の際に説明しておりますので、そちらをご参照下さい。





でですね、これが昨年大人気でして。にも関わらず昨年はアクシデントが発生しておりまして、今一つ不完全燃焼だったんです。というのも他のロイヤルネイビーのパンツ、そこそこにサイズ大きめなんで1・2・3の3サイズ展開なのに対して、1と2で発注したんですね。そしたらまさかの縮率が違っていた、という事で1サイズずつ普段よりも小さくなってしまったんです。結果なんとか売り切りましたがサイズ2相当の方が買えないという状況に。それにも関わらず完売しているぐらいにこれ人気でして、きちんとサイズがあっていれば1週間で完売しただろうな、というレベルで良い出来でした。





なので今シーズンこのモデルをなんとかやれないか、と打診したら昨年の前期型に対して裾の仕様を簡略化した後期型であれば展開可能、との事。で、サイズに関して確認したら先年と同様のサイズで裾だけ変えたマイナーチェンジパターンに生地を定番のリップストップコットンで載せ替えたモデルを一応展示会提案しますという事に。ですが今シーズン、B.A.Tで展開するのは躊躇われるけど生地はこれでしょ!という凝った生地のアイテムをロイヤルネイビーがやってまして。何故躊躇われるのかというと、同型の英国製の本チャンのアイテムを展開しているから。フォーティスから取っているSASスモックとデッドストックを店頭展開しているSASトラウザースをその気になる生地で作っていたんです。だからそのものズバリのデザインでは要らないけれど、生地は捨て難いな、という事になりまして。そこで今シーズンのM-64フィールドパンツの後期型にSASのセットアップで使われてきた生地を載せ替えた別注をする事にしたのです。





これがとても良い感じな生地でして、リップストップコットンなのは同じなのですが、リップストップの生地の打ち込みがこちらの方がキツく目が詰まっていてハードな質感な生地の表から顔料でコーティングし、その顔料を製品洗いする事で落として生地の陰影をより出る様にした物でして。つまりこれ、顔料でガチガチの生地をユーズド加工する事で顔料を落とし、表情豊かでしっとり柔らかでありながら生地の強度はしっかり担保した出来栄えになっております。





そして昨年これは良い!と思いながらサイズの問題で買えなかった方が多かったので、今シーズンはサイズを2・3の2サイズ展開に。完全にレディスサイズだった1を無しにしてアーミーグリーンとコヨーテの2色展開にしました。しかし今年は今年で思わぬ事が起こり、これ恐らく2色別々に洗わず、全部一緒くたに洗い加工をしたっぽいのです(まぁB.A.Tの分だけですしね)。アーミーグリーンの方が色が濃いので問題はありませんでしたが、コヨーテの方にアーミーグリーンの色が移染してコヨーテではなくカーキ寄りな色になってしまったのです。まぁこれはこれで他にはないカラーバランスになり、怪我の功名というか良い感じだと思うので良いんですけどね。





そして更に美味しいのは昨年モデルは14,300円(税込)だったのが、今年は洗い加工を施した別注企画であるにも関わらず、13,200円(税込)と1,100円価格が下がっている事です。裾の仕様が簡略化された分安くなってはいるのですが、その分生地と後加工が高くなったのでM-64よりもパーツ数が少ないSASトラウザースで14,300円なのに別注仕様で13,200円なんですから、これはバリュープライスだと思います。





そして今回、10月納期指定でこのパンツと同じ生地を使ったトップスを作っております。1952年に採用された裏ボアのミドルジャケットの表地をこの生地で載せ替えております。12年の差はありますが、70年前のモデルと58年前のモデルぐらいなら組み合わせてもそこまで違和感がないだろう、という事でこちらも別注しております。なのでそういう使い方が出来るレアなアイテムです、別注なのでそこそこ数を作っておりますが、いつサイズが欠けるか判らないので今から履ける秋冬パンツとしてオススメしておきます。





さて、明日は来春夏の展示会廻りの佳境というか、既存のところはラパズだけですが、合同展が2ヶ所。来週も幾つか重なっていて来月中にほぼ終わる、という感じ。なので明日は展示会報告となりそうな感じです。本当はこのパンツにも合うし、晩夏初秋の新作紹介の最初に紹介したnarifuri×ワイルドシングスのパンツにもバッチリなトレラン的なスニーカーの紹介をしたいところなんですが、それは明後日にする予定です。





いずれにしろ帰ってきてブログ書きますのでお楽しみに。


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2022年08月23日

晩夏初秋の新作紹介 vol.7 ROCK OFFの“MUSE / ORIGIN OF SYMMETRY” S/S Tee




8月後半に気温は下がっていないけれど秋雨前線は活発という微妙な気候になっている今日この頃。現在店頭には晩夏初秋のアイテムが良い感じに揃っているのですが、少なくともトップスはTシャツ以上の物をお勧めする感じにはなく。なんとか羽織物としてシャツジャケぐらいの紹介はしても良いかなぁ、と思わなくもないのですが、それでもちょいと早いよなぁ、という気持ちの方が強く、まぁ取り敢えずロックTの紹介を終えてから考えましょう。





そう言えば、と先にロックオフの今シーズンのTシャツのセレクトについて考察と反省をしておこうと思うのですが。いやぁ、遊んでいる様で今回、結果的にかなり真面目にやってしまったな、と思うのです。ロックオフ、ロックTのみならず、色々なライセンスを取得してTシャツを作っておりまして、その中に旬なネタから私の好みなネタ迄、バラエティ豊かに色々あるんですわ。そんで今回ロックTに加えてその手のネタも加えていこう!と思っていたんです。というのも我が国が誇るお家芸としての特撮ネタでゴジラをやったので、このジャンルというか、サブカルチャー的な面白さを追求してみよう、と思っていたんです。ところがロックTを絞っていたらそれで一杯一杯になってしまいまして(だってロックTだけで10型になっちゃいましたから)、結局それ等を今回断念する事に。いやぁ、色々良いネタあったんですけどねぇ、エクソシストとかオリエント急行殺人事件とかこれはという映画ネタ、映画ネタと言えば今シーズンこそ旬だから取ろうと思っていたのに抜け落ちてしまったトップガン物とかもありましたねぇ。まぁその辺は来年こそはと思っておりますれば乞うご期待です。





という事で今回最後のロックTの紹介です。


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今回取った中で最も新しいバンドですが、レイジよりも4年遅い1994年にミューズと改名して活動し始めますが、結成そのものは彼等より少し遅い1992年頃にイングランド南西部の田舎町、ティンマスで活動を開始しております。結成時は田舎の同じ学校で結成されたバンドでしかなく、ドラムのドミニクのバンドにギター&ヴォーカルのマシューが加入、その後ベースのクリスが加わって現在の編成に。当時はゴシックプラグという名で当初ファンクな感じだったがその後バンド名の通りマイケミカルロマンスみたいなゴシックグラムな音楽性になったそうな。で、1994年にロケットベイビードールズという名に改名して地元のバンドコンテストで優勝し、それがきっかけでプロを目指す事にして田舎町ティンマスを離れここでバンド名は現在のミューズになります。





それでもこのバンドがメジャーになるのには長い苦難の時期が続きます。ロンドンやマンチェスターで活動を続けつつ1998年にプロモーターの誘いでロスとニューヨークのライブハウスでのギグが大手レーベルの目にとまり、1999年にファーストアルバムをリリース。英国の音楽雑誌ニューミュージカルエクスプレスの主催するアワードにおいて新人賞を獲得し、2000年に繋げます。そして2001年にミューズならではな音楽性を確立したセカンドアルバム、“オリジンオブシンメトリー”を発表。





今回のTシャツはボディカラーから染めてこのアルバムジャケットの背景に寄せたスペシャルバージョン。





このアルバムは英国チャートで3位を獲得。そしてこの後のミューズの躍進は書くまでもないでしょう、サマソニやフジロックでのヘッドライナーを含め来日公演は数知れず。グラミー賞受賞3回。2012年のロンドン五輪公式ソングに選出、三枚目以降全てのアルバムが全英1位、PVに鉄拳のパラパラ漫画を採用する(これは我が国的な話題ですがw)等現代を代表するブリットロックバンドにのし上がりました。





しかし彼等が今のポジションを確立するに至ったターニングポイントの1つは間違いなくこのオリジンオブシンメトリーです。確実にこのアルバム以降ミューズとしてのオリジナリティを確立した感があり、それまでの長い下積みと試行錯誤、雌伏の時を経て一つの結実を見るというドラマチックな一枚はとても素敵です。





サイズはS・M・Lの3サイズ展開ですが、既にLは完売、Sもラス1になっております。価格は他と同じで5,390円(税込)です。





さて今シーズンの新作ロックT、これで紹介を終えますが、どうだったでしょうか。なかなかに良い感じなラインナップだと思うのですが。特に後半4型はアイテムとしてのクオリティと価格とのバランスに優れていると思いますし、前半4型は他での取り扱いがほぼない時代を動かした名曲名盤を選んでいるのでそれはそれで価値があると思います。勿論面白さで取ったレッツダンスとロックの進化も楽しいですしね。





ここからは随分と真面目にアイテムとしてのクオリティや価値を追求したアイテムの紹介になろうかと思います、それこそが本来のセレクトのキモなのでお楽しみに。


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2022年08月22日

晩夏初秋の新作紹介 vol.6 ROCK OFFの“The Style Council / LOGO” S/S Tee




スッキリとはしませんが、これぐらいの気温でも日差しが少ないだけで随分と過ごし易いです。Tシャツがこの上なくちょうど良い感じですね。でもエアコン無しの室内はまだ無理ですが。





私事ですが、本日誕生日でして。しかしまぁ思えば8月、自分で設定してんだからそりゃそういう生まれなんだし仕方がないじゃない、とは思うのですが8月が誕生日で良い事ってそうそうなく、B.A.Tの設定しているお誕生月割引でも3月4月とか10月11月のお誕生日の方の方が美味しいよなぁ、と羨ましく思うぐらいでして。そうはいってもお誕生日。年々他所様からお祝いして頂く事もなくなり、家族にすら自分で言わない限り忘れられている始末なのに、今日は朝起きてみたら取引先の方からラインでお誕生ケーキ写真と何故か暑中見舞いが一緒に送られてきておりw


とはいえ覚えて下さっていたとはありがたい限り。お客様からも今の所お二方から思いもよらぬお祝いお買い上げをして頂き、いやぁ持つべきものは親身にお付き合いして頂けるお客様だな、としみじみ思いました。





という事で今月いっぱいお誕生日おめでとう買い、というのを受け付けておりますwww


大丈夫です、そのお気持ちが嬉しいのでささやかですが20%オフはさせて頂きますので。ただし7月以降に入荷した新作は除かせて頂きます。





さて、本日は残り2型のロックTの内、どちらを紹介しようか悩んだのですが全く毛色は違いますけどパンク繋がりでザ・スタイル・カウンシルの一枚を紹介します。


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ポール・ウェラーが絶頂期のモッズパンクバンドであるザ・ジャムを突如解散した後、ミック・タルボットと組んで結成した実質でデュオのバンドです。そもそもザ・ジャム、ポール・ウェラーが18歳でデビューしていまして、彼がほとんどの楽曲を作詞作曲しているという、彼の恐るべき才能によって人気を博したと言って良いバンド。スタイルはモッズ、歌詞は若者讃美であり大人達への不満であり、彼らを取り巻く理不尽な社会に対する批判であり、それが10代後半から20代にかけてのポール・ウェラーの想いの丈をぶつけた物なので、そこに共感した英国の若者から絶大な支持を得た訳です。個人的には我が国における尾崎豊的な立ち位置だと理解しております。ただ違ったのは最初の10代後半の若者が持つ大人への不満をダイレクトにぶつけたものから20代に入って社会的な問題に踏み込んで、結果若者達の代弁者的なポジションに祭り上げられそうになった時にポール・ウェラーは断固拒否、と言えた事かと。音楽性においてもモッズだパンクだ、という括りに囚われる事が重荷になりそうだな、と思ったから絶頂期にあってザ・ジャムをサクッと解散してしまうんですから凄いです。全てを捨て去り、やりたい事をやりたい様にやる為にスタイルカウンシルを結成し、それまでと全く違った音楽性の模索を始めました。





これがねぇ、スタイルカウンシル、全くパンクでもモッズでもなく。どちらかというとファンクとかR&Bとかソウルとかそっちの傾向が強く、モッズを再興した立役者としてモッドファーザーと言われるポール・ウェラーの信者の中には彼が変わってしまったと離れてしまう人も多かったと思いますが、そんな物を意に介さずやりたい事をやる、その結果今思えば現代の様々なミュージシャンに影響を与えたトライアルをやっていた期間だったと言えるでしょう。また、彼をパンクとして捉えるのはその歌詞が社会問題に一石を投じる、保守的な政治への批判が多く含まれているからでしたが、曲調は変わってもそのポリシーの主張は変わらず、この姿勢と現状に満足しない音楽性の追求こそが彼の本質だと思うのですが、スタイルカウンシル時代のポール・ウェラーの代表曲と私が思うのはこれ。





でもどうしたもんかザ・ジャムのTシャツは色々ありますし、ポール・ウェラー本人のも色々あるんです(かつてベルベットゴールドマインでリリースしたのがこちら)が、スタイルカウンシルのTシャツってのがまずありません。で、今回このスペシャルボディのコレクションの中にスタイルカウンシルのロゴTを見つけたんでこれはやっておこう、となりまして。くすんだベージュのボディに黒の油滴のオーバーダイというなかなかに前衛的な感じが格好いいです。ロゴが良い感じに掠れた染み込みプリントで削れないのも良いです。サイズはS・M・Lの3サイズ展開、価格は5,390円(税込)です。





明日はいよいよラスト、トリを飾るのはグラミー賞3度の現在進行形な英国ロックバンドです、お楽しみに。


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