2022年10月31日

秋の新作紹介 vol.35 DISTRETTO73のCOFFEE BREAK SOCKS




日中の服装としては長袖Tシャツにスウェットパーカで過ごせるんですよねぇ、丁度良く。でも夜その格好だと寒いし、一重のアウターと長袖Tシャツだけでいるのも微妙。アウター脱いだら寒いし着たままだとほとんどの時間は良いのですが、ブログ書き上げて帰るのが23時とかになると流石にちょっとそれでも寒い。なので一重のアウターを持ってロンT+スウェットパーカで過ごす、というのが丁度良い感じではあり。という事は長袖Tシャツもしくは温度調整下着の上にハイゲージのニットでも良し、Tシャツの上にシャツを着てその上にニットベストとかでも良し、という事になりますかね。





いずれにしろ季節に合わせて適温になる服装って事ですが、それとは別に季節感のある装いという事を考えるとテキスタイル(生地の柄)でそこを表現するのって楽しい遊び方です。最近あまりメディアで見かけませんが教育評論家の尾木氏はピンバッジを変えて遊んでました。ハットピンやピンバッジで遊ぶ、というのも一つの方法でしょうね。そしてテキスタイルで遊べるメンズアイテムとしてはネクタイもその1つ。ビジカジの普及と更なるカジュアル化でネクタイをする機会というのは減っておりますが、それでもビジネスの場でスーツで遊ぶのは逆に仕事に対する姿勢を疑われかねませんが、かっちりとしたダークスーツだけれどネクタイの柄で季節感を出す、というのは楽しいと思います。勿論スーツもツィードにしてジャケットはノーフォーク、パンツはニッカでオッドベストを合わせてといったところに季節感のあるネクタイをするなんてのもカントリージェントルマンな雰囲気で格好良いですが、流石にそれで仕事に行く人は少ないでしょうしやるなら紅葉の京都を散策するなんて時にこそそういった格好は映えると思います。メリハリって大事です。そういった事を考えると、他は全て無地のアイテムで揃えていても、夏はともかく秋から春にかけては絶対に履くアイテム、靴下でその季節感を演出する、というのはありなんじゃないでしょうか。





という事で本日は昨日紹介したコーヒーブラウンのスコッチグレインのチロリアンと合わせてオープンテラスのあるカフェなんぞに行って欲しい!なんて思ってしまうこんな靴下の紹介です。


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兎→梟→茸ときてのコーヒーブレイクという事でホットコーヒーメニュー、カフェラテやテイクアウトのコーヒーカップなんかを組み合わせたコーヒー柄です。





別に1年中OKな柄ではあるのですが、兎は十五夜、梟は秋の夜長、茸は秋こそ旬、という事で選びましたが、このコーヒーブレイクも見ての通りでこれ全てホットじゃないですか。秋といえば暖かい飲み物が美味しくなる時期、和食系の食べ物屋に行っても出てくるお茶が暖かくなりますよね、秋になると。当然コーヒーもホットが美味しいです。そしてある程度服装を適切にしている、という前提でですが、外で温かい飲み物を飲むのがとても楽しい時期でもあり。少々この靴下の雰囲気とは違いますが、公園や野山に行って自然の中で飲むコーヒーや紅茶も乙なものです。良い箱で味わうコーヒーもまた良いもので、それこそ先週行った庭園美術館の併設レストランカフェで、とか良いですねぇ。個人的にお出かけして、となると前述のある程度秋冬っぽいクロージング、ツィードのジャケットとか着てボトムはジーンズやチノパンぐらいですけどこの靴下にチロリアン合わせて横浜行ってドルフィンで海を見ながらソーダではなくコーヒーで、なんてのもやってみたくなりゃしませんか?





ここで書き始めるとキリがないのでお店の紹介はしませんが、私は都内に出ていても展示会廻りが基本なのでなかなかのんびりとした時間は取れませんけど、都内にも結構ロケーションの良いカフェって多いですし、そういうところでのんびりお茶するのにこういう靴下履いてたらなお気分出して楽しめます。こういう靴下なかなかないのでオススメしておきます。価格は3,520円(税込)です。





明日から11月。11月最初の新作紹介、1枚で過ごすのには長袖Tシャツでは寒い時期になりつつあるので、今シーズンのキモなスウェットを紹介します、お楽しみに。


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2022年10月30日

秋の新作紹介 vol.34 GatineのTirolian Shoes “MEGEVE” (Scotch Grain)




今日は外では1日中ハロウィンの催しで子供連れの家族や子供達の集団がひっきりなしに歩き回っておりました。商店会が設置した仮装した子供達にお菓子が貰えるポイントは長蛇の列になってましたし。3年ぶりに開催された事もあって渋谷程ではないですけどそれなりに賑わっていて何よりですが、そんな街が騒がしい日に服を見に出かけようという人は少ない様で、今月最後の日曜日だというのにまったり過ごしておりました。とはいえそんな中でもいらして下さったお客様、やはりというか納品順ではなくなるべく季節の進みに合わせて紹介している私の苦労の甲斐あってか昨日紹介したフリース、あまりの衝撃価格という事もあってか“取り敢えず”買っとくか(w)的な買いが入り、それに合わせてじゃぁ先に紹介したパンツの方も、という方もいてやはりブログでの紹介、大事だよなぁ、と思いましたね。メールでの問い合わせもあり、この辺の動きはまぁこんな感じだよね、という事になりそうです。





それとは別に紹介しているインポートアイテムもなかなかに良い反響でして。今の所クオリティはかなりなレベルなのに価格がこれで!?というリーズナブルなアイテムが多く、それだけにネームバリューに憧れて取り敢えず買ってみるという時期を通り過ぎた、その結果そういったアイテムが今の価格だとコスパや対費用価値を考えたら躊躇っちゃうな、という方のチェックが入ります。で、先に紹介したガティーヌのチロリアン、素上げのベジタンのとは別にこれはっ!!という事でセレクトしたブラウンのスコッチグレインの方が季節的にも秋冬感を醸し出しているので今日はそちらを紹介してしまう事に。


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フランスのタンナーが作ったベジタブルタンニングのスコッチグレイン。表に顔料を塗って済ませているスコッチグレインと違い、ちゃんと芯まで染まっております。ガティーヌのクナイプ=ステッチダウン製法+プチポワン=更に底革迄別ステッチで縫いとめる仕様の靴は、高い技術力を必要とする本来のノルウィージャン製法に対し、見た目が近く簡略化した工程なのに防水性に優れているという、日本ではあまり見ない製法。





グッドイヤーマシンが少なく、お土地柄でマッケイ製法が主流なイタリアにあって、ブラックラピド製法=マッケイ製法でウェルト一体の中底とアッパーを縫い合わせ、その外にもう1枚革を足してそのコバの部分をステッチダウンでソールとくっつける製法が開発されたのと同じく、フランスにおいて本気なノルウィージャン製法は機械式にするにしても希少になっていて既に導入不能ですし、となればリアルなノルウィージャンは手縫いになってしまうので職人を育てるのも確保するのもかなり大変。そしてその工程数分の価格アップと手仕事となればそれ以上に高額になるもの。ガティーヌは元々肉牛業者や畜産農家や地元労働者の為の靴ですので、丈夫で実用的で且つリーズナブルである事を基本条件にしており。その結果として乱暴な書き方をすると2枚(アッパーの革と中底革)でステッチダウンをした後更にもう1枚底革を足して再度ステッチダウンをするだけなので2回ステッチダウンをかければ終わるなんちゃって製法が、防水性を担保出来てそこに更にラバーソールを加えるのであればベスト、という事になったんでしょう。





今でこそなんちゃってグッドイヤーなブラックラピド製法も市民権を得ている感がありますが、今後このクナイプ+プチポワンも対費用効果を考えると革さえちゃんとしていればそれで良しって事になるだろうな、と思いつつでもこの製法のフランス靴を作るメーカーが彼ら曰く唯一だそうなのでアンダー4万のセメント製法ではないフランス靴というのは逆に希少かもしれません。実際本気でノルウィージャン製法でやったらマリンジェがかなり良心的、という価格になるのが今の為替レートでもあり、それ考えたら半額近い価格でいかにもフランスなこのクオリティが手に入るというのはこれはこれでありだな、と。





最近自分ではよう取り扱いませんといってやってこなかったステッチダウン製法のダナーをコラボモデルで複数取ってみて思ったんですが、ラバーソールを別途貼り付けてソール交換はそのラバーソールを交換する、という時点でソール交換の問題はクリアされてしまうので、積極的に取り扱おうと思いませんがそれはそれでアリかな、と。グッドイヤーの靴がどんなに良いと言っても10万とかが当たり前になっちゃったらそれだけを推し続けるのは躊躇われるってものです。





で、この良い感じのスコッチグレインのダークブラウン、なかなかに良い味出していてこれで近隣の低山を散策すると気分出るよなぁ、と。そしてその気分でコーディネートしてデイリーに使ってもとても雰囲気出るよなぁと思いまして。ベタベタなコーデだとチノパンやジーンズにネルシャツ、その上にミドルゲージのセーターを着てフィールドジャケットもしくはマウンテンパーカ。ここのところの私の提案ですと、ボトムは防水の効いたシンプルなデザインのノルディスクやベンチュロンやケスティンの様なところのパンツで、トップスは同じ感じでまとめて。





サイズは40・41・42・43の4サイズ展開、価格は41,580円(税込)です。


これ季節が進むとこれそまさに秋冬の自然の雰囲気って事でどんどん減りそうなので早めのチェックをお勧めします。





明日は今月最終日、いよいよ秋が深まってきますし、11月中旬からはいよいよ冬の新作紹介に切り替わります。いよいよ1年で最も服を買おうというシーズンに突入しますが、その前の晩秋アイテムって個人的にとても好きでして。やっぱ季節の変わる時期の機微ってのに萌えるんですよねぇw





そんなこんなで後2週間ぐらいの間の秋の新作紹介ですが、これはというアイテムを紹介しますので明日もお楽しみに。


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2022年10月29日

秋の新作紹介 vol.33 CobmasterのMellange W-Fur Hoodie Jacket




やはりある程度以上継続していらしてくださっているお客様が反応するところは同じなんだなぁ、と思ったのですが、まだ紹介していないですけどニットーニットウェアのクルーネックセーター、昨日紹介したフォックスファイヤーのベンタイル×オクタのシャツジャケ、この辺は価格とクオリティとオリジナリティ全てにおいて破壊力抜群でして、どんどん減っております。今シーズンもラグジュアリーラインの物とリーズナブルゾーンの物、どちらもそれぞれに気合を入れてセレクトしておりますが、このご時世ですので価格全体のインフレは避けられないにしても、だったらどれだけその同じ価格に対してお買い得感を感じられる様にするか、という事を一番の条件にしております。その為に多少数を積んでも別注したり直取りしたりしている訳で。





結果としてインポートであってもこの価格でこのクオリティかぁ!と長くインポートアイテムを見てこられているお客様にも驚いて頂けるレベルの物が揃っているので見応えはあると思います。そんな中でコブマスターはちょっと変わり種というか、ポジションとしては今迄になくファストファッションに近い価格帯を担う立ち位置で、それでいてクオリティにおいてはミドルレンジ以上という珍しいブランド。しかも直営展開する訳でもなく、よくもまぁこんな価格帯で出せるよな、というアイテムのオンパレードです。今日紹介するダブルフェイスのフリースのシリーズもまさにその特徴をしっかり兼ね備えたアイテムです。


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同じダブルフェイスのフリースのシリーズで先に紹介しているクライミングパンツはなかなか他でリリースされておらず、まだ未紹介のオーバーオールもかなりオリジナリティ溢れる他にはないアイテムですが、それに対して今日紹介しているこのパーカはこれでもかとばかりにオリジナリティよりもユーティリティ、定番デザインで使い易さと価格を追求しながらどこまでしっかり作り込めるかに挑戦したかの様なアイテムになっております。





形としては至って定番、ではあるのですが、袖付けはラグランスリーブになっていてリュックなどを背負ったら当たる肩山の部分と肘から袖口にかけての外側には丈夫な綿の平織生地で補強布を貼っていて実用性抜群。両脇のポケットは片玉縁になっていてその玉縁布も補強布になっております左胸のポケットも同じ様に口を補強布の切り替えてドットボタンで留め、実際に使った時にケバだったり摩耗したりしそうなところを全て補強しております。フロントジップもダブルジップで下からも開けられる様にしており、シンプルながら実用的なディテールは全て網羅しているんじゃないかという仕様。でですね、パンツも凄かったですけどこのパーカ、これで9,790円(税込)と税込アンダー1万円なんです。いやいやここまで作り込んでこの価格はないでしょうよ、という。





パンツのところで既に書いておりますが、そもそもメランジの入ったダブルフェイスのフリースで肌触りも良く暖かさも抜群で見栄えも良いけど無地のと違ってメランジになる様に先に染めた糸を芯に引っ掛けていかないといけないので、後から白いのを染料にドボンで済むフリースに比べて手間もかかればコストもかかる生地。それで3色展開でファストファッションに近い価格で流通量はファストファッションよりも遥かに少ないのですからその点でのオリジナリティは担保されている訳でして、こういうのは沢山取ると既存のアイテムとのギャップが問題になるので、あくまでエントリーモデルもしくは諸事情でミドルレンジのアイテムに手が出せなくなった、今は出せない、という方にそれでもこんなに楽しめるんですよ、というアイテムとして提案しております。もしくは色々お持ちの方がリアルにフィールドで使うのに心置きなく使えるアイテムを、という需要に対しての提案ですね。サイズは38と40の2サイズ展開です。





明日は今月最後の日曜日です、天気は良い様なので是非お越し頂ければと思います。





さて明日の新作紹介ですが、明日はもうちょっと引っ張ろうかと思っていたんですが、今日いらしたお客様もこちらはこちらで良いなぁ、とおっしゃっていたのでガティーヌのチロリアンの別素材の物を紹介します、お楽しみに。


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2022年10月28日

秋の新作紹介 vol.32 Fox FireのOcta Lining Ventile Shirt Jacket




20℃となるとなんか生暖かく感じてしまうのは身体が何度か発生した突発的な寒い日に慣らされていっているからなんでしょうか。今日は今日でしっかり納品がありまして、コブマスターの最後に残っていた焚き火好きシリーズのサーモライト中綿のブルゾンとフォックスファイヤーの今日紹介するオクタでライニングされたベンタイルのシャツジャケが入荷してきております。こうなってくるとやはり秋なんですよねぇ。





重衣料の投入は来月以降に本格化するのですが、それでもかなり納品が進んでおりまして、現段階で色々と楽しめます。丁度月末が週末になっている事ですし、ぜひお越し頂ければと思います。





という訳で本日は本日届いたばかりのフォックスファイヤーのシャツジャケの紹介です。


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何だかんだで素材の高騰は如何ともし難く、ベンタイルを使った服を作っているメーカー、とても減っております。いや作っているところはあるんですよ、でも今のベンタイルの価格はこれぐらいだから今ベンタイル使って作ったらこのぐらいの価格なんで嫌なら買うな!というスタンスの価格設定だとなかなか手が出ず。ウェザーワイズウェアの英国製のベンタイルのフィールドジャケット、今取ると余裕で10万超えちゃいますから。





そんな中で展示会に行ってみてびっくりしたのが今回のシャツジャケットと組下のパンツ。組下のパンツの何にビビったってベンタイルのパンツで12,000円というあり得ない価格設定。オイオイオイオイ、という事でこのシャツジャケ共々大いに期待していたのですが、なんと先月になってからボツの連絡があり。結果的にシャツジャケのみになってしまいましたが、それでもこのベンタイルのシャツジャケ、非常に作り込まれております。





まず若干大きめじゃないか?と思うのですがこれしっかりと生地の縮率を生地洗いして出してまして。3%縮むという事でその分しっかり計算して作られております。そしてこれシャツジャケではあるのですが様々なギミックが凝らされております。


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まず両サイドにはしっかりとハンドウォーマーポケットが。これ内張を今回ネームにも使われているオクタという帝人が開発した画期的なポリエステル機能糸を使用。オクタという名の通り8つの角を持つ星型の断面を持つ糸で、しかも真ん中が中空になっていて超軽量という糸で、その形状にする事で吸汗速乾保温機能を持ち、更に同じ糸で中綿からフリース迄作れる事から、今回使われている箇所箇所で同じオクタでも生地を変えているのがキモです。ポケットの内張は毛羽立ちの少ない平編みの生地を使用。それに対して本体のライニングに使っている生地はオクタcpcpというネーミングの素材だけじゃなく生地の作りそのものを他にはない仕様にしておりまして、体に触れる面はトリコット、パイルニットになっていて肌触りを良くし、裏側を中綿仕様にしているのですが表をトリコットにする事で中綿の偏りや吹き出しを解消しているので、中綿+パイルニットになっている1枚の生地として自由に当て込む事が可能になっております。





これによりベンタイルは防水防風ですけど綿の1枚地ですが、オクタのこの生地を組み合わせる事でこれ1着で真冬になる迄快適に過ごす事が出来ます。真冬になったらシャツジャケなのでシャツ扱いでアウターを重ね着すればもう無敵に暖かく過ごせるでしょう。


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そしてこのサプレースラインに使われているディテールなのですが、フロントのドットボタンの下側に指が入る様にしてくれているのでドットボタンの開閉がとても楽。このディテールがあるかないかで全く違う画期的なデイテールです。更に胸のポケットはとてもギミックに凝ったポケットになってまして、マチが付いていて元々釣りで使う事を念頭に作られていたギミックですが、ルアーやフライを収納した小型のタックルケースが収納出来る様になっております。これ普段物を入れるのにもとても便利で、フラップがマジックテープでの開閉になっているのですがフラップ側のマジックテープを縦に2本並べる事でフラップの閉まりを調整出来る様になっていて、厚さのある物を入れた際と物を入れていない時で止める位置を調整出来る様にしております。更にティッシュなどを入れておける縦のスリットが表に入っていてポケット自体は2重になっております。端にはD環も付いてポケットの中にスマホを入れておいてもストラップを引っ掛けておけば濡らさずに引っ張り出せる等フィールドで遊んでいる時には嬉しいディテールが組み込まれております。





袖口もドットボタンで調整出来る様になっており、シャツでありミドルレイヤーでありアウターとしてもいける傑作です。これで26,400円(税込)というのはかなりなコスパです。サイズはMとLの2サイズ展開、これ晩秋初冬にかけてのレトロアウトドア&カントリーワークスタイルにおける今シーズンの一押しアイテムと言って差し支えないでしょう。是非洗い込んで味を出して使って頂きたいですね。





この週末、是非チェックしにいらして下さいませ。明日の新作紹介は懐に優しいコスパ最強なフリースパーカを紹介しますのでお楽しみに。


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2022年10月27日

秋の新作紹介 vol.31 Reproduction of FoundのFull Grain Leather British Military Trainer




・・・良くない、良くないなぁ、と思いながら結局展示会に行く事を選んだ私。うう、違う、これはワーカーホリックだからじゃない、どうせ恵比寿なんだしという事で恵比寿飯を考えていたのですが、昨日の夜ブログ書きながらGYAOで再配信されている“名建築で昼食を”を流していたら無性に庭園美術館に行きたくなり、晴れているのなら隣駅だしという事で昼前から行って近くのめぐろ三つ星食堂でランチをし、その後恵比寿で合同展を見て帰ってきました。そう、先週東博行ってアートな気分になっていたので旧朝香宮邸でアールデコ建築の真髄を堪能し、町の洋食屋でオムライスを食べ、やるべき事はしっかりやってくるというただ遊んで終わりじゃないぜ、という休日の過ごし方だと主張しておきます。





合同展はというと、今回はまぁ元々来春夏についてはほぼ発注が終わっていて予算も使い尽くしているので、余程のこれはという物がなければ発注はないな、というつもりで見に行っておりますし、実際今回は流して帰ってきました。鞄や靴等ではこれ良いな、というのはあるんですけどこれ以上今のラインナップを削って足そうという感じにはならず。なのでさらっと流して予定通り17時過ぎに戻って参りました。





そして。今日明日で入荷があるのですが、本来明日になっていたはずが本日届いてしまった(木曜日休みだから荷物受け取れないんで金曜着荷してくれるよう伝えてあるのですがついつい先方がそれを失念して出荷してしまうのです)アイテムがありまして、夕方戻ってきて受け取りmした。何を紹介しようか悩んでいた私としてはこれは丁度良い!という事になりまして本日の紹介は本日届きたて、誰も見ていないリプロダクションオブファウンドの今シーズンの新作スニーカーです。


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いやぁ、このブランドを生産しているスロバキア、ウクライナ紛争の影響をモロに受けちゃってるんですよねぇ。何しろ隣国だし旧東側だった事からエネルギー供給をほとんどロシアに依存してきた経緯があり、ウクライナ紛争後EU加盟国としてロシアへの経済制裁で石油天然ガスのロシアからの供給をストップした結果、アメリカや中東からの天然ガスや石油に切り替えざるを得なくなり、価格が何倍にも上がってそうなると電気代も上がりと報道はされていませんが色々としんどい事になってしまった様で。





特にリプロダクションオブファウンドと別ラインでやっているZDAで展開していたバルカナイズド製法+コマンドソールのシリーズがバルカナイズド製法で硫化窯を使うのでその燃料代がドカッと乗ってきてセメント製法のスニーカー以上に価格が上昇、とんでもない価格になってしまってこりゃ取るのは無理だな、という事態に。





それに比べたらまだミリタリースニーカーの復刻モディファイコレクションであるリプロダクションオブファウンドはマシな方ではあるのですが定番のブリティッシュトレーナーは値上がりしており。同型が店頭にあるので継続してそちらを別色で増やそうと元々は思っていたのですが、これでは先に取っている方も値上げしていかないといけないな、となったので、だったら今シーズンのスペシャルモデルとして提案されていたこの総フルグレインレザーに最新のタクティカルソールを組み合わせたモデルを提案した方が良いな、という事になりました。





実際本日入荷して早速写真を撮ったのですが、改めて見てもやはりオールレザーというのは良いですねえ。豪華さが全然違います。そしてソール、そもそもトレーナーとして使われているスニーカー、それがジャーマントレーナーだろうとブリティッシュトレーナーであろうと70年代80年代の物は大手スポーツメーカーの作るハイエンドなスニーカーと比べるとそこ迄クオリティの高い物を使ってはおりません。それに対して実際にフィールドで使う作戦用のシューズには年々高性能なソールが使われる様になっており。そしてスニーカー寄りに作りや履き味を持っていっております。その為その手のシューズに使われるソールはアウトソールを耐久性が高くそう簡単にすり減らない硬質ラバーに、そしてミッドソールをポリウレタンにしつつその空気に触れる面をラバーコーティングして加水分解を防いだ仕様にしております。





その2つを組み合わせると、見た目には80年代のレトロな雰囲気と銘作スニーカーとしてのデザインの良さをそのままにレザーで豪華さを増し、そこに最新のタクティカルソールを組み合わせる事でレザーのアッパーに見合ったソールの耐久性を確保し、またミリタリートレーナーにタクティカルソールを合わせる事で実際フィールドで使っても快適な性能を持った大人なレザースニーカーに進化させております。





現在店頭に並んでいる90年代のロシアントレーナーをベースに最新のビブラムソールにソールを換装しアッパーの素材をコーデュラナイロンんして内張をeベントにしたイタリア製のモデルとはまた違った方向性でモディファイし、イタリア製フルグレインレザーのアッパーは手入れをすれば使い込むほど味わいを増すので、是非使って頂きたいおすすめモデルです。





サイズは40・41・42・43の4サイズ展開、価格は33,880円(税込)とこれだけの仕様にしては欧米製のニューバランス等と比べてもリーズナブルな設定だったのでその点でもお値打ち品になっていると思います。ダークブラウンのフルグレインレザー、黒いソールと相まってなかなかに大人な雰囲気ですしね。





一昨日英国製ウォッシャブルワックスコットンのフィールドジャケット、本日英国陸軍のトレーニング用スニーカーをモディファイした高耐久大人スニーカーときたので明日はインナーに丁度良いこれまたとてもお値打ち価格なスウェットの紹介を予定しております、お楽しみに。


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2022年10月26日

秋の新作紹介 vol.30 PEREGRINEのClifton Jacket




3℃4℃気温が戻っても、20℃切っているともう暖かくなったとかは思わないものですね。なかなかどうして、もうしっかり秋ですねぇ。ホントこうなってくると京都とか行きたいなぁ、と思ってしまいます。山の紅葉は近場でいくらでも楽しめるのですが、長年人の手が入った事によって京都や奈良のお寺の紅葉は桜並木で花見をするのと同じ様な感覚で、自然ではあるのですけど人工的なものでもあるという不思議なバランスです。





そういう紅葉の中を歩くのに、これでもかと本格的な登山をする様なマウンテンパーカとかだと今一つ気分が出ません。ぶっちゃけ今時ですから見るだけならいくらでもネットで画像でも動画でも見られる訳で。にもかかわらずそこに実際に行って楽しむ、というのはそこに身を置く楽しさであり、であればこそ自分もその景色の一部として楽しまないと行く意味が随分目減りしてしまいます。今日の紹介はそういった季節にぴったりなアウターです。


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英国製でワックスコットンのフィールドジャケットとなるとバブアーが有名ではありますが、英国では日本に輸入されていないブランドが沢山存在しております。ただどれもこれもほとんどのところがトラディショナルな英国でのワックスコットンのアウターのポジションと言いますか、ネルシャツ着てその上にツィードのベストとノーフォークジャケット着てその上に羽織る、というサイズ感なんです。前述のバブアーであってもクラシックと位置付けられる英国製の物はその様なサイズ感です(スッキリなジャパンフィットが日本では多いですけどね)。そんな中にあってペレグリン、英国製で英国にあっても冬のハンティングに使う防水アウター=カッパ的なアイテムではなくタウンユースでこれをジャケット扱いで着る提案をしている数少ないブランドなのです。





今回のこのクリフトンジャケット、既存のペレグリンのワックスコットンのジャケットと比べても画期的な物になっておりまして、それはペレグリンが凄いというよりも、最近ハーレースティーブンソン等ワックスコットンを製造しているミル(自社工場での製造)に押され気味だったワックスコットンブランド(生産は外注)であるミラレイン社ですが、このミラレインが開発したレンジャーワックスコットンという、なんと洗えるワックスコットン=洗っても落ちない=当然着ていても全くベタつかない画期的なワックスコットンが使われているのです。これによりワックスコットンのフィールドジャケット、雰囲気はトラッドで良いけれどあのベタつきとメンテナンスが難しい(基本的に洗濯不可で洗ったらワックス落ちちゃうのでリワックスが必要)という問題が解決されております。





そしてそのスッキリとしたシルエットはテーラードジャケット並みのパターンワークで実に美しいです。シンプルではありますがディテールはディテールでしっかりと積み上げられており、収納量に至る迄作り込まれております。


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まず首元は襟の裏にタブがしっかりと隠されており、襟を立てたらそのタブでフロントを留めて結構しっかりと首回りをハードするスタンドカラーに。バイクに乗る方はメットの隙間から首元に風が当たるのを防げます。前立ての裏も襟もコーデュロイに切り替えておりますが、襟の首の後ろの部分の返りを良くするパーツもコーデュロイにしているので、立てるとその部分のディテールが細やかに主張してくれて新鮮です。





更に細身ではあるのですがフィールドジャケット、運動量が確保されていないと実用には向きませんが、そこはしっかりと確保されております。クロージングテクニックを採用して前に振ったカーブのついた美しい袖、でもそれだけじゃなく肩の上ヨークに当たる部分にアクションプリーツを深く入れていて、これによって肩を前に回した時にアクションプリーツが機能して腕が前に出ます。見た目のみならず動き易さにも配慮されている優れたディテールです。


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そして収納。内側には左胸側にだけファスナーの内ポケが付いているのですが、それに加えて背中側の裾の部分に大容量のポケットを付けております。こちらのディテールが秀逸で、グルリ1周にわたってポケットなのですが、ポケット口は背中心の1/3程度。なのでポケット口がぶらんぶらんして実用に難ありになりがちな大きなポケットが機能を担保されながらその問題も解決されているのです。更に外側の裾に設けられた2つのフラップポケットの口はベルスタッフのヨーロピアンライダースのポケットに通じるパッチポケット側の縁をフラップに少し重ねて折り返すディテールになっており、フィールドで物を出し入れする際にフラップのドットボタンを留めていなくても中の物が飛び出さない仕様です。左胸のところにジップの小さなポケットもありシンプルですが収納は十二分に完備されております。





そして袖口とフラップにはステッチで押さえが入っていて丈夫でもありディテールでもあり。しかもそのステッチで押さえている袖口とフラップの裏はどちらもコーデュロイが張られており、袖口は折り返してコーデュロイを出して襟とバランスを取ってもいいでしょうね。





こんなフィールドジャケットを着て紅葉見に行くと気分出ますよね。勿論春先でもこのぐらいの色目なら問題なく使えますし、今手に入れておいて良いアイテムだと思います。何しろ英国製で素材も英国製、そしてここまで作り込んだブルゾンとなるとそれだけでかなり他では高額アイテムです。それに対してペレグリン、直取りしているからという事もありますが、これで44,990円(税込)と税込でアンダー45,000円という価格設定が他を圧倒しております。サイズはSとMの2サイズ展開ですが、マスタードの方は既にMが完売しています。是非チェックしてみて下さいませ。





さて明日は木曜日なのですが。1件合同展はあるんですけどねぇ、もう春夏に関しては現時点で押さえるべきところは押さえた感があり、どうしてくれようかと悩ましく。天気は良さそうなので軽く近隣の山でも行ってきても良いんですが、ここで体を動かして魂の洗濯をするか、まったり展示会に行くか、さてどうしようか、という。展示会は恵比寿なので久々に恵比寿飯を楽しんでくるのもありだしなぁ。取り敢えず夕方には戻ってきてブログ書きます。明日は余程の事がない限り新作紹介の予定ですのでそちらもお楽しみに。


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2022年10月25日

秋の新作紹介 vol.29 DANIELE FIESOLIのUpcycle Mix Alpaka Crew Neck Sweater




12℃という予報と違い昨日との最高気温の温度差が1℃だったのですが、それでも朝晩の冷え込みは堪らんレベルですねぇ。でもまぁ日中は昨日に比べて寒いとは感じませんでした。それでもやはりニットが欲しい季節になってきたなぁ、と実感しました。昨日何を紹介しようかと悩んだけれど、この寒さならニットだよな、という事でニットの紹介をすると昨日予告したのですが、さてどれにしようと悩みました。





というのも気温と気候と季節の進み具合でどのウェイトの物をどの順番で紹介するか、という問題が。今シーズンはそこ迄沢山種類がある訳ではないのですが、厳選した分語れるアイテムばかりでして。で、今日紹介するのは届きたてホヤホヤ、表には出しておりますが殆ど認識されていないアイテムなのですが、今シーズン最もラグジュアリーで最もSDGs的なニットです。


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ダニエレ・フィエゾーリ、このところニットで珍しい糸の物となるといつもこのブランドです。アップサイクルを中心としたSDGsな取り組みをしているアイテムとして今シーズン提案されていたのがこのニットで、しかも他には間違いなくないオリジナルの糸でして。





アルパカ100%とかカシミア100%の物ももちろんラインナップされているんですが、当たり前ですけどそれらは高額な上にデリケート過ぎてメンテナンスにも気を使います。しかもカシミアなんて上質な毛を集める為に使われるエネルギーは凄まじい量で、同じ様に南米の高山帯中心に飼育されているアルパカにおいても同じぐらいにエネルギーを消費するので二酸化炭素排出量もかなりな物に。そこでカシミアは既成のカシミア製品を回収してアップさいくるする事でクオリティは担保しつつエネルギー消費量は少なく再生し、価格も抑えるというアップサイクルカシミアを提案、そして今回は新たにアルパカについても提案がありまして、それがこのニットに使われている糸です。アルパカ、長毛な事もあって長い毛先が飛び出てしまいます。そこで今回柔らかく非常に暖かいベビーアルパカの毛を45%にし、毛羽立ちを抑えるリサイクルウールを40%、そしてノルディスクでも今シーズン採用していたリサイクルナイロンを15%加える事で丈夫さも増した、ラグジュアリーな質感と暖かさに加えて丈夫さと取り回し易さを備えた他にはない糸になっております。





そして3種類の特徴も毛足も違う糸を組み合わせた結果、染まり具合も違うので絶妙なメランジ感があり、その質感を活かす為にニットとしてはかなりプリミティブな仕様、襟周りにも袖口にも裾にもリブ編みを使わず、メリヤス編みでエンドを作っただけのセーターというよりニットで作った長袖Tシャツ的なデザイン。袖口にリブがないニットというのはとても少ないのですが、袖口が締まっているのが苦手な方や腕時計をしている方は意外に多く、その方々にもストレスなく着て頂ける仕様です。そしてよりカジュアルなので長袖のアンダーの上にバサッと着てジャケットやカバーオールを羽織るという使い方も可能。とても汎用性が高いのでオススメです。





サイズはSとMの2サイズ展開、価格は39,600円(税込)とアルパカのセーターとしてはかなり買い易くなっております。またアルパカ、ミドルゲージ以上のウェイトのある物が多いですが、こちらはハイゲージ寄りなのでそれもまた使い易さに繋がっております。是非一度手に取って見てみて下さいませ。





明日はなかなかに雰囲気のあるアウターを紹介予定です、お楽しみに。


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2022年10月24日

秋の新作紹介 vol.28 White MountaineeringのPatchwork Buffalo Plaid Hunting Jacket




やはり9℃下がると寒いというか寒々しいというか。昨日帰る時には日中24℃まで上がっていたせいかそれほど寒さを感じなかったのですが、一応シャツ1枚足して出てきたけどちょうど良いぐらいで。−9℃は伊達じゃないって事で明日は一層寒いとなるとどうしてくれようかと思ってしまいます。





ただ厚着する程の体感ではなく、まだまだ一重のアウターを羽織っておけば中にスウェットや厚手のカットソー、もしくはニットを着ておけがそれで良い程度の気候だと思うんですよねぇ。そんな中でこれは!という今シーズンのホワイトマウンテニアリングのパッチワークアイテムが届きましたので、今日はその紹介をしておきます。


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このバッファローチェック、バッファロープレイドと言われる赤×黒もしくは黄×黒の比較的大柄なチェックの総称なのですが、普段あまりコーディネートに使わなさそうなこのビビットな組み合わせの目立つチェック、ちゃんと意味があっての事なのです。元々これ、英国文化が色濃く残っているアメリカ北東部で英国から継承した伝統的なチェック柄を、狩猟用に応用して作られた柄。基本的には赤×黒なのは、鹿狩りの際に誤射されるのを防ぐ為に鹿が認識しない赤を黒と組み合わせた大柄なチェックの服を着て狩りをする為。なぜにバッファロープレイドという名称かというと1850年にウールリッチのデザイナーが牧場のバッファローの群れの美しさに魅了され、そこからインスピレーションを得て赤×黒のブロックチェックのマキノージャケットを発表し、そこに使われたチェックに対してバッファローチェックと命名したから。以来米国を代表するアウトドア柄として認知され、1925年頃にはこの生地のパンツとハントコートの上下はペンシルベニアタキシードと呼ばれ親しまれたそうな。





1980年代に入ってこの元々のアウトドアでの実践的な柄としての意味合いが薄れ、様々なカラーのブロックチェックや黒との組み合わせのチェックもバッファローチェックのカラーバリエーションの様になりましたが、これアウトドア的にも本来のファッション的にも赤×黒じゃないと意味ないですよね。というかしっかりと意味を理解して着るなら赤×黒一択でしょう。





さてこの服についてよりもバッファロープレイドについての説明が長くなりましたが、面白いですよねぇ、赤を認識しない動物、結構多いんです。もうこの気温だと活動が鈍くなってきていると思いますが、長年庭の様に歩き回ってきた高尾山、この高尾山で人前に姿を現す動物として有名なのがムササビです。夏の暑い季節の夕暮れは動きが活発で薬王院の仁王門の先の広場の辺りでは木々を飛び交うムササビが見られるのですが、基本夜行性なので夕方から動き始めても日が暮れた頃が最も活動的。でも日が暮れたら我々の目では見難いですよね。そこで何をやるかというと懐中電灯のレンズの前に赤いセロハンを貼るんです。そうするとムササビは光を認識しないので照らしても隠れてしまわず動きを良く観察出来ます。





いかんいかん、どうも話が逸れそうになってしまいます、何が言いたいかというと一見派手に見えるこの赤×黒のチェック、実はとてもフィールドにおいては実用的な配色と柄だという事。まぁスズメバチとかには襲ってくれって言わんばかり(奴らは黒に反応しますw)ですが、多くの動物からは黒い服にしか見えないのですから。つまり赤×黒のバッファロープレイドのアウターを着る事はそれ自体が本来アウトドア的主張だという事です。





今回モノトーンや落ち着いた柄が多かったホワイトマウンテニアリングのコレクションにおいて、毎シーズン提案されているパッチワークアイテムの中でも数少ないアウター提案であり、正統派なアメカジ&アメトラからインスパイアされたアイテムで、比較的シルエットもリラックス感よりもゆとりはありつつ綺麗なラインにしていて個人的にとても好みな1着。パッチワークも単に四角いパーツを組み合わせたのではなく、L型のパーツも組み込まれ、起毛しているのとしていないのでブロックチェックとオーバーウィンドウを組み合わせているので4種類の表情がある事に。それと合わせてブラウンのコーデュロイが良い味出してます。裾の2つのポケットの裏にずらして配置されたコーデュロイはパッチワークを際立たせてますし、胸ポケットはフラップがコーデュロイです。襟と合わせるとかなりな部分に使われていて絶妙なバランスになっております。ボタンは胡桃ボタンでハンティング感バッチリ、左胸にはそれに加えてレザーのモールパッチが付けられていて、そこにホワイトマウンテニアリングの型押しがされております。





今回敢えての綿(マキノージャケットやハンターコートはウールリッチのだけにウールですw)を使い、レイヤー対応で軽く仕上げており(実際ガチなチェックのメルトン、結構ヘヴィでクラシカルなのです)中にスウェットやセーター、そしてネルシャツなんかを仕込む事で長い期間着用可能なウェイトにしております。ヘヴィなメルトンのコートにしてしまうと着用出来る時期が12月後半か下手したら年明けから2月迄とかになっちゃいますが、これなら今から使えて春先も使えます。サイズは0と1の2サイズ展開、価格は71,500円(税込)です。





判り易くジーンズにダナーやウェスコやホワイツを合わせ、Vネックセーターの中にヘンリーネックの厚手のカットソーとか合わせちゃったらベッタベタなコーディネートですが、ツィードのトラウザースやミリタリーなカーゴパンツでも良いでしょうね。なかなかこのバランスでは作られないアイテムですので、この機会に是非手に入れておく事をオススメします。





明日は今日よりも更に3℃下がる予報です、明日はセーターの紹介を予定しておりますのでお楽しみに。


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2022年10月23日

秋の新作紹介 vol.27 NORDISKのRECYCLED NYLON BAKER PANT




今日は暖かかったですねぇ、またしてもここに来ての最高気温24℃。とはいえ1日だけだと暑く感じるというよりも日中ぬるい空気が流れている感じで、こりゃ日が暮れたら直ぐに気温は下がるだろうな、という感じ。しかも予報では明日は一気に16℃まで8℃落ち、明後日は1日だけとはいえ最高気温で12℃、つまり東京近郊では真冬の寒さです。そして明後日の最低気温の予報も6℃と明後日は秋を飛び越して完全に冬です。その後はまた19℃とか20℃と平年並みに戻るみたいですが、最低気温は木曜日まで10℃以下が続く様です。となると服装は明日から4日間、特に明日明後日に関しては晩秋から初冬の服装で良い、という事に。真冬の服装、とならないのはこの気温が雨だからって事もありますしまだ地面や建物がそこ迄冷えていないから。ただ明後日は冷え込み2日目なのでかなり寒いと思いますので、中綿アウターだったり昨日紹介した様な防風防水完璧なアウターの中にセーターやスウェットなどミドルレイヤーを挟む、というぐらいはした方が良いでしょう。





で、アウトラストやエアリズム程度で良い(ブレスサーモやヒートテックだとおそらく室内では暑く感じられると思われるので)ので温度調整下着を挟んでボトムスは今日紹介する様な見た目にはそこ迄アウトドアアウトドアした感じではなくても防水の効いているパンツにしておいた方が快適かと。晴れて気温が低い真冬はまた別ですが、雨で気温が低下しているとなると、トップスには3レイヤーのマウンテンパーカを羽織って雨の影響は最低限に出来ますし、靴も余程の雨じゃない限り(最近はレインシューズの提案もしていた事もありますしね)水が沁みて足が冷え冷えなんて事にもならないでしょうけど、パンツの裾って雨の中歩くとどうしても濡れちゃうじゃないですか。その点厚手のウールのパンツってウールが水を含まない分まだマシなんですけど綿のパンツは如何ともし難く。ちょっと外歩いただけで裾が濡れてしまうなんてのは不可避な事だと諦めておりましたが、今日紹介するパンツは裾濡れを回避出来るのでとても便利だと思います。


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素材やコンセプトに関しては昨日たっぷり書いたので今日は割愛させて頂きますが、アウターというのは秀作であっても競争相手というか競合する他社アイテムが数多あります。それに対してパンツ、ガチなアウトドアメーカーが作るといかにもなくライミング仕様のパンツであったりレインウェアの組下みたいなパンツであったりが多いのですが、マウンテンパーカと比べてファッションアイテムとして定着しているかというと程遠く、ギア的な意味合いが強いのは否めません。しかしライフスタイルラインとして提案されているノルディスクのラインナップですと、いかにもなフィールドパンツといった物ではなく、今回のこのパンツの様に軍パンの定番であるベイカーパンツをアレンジして随所にフィールド仕様のディテールを内包しているというのはなかなか良いバランスの物ってないのでこれはやらねば、と。





ただ他であまりないよねと書きつつ元々が欧州のアウトドアブランドだけあって、先に紹介しているベンチュロンとは背景が違ってもベクトルはかなり同じ方向を向いている感があり、それぞれのデザインバランスと価格設定はあるものの、この手のパンツは今後のカジュアルパンツの提案としてB.A.Tでは定番的になっていくんじゃなかろうかと思っております。基本的にはシンプルでシルエット重視、そして素材がそれぞれオリジナルの機能素材で防水透湿や耐久性は担保していて、ミリタリーやカントリーといったその時々のデザインソースの違いはあれど見た目はシンプルですが全天候で使いやすいパンツ、という事になりますね。


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ベイカーパンツベースのこのパンツ、ウェストはベルトループではなくシャーリングとドローコードの併用仕様ですが、ドローコードは内側に配しているので見た目にはベーシックなベイカーパンツに見えます。後ろ側のポケットも左右に隠しドットボタンでフラップを留められるフラップ付きのパッチポケットになっていて実用性抜群。





そしてベイカーパンツの特徴であるフロントの大きなパッチポケット、見難いでですけど左のフロントポケットの写真、よく見るとジャケットと同様にこれ入れる意味あるのか?というぐらい本当に見辛いですけど同色の糸でノルディスクのロゴとクマが刺繍してあります。ベイカーパンツタイプ、あまりないですけどこれポケット布がパッチポケットになっている為に存在せず、内側でひっくり返ったりしないのでフィールドで使用してもストレスなく使えて便利。





裾にもドローコードが入り、ここを閉めてしまえばパンツの裾濡れる問題もクリア出来(防水加工済みですから)、全天候で快適な街履きでもコーディネートし易い便利なパンツだと思います。サイズは44と46の2サイズ展開、価格は24,200円(税込)です。こちらも日本製ですから国内でここ迄丁寧に作り込んでこの価格というのは大手生地商社がバックボーンとはいえなかなかに頑張った価格設定かと。是非チェックしてみて下さいませ。





明日は本日入荷したホワイトマウンテニアリングの凝ったパッチワークのフィールドジャケットを紹介しますのでお楽しみに。


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2022年10月22日

秋の新作紹介 vol.26 NORDISKのRECYCLED NYLON 2WAY JACKET




なんだかんだで今日も色々と動いておりましたが、ベルスタッフのXL500、どちらもラス1に。シャツにもいくつか完売が出ておりますし、お客さまがそこそこにいらして下さった1日でもあったのですが、それ以上に納品の嵐がまぁなんともしんどい1日でした。大きな段ボールで4.5箱分、ノルディスクの納品が大量だったのに加え、narifuriからも来週金曜日のローンチまで販売出来ないのですが、ワイルドシングスとのコラボアイテムの後半戦分が一気にやって参りました。そしてダニエレ・フィエゾーリの新型サスティナブルなアルパカセーターとマーティン・フェイジィの1.5inchダブルピンクィックリリースベルトの現行価格の最終入荷もあり、こりゃもうどう片付けてくれようか、という状況でして。豪く苦労して検品して片付けました。





しかし上がってきたら改めて見て今日紹介するノルディスクのアウター、非常に良いですねぇ。一重の化繊のアウターなので先月納期予定だったのですが、生地がしっかりしているので今時期でちょうど良い感じ。そもそも先月上がってきたとしても先月はほぼ夏日なのですから全く需要はなかったんですけどね。シンプルながら細部に渡って作り込まれた力作です。しかも今回だけ今迄のノルディスクのアイテムの中で最も納得のいくサイズ提案が出来ているのでそれもまた美味しいと思われます。


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これだけ見ると本当にシンプルなハーフ丈のパーカですよね。その認識そのものはその通りなのですが、これノルディスクじゃないですか。なのでSDGs認証を取っている企業ならではな1着でして、リサイクルがし易く当たり前になっているポリエステル(ペットボトルのリサイクルはもはや一般的になってます)に比べ、ナイロンのリサイクルは近年まで実用化されていませんでしたが、そのリサイクルナイロンを使った生地なのです。





ここにきて様々なブランド(プラダ・バーバリー・パタゴニア等)がリサイクルナイロンのアイテムをリリースしておりますが、ナイロンに比べ安価に生産出来るポリエステルがペットボトルやフリースなどに使われている為、ナイロンというのは化繊の布としては最近ではポリエステルにかなり押されておりました。しかし化繊をリサイクルする場合、原材料においてはポリエステルよりも高いナイロンですが、先にナイロンが繊維として発展していたのはナイロンの方が製造工程が少ないから。しかし一旦製造工程が確立されると工程数が多くても原価が安ければ結果製品価格が安くなり、しかもその製品化の過程でナイロンに比べ細くしなやかな繊維が作れるポリエステルは中綿に使ったり、接触冷感と保温という矛盾した機能を形状の違いでどちらも可能にする等と様々な機能性を付加出来た事も普及した理由でしょう。しかしナイロン、強度面においては化学繊維の中でも最強であり、吸湿性が低く摩耗性が高いのでナイロンの方が長持ちと言えます。そういう事もあってフィールドウェアには本来ポリエステルよりもナイロンの方が強度面では向いているという事になります。しかも材料原価が高いのでリサイクルするとリーズナブルになるので近年実用化されてきました。





そのリサイクルナイロンの表面に耐久撥水加工を施した生地を使い、シンプルながらオンとオフであったりTPOで使い分け出来る着丈をハーフとロングの2ウェイにしたのが今回のこのアイテム。


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着丈を長くすると一気に大人びて見えます。フードが付いているとはいえそれ以外は基本的にシンプルなのでビジネスコートとしても使えますし、雪山とかで使うんじゃなければハードシェル的な長物が珍しいのでキャンプなんかにも向いてます。そしてこの着丈の長短を調整するシステムがなかなかに考えられていて、ファスナーとドットボタンを併用してハーフ丈にしている時には折り返しているのですが、それによって折り返した部分をポケットとして使用出来る様になっております。そのギミックを含めシンプルに見えて細部に工夫が凝らされているのがこのアイテムのキモです。


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折り返した裾の端をファスナーで塞いでいるので、ドットボタンで止めた内側の裾に物を入れても端からこぼれ落ちません。このギミックを加えた事でハーフ丈で使う際にはシンプルに見えてなかなかに収納にも便利、という事に。そして袖口からの風の流入を防ぐ為に袖口はカフス仕様になっていて、タブで調整するコート仕様というよりかはシャツ的なディテールですが、こちらの方がしっかりと閉められて機能的。


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そしてシンプルなだけに細部のディテールは作り込んでいてフードの立ちがとても綺麗なんです。ドローコードはフードの縁に配していて、そのドローコードの端をブラブラしない様押さえるのに専用のループを付けていて、機能的でありつつ美しいフードギミックをアピールしております。そして強度もあって地球に優しいリサイクル素材とはいえ耐久撥水加工をした結果、一重の生地なので3レイヤーレベルの透湿性はないのと、それ以上に直接換気した方が遥かに蒸れない、という事で脇にはしっかり3つもベンチレーション用のハトメが打ってあります。フロントはダブルジップですし肩はラグランで運動量もしっかり確保。左胸にはさり気に生地と同色の糸でノルディスクのロゴとアイコンのクマも刺繍されていて、本質を追求しつつ嫌味なく認知度を上げようといういじらしさもww





そしてですね、今シーズンだけ44サイズを試験的に作ってくれていて、実際着てみるとわかりますがこれ非常に良いサイズです。しかし来シーズンからはない事が先日展示会に行って判ってまして、それもあって今シーズンのこのフィールドジャケットは是非押さえておくべき、とプッシュしておきます。今回は44と46の2サイズ展開で、価格は37,400円(税込)です。これだけしっかり作り込んで日本製でこの価格ですのでコスパの上でもオススメです。





明日は同素材のパンツの紹介を予定しております、お楽しみに。


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