ちょいと想定よりも雨が降るのが長くなり、結果として十分暖かかったですけど極端に17℃とかにはならなかった今日(朝TVで天気予報見ていたら局によっては17℃とか予想してました)。その分明日は極端に寒くなるみたいで、この周辺は最高気温7℃予報になっております。ヤダヤダ。
そんな中で今日は夕方から仕事帰りのお客様がちらほらといらして下さり、木曜日でしたが開けておいた意味のある1日になりました。今シーズンのニット、強いですねぇ。今日もY.バイノルディスクのカーディガンやニットーニットウェアのセーターが動いておりました。そして来シーズンのニットの発注も進んでいるのですが(年内にオーダーしておかないと納期がグダグダになるもしくは異常に遅れるので)、今年初めて上がってきたブラックシープ、来秋冬も手編みのベストを発注したのですが来秋冬は前開きにしてみました。その分手が込んでますがそこまで価格差がなかったので。この時期に発注しておけばしっかり上がるんじゃないか、という事で。そしてここのところ取っていなかったハーレーが威信をかけてというか価格が上がってもリンキングすらない一体で編み上げる技法を活かしてスペシャルな糸で編むセーターを2型各2色で提案する事に。これもかなり価値があると思われます。
そんな感じでニットを着た上で着る様なハードシェル、それが昨日届きまして、本日はその紹介になります。


これ帝人が開発したSOLOTEXという生地がメインで使われております。昨年の秋冬でセレクトしたM-65のモッズコートに使われていたのと同じ生地です。リバーシブルのフリースをライナーとして組み合わせられるモッズコート+リバーシブルフリースという提案でした。昨年のモデルについてはアーカイブの
こちらをご参照下さい。
で、今年のモデルは単体ではさらに作り込んだデザインになっておりまして、ソロテックス単体で作られていた昨年のモデルに対し、こちらは耐久撥水加工を施したコットン/ナイロン生地をポケットや袖口や脇下等に使う事によって、完璧な防風防水性に加え、動き易さや使い易さを徹底的に追求しております。
まずこれ、襟のディテールがとにかく秀逸。これでもかと言わんばかりに作り込まれていて、オリーブの襟は端を折り込んでパッと見にはベーシックなシャツ襟にしか見えない様になっております。


それを折り込んでボタンで留めている端を開いて襟を立てると黒がその仕様になっておりますがスタンドカラーになります。更にそのスタンドカラーの襟の中にはフードが内蔵されているのですが、襟をシャツ襟にする為に左右に付いているボタン、これスタンドカラーにすると左右にボタンが並びます。そのボタンにフードの端を留める事が出来る様になっていて、留めるとコヨーテの襟の通りでフードの収まりがとても良いのです。この手の3パターン出来ますよ、なんてのは大概どれかがやっつけ仕事になっていて、3パターンも出来るんだから1つが適当になるのはまぁご愛嬌って事にしてよ、みたいな感じなんですが、これは違います。どの状態でも服としてのクオリティがベストになる様に組まれております。これだけでもかなり作り込んでいるのはお判りでしょう。
更に凄いのはこれ袖に関しては完全にモッズコート仕様になっているんです。どういう事かというとモッズコートの袖の特徴である肘の部分に2カ所プリーツを入れて、肘の曲がりがスムーズで動き易くしてある、という事。このジャケットに使われているソロテックス、これでもかとキツく打ち込みをしてベンタイルとか綿の高密度生地に近い生地に近い質感にして、その上で表面を若干ブラッシュして起毛させてマットな質感にして、更にその上に耐久撥水加工を施しております。それだけに結構生地がしっかりしているのですが、そういう生地にこの2か所のプリーツはとても有効なディテールです。それに加えて袖口、袖口のカフス部分はコットン/ナイロン生地で切り替えているのですが、その部分にゴムテープの端にタブを付けたタブとボタンで袖口の開きを調整出来る様にしております。このディテールもモッズコートのディテールなのですが、これミリタリーディテールの中でも最も機能的で美しい仕様だと言っても過言ではない使われ方で、とにかくまぁ機能的かつ美しいのです。生地を切り替えた事で肌触りもソフトです。
背中側には左右に縦にアクションプリーツが入っているのですが、これがまたハンティングジャケットで使われている仕様を採用していて、内側にメッシュゴムでプリーツが閉じている位置で留められております。何の為かというとこれ、動いてプリーツが開いた方が良い時は開きますが、引っ張りがなくなるとゴムによって元の位置に戻るので、見た目にはプリーツがいつも綺麗に見えるという事になります。スイスアーミーのフィールドジャケットのポケット配置を踏襲しておりますが、腕はモッズコート、背中はノーフォークジャケットに代表されるクラシカルなフィールドジャケットのアクションプリーツの仕様と機能面での特徴的なディテールを様々なアイテムから採用して理想のジャケットに仕上げているのです。
裾に配された2つのポケットの内側にはメッシュで更にポケットが付けられていて、大きく開閉する入り口で色々な物を入れられるのに対し、スマホや財布や鍵等がどこにいったっけ??という事にならない丁寧な作り。そして内側にも左右と背中側3つの大きなメッシュポケットを装備していて、街中で使うのに最適な比較的小さなリュックでフィールドに出かけて、必要な物は全てこのジャケットのポケットに収納しておくという事が出来る、という提案です。実際背面の3つのポケットはなかなか使わないよな、とか思わなくもありませんが、機能的なディテールというのはそれ自体がデザインであり、このジャケットはミリタリーディテールをベースにしながら完全にオリジナルなノービットのフィールドジャケットになっています。
ここ数年、ダウンを着て中身を薄く、というエアコンの効いたところに行ってダウンを脱いで快適、というコーディネートが一段落して、メルトンのコートを着て内側にセーターを着てその中にシャツを着て、というレイヤーを楽しむコーディネートがダウンコーデを押し返している感がありますが、このフィールドジャケットはそのクラシカルなレイヤリングをアウトドアスタイルでするのにピッタリなハードシェル、と言えます。最新鋭のハイテクデザインなマウンテンパーカだと内側はフリースや高機能ジャージじゃないとしっくりこないものですが、これはクラシカルなニットでもフリースでも何でもいけますから。今回サイズはMサイズのみ、価格は63,800円(税込)です。このタイミングでも取りたい!と思える今シーズンのノービットの大本命です、ぜひチェックしてみて下さいませ。
明日はザチノリバイブドのこれ履いたら人間がダメになる、と思わせるこの上なく快適なジャージの新色を紹介します、お楽しみに。
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posted by mercier at 23:40|
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