2023年10月31日

秋の新作紹介 vol.22 norbitのWater Repellent Nylon Field Hoodie Jacket




月末ではありますが、何故かこのタイミングでいらっしゃるお客様が何気に多く。しかも若干距離のあるところから仕事で出張の後直帰だからとか、平日だけど休日出勤したのでその代休、とかこのタイミングでお休みとか橋本に来る時間が取れた、という方がいらしてくださいました。今日減っているのはカネルのボーダー長袖Tシャツとかこれ紹介しちゃわないといけないよな、というコブマスターのキルティングジャケット。コブマスターのキルティングジャケットは毎シーズンの事ながらこのブランドが価格破壊ブランドなだけにこれでもかという価格破壊アイテムでして。





そしてこれまた複数の方が見て着て鏡に映して悶絶して帰られているのが世界に3着、日本に1着だけの今シーズンのグローバーオールのロンドンコレクションの中のロングダッフル。これ色もデザインも着心地もとても良い感じでして、このインフレの中ロンドンを本拠地にしているグローバーオールをしてまさかのほぼ全ての生産を断念しなければいけないぐらい受注が集まらなかった為、ガッツリ発注しといたのにボツってしまいまして、本国からだったら3着だけのサンプル買わない?と言われて2着押さえておいたのですが、どうやら本国スタッフが抜いたらしく届いたのは1着だけだったという。ただその代わり日本には1着だけしかないスペシャルなアイテムになってしまいました。それも手伝って現在これは買っておこうかな、と検討されている方が複数人で睨み合っており、さてこれは誰が押さえるんだろう、とドキドキしております。あ、売り切れても日本に1着だけなので資料画像として写真を撮ってブログにはアップする予定ではおります。ただ一応まだ秋らしい秋にもなっていないのでダッフルコートはやっぱ冬の新作紹介の時期まで引っ張って紹介したいよな、と。どうせ紹介するよりも先に売れてしまうでしょうからだったらそれで良いよな、と思った次第です。





さてさて、そんな微妙な気温が続いている日々にぴったりだろうというのが本日紹介するシェル。最近は何でもかんでも3レイヤーというのはあまりにも素人発想だし、機能性は持ちつつレトロな表情だとかナチュラルな雰囲気だとか、そういったニュアンスも考慮して作られた生地のアイテムが人気です。なのでこれ定番アイテムとなっているノーカラーのフィールドジャケットをベースにして新にパターンから吟味し直した新作のフード付きジャケットです。


20231031-IMG_7124.jpg20231031-IMG_7128.jpg



まずそんな訳でこれ、3レイヤーの3枚重ねた厚手の生地ではありません。表面はピーチタッチですが、塩縮加工したナイロン生地を採用、化繊であるのにナチュラルでレトロな生地感が楽しめます。その上から耐久撥水加工を施しているのでフィールドで活動出来る程度の雨であれば問題なく撥水性能を発揮してくれます。そして基本的なポケットの仕様等は定番のフィールドジャケットと同様にしていますが、シルエットやパターンは大幅に改良して新造しております。シルエットは若干ゆったり目に、それに伴い肩のラインをラグランスリーブに変更。結果として小柄な方が着ても方が落ちるという事がないのに、肩位置がフリーで身幅があるので大柄な方が着てもスッキリという理想的なパターンが楽しめます。


20231031-HNJK-055-1.jpg20231031-IMG_7127.jpg



そしてこのジャケットの1番の特徴はその収納力にあります。これ背面を大型の全面ポケットにしているので、必要な大きめのアイテムを複数収納可。しかもポケット部分は表地ですが背中側はメッシュになっているので、それを通してしっかりと通気性があります。ちょっとしたベンチレーションとかではなくかなりな通気が確保されているので蒸れ難いです。





フロント側にも左右非対称な胸ポケットと左右裾のポケットの計4つのフロントポケットがあるのですが、その裾のポケットは底マチの付いた大容量のファスナー開閉のポケットで、身生地との間の外側が開いていてハンドウォーマーポケットになっているので、外から見えるポケットは4つでもそのハンドウォーマーポケットを足すと6つのポケットがフロントにある事になります。そしてその裾ポケットの中にもメッシュでポケットが重ねてあり、鍵やライター、ペン等の小物を収納するのにもとても便利。ここまで徹底して作り込んでいるアウターもそうそうありますまい。ちなみに内側にも左右にメッシュの大容量の内ポケを装備しております。





これだけの収納があるので高尾山程度、1,000m以下の晴れた日の軽山トレッキングであればリュック無しもしくは5Lから10L程度の小さなリュックかウェストバックを背負っていけば十分で、キャンプシーンでは背面ポケットは薪を拾って集めるのにも使えるのでこれもまた便利です。





更に機能面での工夫というのは収納のみではありません。


20231031-IMG_7126.jpg20231031-IMG_7130.jpg



まず新造のフードはラグランスリーブからのラインとフロントの立ち襟との組み合わせでしっかり実用出来る大きさでありながら最小限の大きさで首元にぴったり収まります。そしてその実用面での機能としてツバが付いているのですが、そのツバを折り返して写真の様にドットボタンでフードの表側に取り付けられる様になっております。それにより更に首元にぴったりとフィットするのです。





加えて肘部分、ラグランスリーブで肩周りは前後にとても動かし易いのですが、それに加えて肘の部分にモッズコートに採用されているプリーツを2ヶ所入れて肘の曲げがスムーズに出来る様にしております。裾は後ろ側がお尻を覆って引っかかる仕様になっておりますので、身幅はラグランスリーブにした分、デザインベースになった定番のノーカラーのフィールドジャケットよりも幅をとってゆったりとしたシルエットになっているのですが、裾がバタつかず収まりが良いです。





収納と動き易さ、実際に使用する場が冬のアルプスに挑む様な極限状態での登山でなければむしろ快適な仕様の生地、細部のディテールに至る迄吟味を重ねたフーディです、これ中にフリースとかを入れるのに十分な余裕がありますので現代的に機能性を求めるならフリース、フロントがボタンなのでレトロなコーデもバッチリですのでミドルゲージやローゲージのニットを入れて着てもしっくりきます。そのあまりの完成度の高さが露出の少ないノービットのアイテムであるのにある程度以上知られている様で、オフィシャルサイトではこのモデルのみが全色全サイズ完売しているという、推して知るべしな結果になっております。B.A.Tではこのオリーブとブラウンに加えてネイビーも取っていたのですが、紹介前にネイビーは完売、このオリーブとブラウンもMサイズを2点残すのみとなっております。これだけ作り込んで52,800円(税込)というのは豊富なフィールドジャケットのラインナップがあってもこれは足そう、と判断するのに十二分な逸品です。





今年は当面中綿アウターを着て歩こう、という気温にならないみたいですので、このフィールドフーディを含め機能性を乙防風防水性の高いシェルが活躍する時期が長そうです。前述の通り組み合わせるミドルレイヤーによっては真冬を越せるコーディネートも可能ですので是非ご検討を。





さてさて、本来なら秋本番となる11月の初めである明日は続けてノービットのこれまた作り込まれたコーデュロイパンツを紹介予定です、お楽しみに。


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング
posted by mercier at 22:10| Comment(0) | TrackBack(0) | Main | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月30日

秋の銘作紹介 vol.15 FILIPPO DE LAURENTIISのSuper 120's Super Fine Merino Kanoko Knitting V Neck Cardigan




昨日よりも最高気温は低いのですが、体感としてはそれほどでもなく。しかも昨日書いた通りTシャツフェイスの圧縮(=長袖Tシャツ&スウェットフェイスの拡張)→厚手の長袖Tシャツ&スウェットを店頭に出す、という作業を進め、店頭に出ていないスウェットと長袖Tシャツはほぼない、という事に。逆にカノコのジップアップやサマー(綿)ニット、Tシャツ生地のカーディガンなんかは店頭から下げました。おかげで随分と秋っぽくなりましたが、まだミドルゲージのセーターは暑いんですよねぇ。ローゲージなんてもっとですからインバーアランとかは到底出せないというか出さないというかなんですけど、じゃぁ一体これはいつの時期に出せば良いんや、という事になりますよね、明日で10月も終わりだし。





しかも天気予報によると11月頭の3連休は最高気温がこの辺で24℃24℃23℃という並びに。いやこれもうちょっとで夏、という気温ですんで夏ではないけどほぼ夏というか秋らしい秋の最高気温じゃないですわな。でもやはり朝晩のことを考えると羽織物は必要。マウンテンパーカでも良いですしカバーオールでも良いんですが、ここはやはり秋らしいアイテム、という事で今日はハイゲージのニットのカーディガンを紹介しておこうと思います。


20231030-IMG_3895.jpg20231030-IMG_3897.jpg



フィリッポデローレンティス、現在B.A.Tが取っていた頃にはなかった日本の代理店商社というのがありまして、それまではエージェントを通じて直接取引だったのでこちらで価格も設定出来ましたが、代理店が設定した価格での卸売になったので新規取扱を止めたんです。ブランド自体は悪くはないのですが、やはり商社経由であっても末端価格が通るのなら良いのですが、どんどん値上がりした結果流石にこれは無理だろう、という価格になってしまっております。





他のメーカーでもなんですけど色々とリサーチするとそりゃ円安が進んだので値上がりする事自体は仕方がない事だと思いますが、実際問題日本人の真っ当に働いて年齢程度の給料を貰っていたら30代40代の方は欲しいと思ったら買える程度の価格じゃないと売り先を変えないといけなくなります。今まで対象にしていた層ではなく当然その上の層になりますからパイはかなり絞られて小さくなっているのに、大概のインポートメーカーがそこに集中するとなると理論的に同量売れるのはおかしい、という事になります。顧客の構成を変えても取り扱いブランドをそのまま通すのだ、と言うのであればそれはそれで良いのですが、既存のお客様を大事にしているのであればそんな無茶をお客様にそのままぶつけるの、私はしたくありませんしやりませんね。実際これ同じグレードのカーディガン、今いくらしてんだろ、と思って確認したらB.A.Tが設定していた価格の2倍になってました。その代理店商社が出来た時点で1.5倍にはなっていたので、コロナ禍以降の要因による値上げ幅は1.33倍、3割強増えているのは仕方がないっちゃ仕方がないのでしょうけど、結果として一線を超えてしまっている気がします。





しかも比較したのは同じグレードの糸を使ってプレーンに編んだカーディガン。当時もそれあったんですけどどうせなら多少なりとも表情のある物を提案したいな、という事でこんなカノコ編みのモデルをセレクトしました。


20231030-IMG_3899.jpg20231030-IMG_3898.jpg



今一つ写真だと生地の表情の複雑さが伝わり難いと思うのですが、編み目の立体感はまぁ判るでしょう。それに加えて糸自体が複雑な表情のグラデーションが出る様に複数の色で構成された杢糸を使ってその編み方をしているので、実物を見ると本当に複雑な表情に仕上がっております。糸自体はニット糸の規格ではなくスーツ等に使う織物を織る糸の規格であるスーパーを基準にしてスーパ−120'sの糸を使っていますが、これは直接肌に触れてもちくちくしない、人の髪の毛よりも細い糸を使っているという事になります。そのメリノ種の羊毛にカシミア糸を10%ブレンドした糸なので暖かくしなやかで肌触りも抜群。そして糸のゲージは12Gでハイゲージなんですけどこのカノコ編みにした事によってカノコ編み部分の厚さは10G程度になっており、ギリギリミドルゲージぐらいに感じられます。





ですが平坦なメリヤス編みでのミドルゲージと違い、カノコ編みの部分は凸の部分だけ内側に触れるのでカーディガンだけで着ている時にはかなりサラリとした肌触りの羽織物となります。それに対してこの上にアウターを羽織った場合は空気の層が出来る空間がメリヤス編みよりも広くなりますので暖かい、という事に。これだけ気を使ったカーディガンはかなり高額になる物ですが、中間マージンが一切ない価格設定なので25,080円(税込)という価格を設定しましたが、現段階でそのメリヤス編みのベーシックなカーディガンで49,500円(税込)となっておりますので、編み地の事を考えるとこちらの方が割高ですから、それ考えると現在の価格からすると半額程度の設定という事になるんじゃないでしょうか。





46と48の2サイズ展開ですが、2色とも残ってますけど残りわずかになっておりますので、気になった方はお早めに。





明日は10月最終日。アイテム紹介はノービットの今シーズン定番ラインナップに加わった珍しいフロントボタンのマウンテンパーカを紹介します、これ通年仕様のアイテムではありますが、今年のシェルとしてはかなり秀逸なアイテムですのでこのタイミングで紹介させて頂きます、お楽しみに。


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング
posted by mercier at 23:50| Comment(0) | TrackBack(0) | Main | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月29日

秋の新作紹介 vol.21 HarrissのMIP Bare Jergey Micro Border Turtleneck




今日は外はハロウィンのイベントで賑やかだったのですが、何故かB.A.Tは静かな1日でして、何故かとは書きつつまぁハロウィンとは無縁な店だよな、とちょっと納得していたり。流石にこの辺では渋谷とかと違って本来のハロウィンの仕来りの通り子供達が仮装してお菓子を貰って回るのが昼間のイベントで、近隣の広い駐車場に露店を出して仮装イベントをやっているといった感じ。





お客様がいらしていたのとその間に納品されていたのとで昨日は靴が大きな段ボールに2箱分も送られてきたのに収納出来ず、入り口が段ボールの山に。しかも靴の入っている大きなダンボールが4箱になり、これはいかん、と思って箱から出して収納、というのを何とかするべく四苦八苦しとりました。まぁ何とか靴というか昨日も書いた通り今シーズンは殆どがスニーカーですが、ダンボール箱から出せないでいたスニーカーが4型に及んでいましたが、それは何とか収納しました。4箱減って残りはニットの店頭への出しが進んだらそこに収納する予定のスウェットとニットが多少残って2箱出ておりますが、まぁ今はそれで良しとしましょう。





そしてその収納を進めるべくニットの4割程度を何とか店頭に並べました。明日にはもう4割進められればなぁ、という感じですかね。その為には今度は半袖Tシャツと長袖Tシャツ、そしてスウェットの棚を整理して並べ直さないといけないのですが。仕事は尽きないです・・・





さてそれでは本日の新作紹介。予告していた通りタートルネックのカットソーの未紹介の方を紹介します。こちらはこちらで紹介していないのに動き始めてしまっているのでこのタイミングで紹介しておこうかと。


20231029-IMG_7116.jpg20231029-IMG_7117.jpg

20231029-IMG_7115.jpg



こちらも先に紹介しているのと同じアクリルとレーヨンの複合繊維であるMIPを使っているのですが、先に紹介しているのはそのMIPと綿のリブ編み生地との接結で作られた若干しっかりとした生地だったのに対し、こちらは1枚地の為とても軽量です。しかもですね、いわゆるベア天竺というポリウレタンを混紡して伸縮性を増した天竺なんですが、MIP=アクリル×レーヨンが吸湿発熱機能を持っていてこの薄さなのに暖かいのです。そしてそのポリウレタンに消臭機能を持たせている為、不感蒸泄に反応して発熱しても汗の臭いが気になりません。





その上元々滑らかな嵩高さを持つMIPを使っている生地なのに繊細な特殊起毛加工を施しており、非常に肌触りが良いです。生地が先に紹介したのよりも薄い分サイズ感も若干タイト目ですが、その分生地のストレッチ感も活かされていてよりカットソー感があります。またマイクロボーダー、良い感じに活かされていて万能選手は今回は間違いなく白黒ボーダーですが、オレンジ系のボーダーも秋らしさ満点ですし、一見紫がかって見えるブルーもネイビーのアウターを着て同化せず喧嘩もしない茄子紺ぐらいになっているのでこれまた便利です。サイズも前回紹介した物と同じく40と42の2サイズ展開、価格も同じ16,500円(税込)です。





さて明日ですが。ニットを4割ほど出した、と書きましたがその中にハイゲージのカーディガンが含まれておりまして。まだミドルゲージのセーターを着る気温にはなってないと思うのですが、ハイゲージのセーター以上にハイゲージのカーディガンは便利だと思うのです。インナーダウンを着ておけば良いという方もいるかもしれませんが、ハイゲージのセーターを着ていると暑い気温でも羽織としてのカーディガンは前を開けておけば温度調整が可能ですし脱ぎ着し易いです。日中着ていても季節感があり、当然アウターを上から羽織る事も出来るのでミドルレイヤーとしても重宝します。そして御多分に洩れずインポートの上質なニットはとても値上がりしております。ですから今年はハイゲージのセーターは何とか新色を追加したりは予定しておりますが、カーディガンは追加出来ておりません。なのでここは銘作紹介でしっかり紹介しておこう、と思いましたので明日はそれで。お楽しみに。


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング
posted by mercier at 21:35| Comment(0) | TrackBack(0) | Main | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月28日

秋の新作紹介 vol.20 White Mountaineering×VANSのCHUKKA 49 DX




なんか微妙な天気で。朝は曇ってましたけど11時の開店の頃には晴れていましたが、大気の状態は不安定らしく18時前から30分程そこそこにしっかりした雨が。雨雲レーダーで確認したら本当に突発的に発生したらいうんだったみたいですが、雷には気付きませんでした。さてさて、今日はなぁ、このバンズを売りつつ他のアイテムも一緒に、という感じだろうなぁ、なんて思っていたらこのタイミングで予期せぬ納品が。と言ってもこちらも11月2日発売開始が決められているアイテムで、まだ売ってはいけないという。こちらもなんとスニーカーでして、なんだかんだで高額になっているドレスシューズの発注を控えたところで履き物に対する情熱(www)は止むところがないのだなぁ、とつくづく思いました。





本格靴メーカーの靴はトリッカーズのマッドガードのみでしたが、ヒロシツボウチのチャッカブーツ型スニーカーを1型1色、リプロダクションオブファウンドのブリティッシュトレーナーのベンタイルスペシャルを1型2色、ホワイトマウンテニアリング×SUBUでSUBU初のスニーカー1型2色、ホワイトマウンテニアリング×バンズのチャッカ1型1色、narifuri×rigのリカバリースニーカー1型2色、そして未入荷ですがもう1型、ガティーヌのクライミングブーツ1型1色予定されておりますので、計10点の新作が投入される事になります。まぁこれだけ取っていればそりゃそうだろうよ、と思われると思いますが、靴の箱が兎に角沢山積み上がってしまい、これどうすんだよ、と戦々恐々としております。





とはいえ、マッドガードは今シーズン日本に入ってきた総数が40足強のレアアイテムですし、ヒロシツボウチのスニーカーは別注、ブリティッシュトレーナーも今シーズンの限定モデルですしガティーヌも本国でも展開されていない別注。それ以外は取り扱いブランドとのコラボモデルですから、どれもこれもデザインや配色の良さ、希少性、コスパ迄吟味して取ったスペシャルです。どれもこれも是非チェックして頂きたい靴です。





で、本日は本日発売開始となったホワイトマウンテニアリング×バンズのコラボ第2弾、昨シーズンにも増して凝りに凝ったスペシャルモデルです。


20231028-wm2373829-01.jpg20231028-wm2373829-06.jpg



今回のコラボは2型あったのですが、シーズナルというか秋冬、という事を考えるとこれだけで良いや、となりました。コラボするにあたって前回のスリッポンと今回のチャッカは、バンズの創業当時から使用されているモデル名とスタイルナンバーを用いて、かつてロサンゼルス近郊のアナハイムにあった工場で製造されていたオリジナルモデルのCHAKKA49のラストを使って現在の中国工場で生産されました。それに対して今シーズン展開されているもう1型はバンズのド定番であるSK8をベースにしたので型から吟味したというよりもある意味勝ちにいった黒いローカットでしたので、ここは一発チャッカに絞って展開しよう、と思った次第です。





そしてですね、今回何が凄いってこれ前回のコラボに引き続きバンズではまず見る事のないレザーモデルなんですが、毛足を短く刈り込んだカーフのスウェードに今季ホワイトマウンテニアリングがデザインしたオリジナルパターンのボタニカル柄をインクジェットプリント。更にその上からレーザー彫刻で別柄の植物を彫り込んだ非常に凝った素材となっております。革の地色であるレンガ色に対してプリントした赤茶色が重なり、レーザー彫刻で染色した革の色を削り取って革本来の色を表に出しているので、染色・プリント・彫刻で全て違う色を重ねるというここ迄凝ったバンズってあったっけ??と思うぐらいの素材で作られております。端のパイピングはシンセティックレザーを使用しておりますが、紐もメランジの入った革の雰囲気に合わせた物になっており、腰巻き(サイドのラバー)もベージュにブラウンのラインという徹底ぶりです。





で、何が凄いってこれだけ作り込んで16,500円(税込)という価格設定。いやいやこれおかしいですって、だってローカットのSK8の方は黒のスウェードの上にグレーのインクジェットプリントを施していますがレーザー彫刻はなし、それで15,400円(税込)ですのでそれで1,100円差というのならこりゃもう私としてはチャッカ1択になります。





しかもこの配色ですので、今回提案しているレンガ系の茶色や焦茶やマスタードといった秋冬らしいカラーのコーデュロイやモールスキンとの相性、抜群なのは疑う余地がないでしょう。こんな大人な1足、そしてそれでいてこんなコスパな1足はまずないでしょうから是非チェックしてみて下さいませ。今回は8・8H・9・9Hの4サイズ展開にしております。とはいえこれは足が早そうなので気になった方はお早めに。





明日は今日よりも天気は安定している様ですし、日曜日です、是非お越しくださいませ。また新作紹介ですが、明日は動いちゃっているのでもう1型のハリスのタートルネックカットソーを紹介予定です、お楽しみに。


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング
posted by mercier at 21:00| Comment(0) | TrackBack(0) | Main | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月27日

秋の銘作紹介 vol.14 Tricker'sのDeer/Kudu 2Tone Side Gore Wing Tip Boots “Ellis”(B.A.T別注)




日中の暖かさは相変わらずとして、日が暮れてからの気温の低下が日々前倒しされているというか、18時過ぎにはかなり気温が下がっている気がします。しかし結果として新入荷アイテムが動くというのは変わらないのですが、紹介した物ではなく未紹介の物が動いてしまうのはどうかと思うのです。先日紹介したタートルネックのカットソー、実はこれ探している方が結構いらっしゃる潜在顧客の多いアイテムと言えるのですが、これ先日紹介したのと生地違いでもう1型取っているのですが、そちらはもうちょっと先かな、と思っていたらすでに動き始めてしまいまして。まぁ大筋では外していないけれど2型の内どちらが人気になるか、というのは微妙にズレる傾向にありますが、それはまたなるほどそうかぁ、と日々発見があるのでそれはそれでまた良し、としておきましょう。





そして本日、明日発売のホワイトマウンテニアリング×バンズのスニーカー、入ってきました。いや良い。これはとても良い、自分でも欲しいです。今年はオレンジ・バーガンディ・ラスト・ブリッグと言った秋らしい色が人気でして、今回取ったこのスニーカーもまさにそのカラー。明日新作紹介で紹介しますのでお楽しみに。





で、本日はそれに加えてデッドストックのカパルビオ、ダメ元でまだ何処かの店に引き取られていなかったら、という事で店頭で売れてしまって他のお客様からどうしても欲しいと言われていた物を代理店に追加で取れないか交渉した分が、なんと売り先決まっていたのですがその売り先のお店の方が快く(?)譲って下さって、3点だけ入荷しました。とはいえコーデュロイの赤茶は譲って頂けるのが決まった段階で即押さえが入り、モールスキンの焦茶の46と、赤茶がどうにも人気なのでモールスキンで1点だけ残っていた48を引いておきました。なので都合2点が店頭に復帰&追加となりました。とはいえこれが本当に最後なのでこの週末は是非チェックして頂きたいですね。





さてさてそれで銘作紹介ですが、想定以上に巷で高値になっている事もあってこの価格でスペシャルな細部まで拘った別注展開しているトリッカーズ、反響が良く、通常の1.5倍のアクセス数になってましたが、同じ様に凝ったブーツにしてトリッカーズといえばコレでしょ、というウィングチップブーツタイプのスペシャルモデルを紹介しておきます。


20231027-m7927cakdbade-01.jpg20231027-m7927cakdbade-05.jpg



これラストは4497Sでウィングチップブーツなので、基本的にはモールトン&ストウと同型です。少なくともパッと見には。ですがエリスという名称を付けられているのはその典型的なカントリーブーツデザインにサイドゴアを追加してレースアップブーツだけに脱ぎ履きが面倒だというのに対し一つの解決策を提示したモデルになっているから。





現状ではB.A.Tで展開しているモデル、本国の本店のラインナップにも日本のGMTが運営している直営店のラインナップにも、日本のディストリビューターにして直営店を構えているトレーディングポストのラインナップにも現在ではほぼ見る事がなくなっております。まぁトリッカーズのみならず、パラブーツですら税込では9万円台後半になっちゃってますんで、これって一昔前ならパラブーツじゃなくてJMウェストンの価格ですからねぇ。日本人はその間に収入が1ランク上の買い物が出来るほど増えてれば良いのですが、増えてませんので。





で、通常のモールトンをクードゥーで作っただけで132,000円(税込)ですが、このエリス、なんとエキゾチックレザーを2種類、鹿とクードゥーを組み合わせております。どちらも養殖というか人間が牧場で増やして飼っている生き物ではなく野生の物なので、野趣溢れるそれぞれに特徴的な革の表情や質感が楽しめます。そしてディアの方はバーガンディ、クードゥーの方はキャメルと色も分けてコントラストをつけた・・・のですが実際はクードゥーのキャメルがかなりオイリーな革なので個体差があり、今回使ったクードゥーはキャメルというよりもスナッフなぐらい濃くなってしまいまして、質感の差は判るのですが色の差は光の加減や見る距離によってそれほどしっかり判る程にはなりませんでした。とはいえ、この革のコンビに対し、踵のストラップはハンティング(英国といえば狐狩りでしょう!)を意識してグリーンにし、内張の革も全てグリーンにして完成度を上げております。ソールは大人しく革の色に合わせてダークブラウンのダイナイトソールにしておきましたが、足入れして一度紐の位置を決めたらあとはサイドゴアで脱ぎ履き出来るので実用性が高いですし、このエリス、まだトリッカーズが新型として発表して2年しか経っていないのにトリッカーズ本体のコレクションでは展開されていないというレアモデル。そう、この別注を組む際に発表したのにそれ以降作られていないという。というかアレなんでしょうね、価格の上昇に伴いモールトンとバートンしか直営店でも売れなくなってるんじゃないでしょうか。





そうなると過去にはこんなにも豊富なモデル数を展開していて、しかもテーマに合わせて配色や革の使い方を吟味して小ロットで別注させてくれていたんですよ、というのを今こそアピールしておかないとな、と思った次第です。しかも89,100円(税込)とほぼ3/4の価格設定ですので。ぶっちゃけ英国で買うよりも安い状況になっております。サイズもまだそこそこに残っていて6H・7・7H・8と4サイズも残っております。一応前回モンキーブーツのところでUK表記と書きましたが、今では全てUK表記に統一されておりますが、それまでの日本表記の7が現在の6Hです。なのでこの4サイズでかなりの日本人男性のサイズをカバーしていると思われます。これだけサイズが揃っているのも2年前、コロナ禍中に入荷しているからであって、それだけにかなり美味しい状態が維持されていると言えるでしょう。





そしてこのブーツもコーデュロイやモールスキンなんかとの相性抜群ですし、当然ツィードの様なウール素材ともバッチリです。ある程度価格をこなれたものにしているとはいえ、スニーカーに比べてサクサク買える価格ではありませんが、こういう靴を履きこなしてこそ大人、というか遊び心はあっても隙はない足下を演出してくれますので、是非チェックしてみて下さいませ。





という事でこの週末、色々と入ってきている物を見にいらして頂いたり、明日紹介するコラボのバンズを見て頂いたり、見る物盛り沢山ですので、是非お越し頂ければと思います。


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング
posted by mercier at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | Main | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月26日

秋の銘作紹介 vol.14 SVLBARD ISLANDSのStretch Moleskine Field Jacket(Only at B.A.T)




これがねぇ。今日は行かないといけない事は判っていたんですけどまったり過ごして昼過ぎにスタート。一応定休日なんだし。とはいえ18時過ぎにお客様がいらっしゃるとラインが来ていたのでささっと行ってこようと。というのもおそらく見ている時間はササっとになってしまって、結局往復の移動時間がほとんどという事になるだろうなぁ、と思ってましたので。結果的にまさにそのまんま的中してしまい、30分見て30分恵比寿ランチして帰ってきました。





とはいえ、合同店てのは延べ100ヶ所廻って1件でもこれは取ろう、と思えるところに当たったらそれで良しと思って廻らないと行く気になりませんから。今はコロナ禍が明けて合同展が普通に開催出来て、そこでバイヤーの目に触れたいというメーカーが集まっていて、という環境を継続出来る様に足を運ぶのです。





で、このタイミングで入荷情報を書いておくと、明後日発売のホワイトマウンテニアリング×バンズの第2弾、そして第1弾の黒のシボ革のスリッポンも素敵であっという間に完売してしまいましたが、今回は個人的にはもっと好きなデザインバランスで、今回も革のスニーカーなのですが、アンクル丈のチャッカで何より革が凄いんです。しかもこれで16,500円(税込)ですからこれは価値がある1速だと思います。この週末の目玉ですね。





昨日紹介したタートルネックとここのところ紹介してきたコーデュロイパンツ、そして今日紹介するフィールドジャケット、そこにこのスニーカーだと良い意味での抜け感というか、勿論トリッカーズやマリンジェなんかを合わせるのが鉄板なんですが、こだわっていながら力を抜いた感じが出て良いんじゃないでしょうかね。





という事で本日は日本で唯一B.A.Tのみが展開しているイタリアのトラディショナルエクスプローラースタイルを標榜するブランド、スバールバルアイランズのモールスキンのフィールドジャケットの紹介です。


20231026-IMG_6634.jpg20231026-IMG_6631.jpg



改めてこの辺の多少厚手とはいえ綿の生地を使ったアウター、ちょうど良い時期になってきました。何しろスバールバルアイランズ、日本から代理店がなくなって以降、直接取引を続けてきて今年は一回休みにしましたが、それにはちゃんと訳があり。昨年ちょっと頑張り過ぎて、いかにもなアウトドアなプロダクトだけではなく、このジャケットやもう1型のPコートタイプ等、クラシカルなクロージングスタイルを現代のハイテク素材で乗せ替えたりと、日本で代理店があった時に展開されていたスバールバルアイランズのシグネチャーモデルN-1ジャケット(ハードシェルとダウンジャケットの一体型モデル)とは違うバリエーションを展開したんですが、今年の秋冬でその手の新作が一切出なかったからなんです。というのもこのブランド、前回フリースのミドルレイヤーとインナーを取ったんですけどその2つがメイドインイタリーだったんですが、今後の展開としてメイドインイタリーで出来る物を増やしていこうという事になったみたいでして。今シーズンその第1弾としてイタリア製の最高級ダウンを提案していたのですが、今年は暖冬じゃないかという話がその時点で出ていたので、今回はダウンの新たな投入を極力せずにここ3年の暖冬で溜まった在庫のダウンを売っていくべき、という結論になりました。





その結果、今シーズンは1回休みとなったのですが、その分一昨年別注で作ったスペシャルダウンジャケットやその看板アイテムであるN−1ジャケットをオススメしつつ、兄弟ブランドにクロージングブランドを持っているだけあって今日紹介するフィールドジャケット、昨年投入が遅れて今年の1月まで上がってこなかったんですが、にも関わらずとてもよく動いてまして、残りがもう各色2着になってしまっております。





イタリア製生地を使い、そのクロージングブランド側で作成したパターンでモードブランドのジャケットを生産している複雑な工程のクロージングを得意とする中国工場で生産したのがこのフィールドジャケット。これが実に良い感じなんです。





詳しい説明はこちらを読んで頂くとして、今年はシャツとハイゲージのニットだけじゃなく、タートルネックのカットソーもあり。そしてカパルビオというイタリア生産にして二度と手に入らないクオリティのデッドストックというライバルが存在してはいますが、価格としてはこちらは直接取引なので税込49,500円(税込)という圧倒的なコスパを誇ります。しかも生地はストレッチ性のあるモールスキンでカパルビオよりも軽量。そしてもう1つのライバルであるL.B.Mの同じくモールスキンのフィールドジャケット。単にクロージングとしてのパターンの良さ、細部のディテール、イタリア生産という点ではL.B.Mなんですが、82,500円(税込)なんですよねぇ。といっても現在同型のジャケット、12万オーバーとなっておりますので、それ考えたらL.B.Mのフィールドジャケットは相対的に高くはないのですが、オリジナリティという点ではカパルビオ、撥水防汚性を持たせたストレッチの効いたモールスキンという生地の性能と機能性とコスパではスバールバル、そして作り込みと高級感ではL.B.Mといった感じですかね。





もうこれからの時代、インポートのクロージングでアンダー5万円なんてのは本当に余程の事がないと出てこないと思います。それ考えたらこのスバールバルのジャケット、おすすめです。是非着比べてみて下さいませ。





明日はトリッカーズのブーツ、前回紹介したクードゥーに対し、こちらはありそうでない、素材の組み合わせ的には絶対にB.A.Tしかやらないスペシャルな組み合わせのブーツを銘作紹介で。お楽しみに。


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング
posted by mercier at 22:35| Comment(0) | TrackBack(0) | Main | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月25日

秋の新作紹介 vol.19 HarrissのMIP/Cotton Fraise Double Cloth Turtleneck




判っちゃいたけど今日の納品はコッテリでした。重さは大した事なかったんですけどカットソー4色と3色、これはいけると数を積んだアイテムだけにとんでもない着数に。それに加えて日本に1着しかないグローバーオールの今シーズンのスペシャルダッフル、そしてハーレーの今シーズンのスペシャルモデル2型各2色とくりゃこれはもうどうしてくれようか、という事になるのはお判りでしょう。





で、本日四苦八苦して検品を済ませ、店頭に出したので、取り敢えず1型ぐらい紹介しておこう、というのが本日の新作紹介。


20231025-IMG_7111.jpg20231025-IMG_7112.jpg

20231025-IMG_7114.jpg20231025-IMG_7113.jpg



今回はまずサラッと発注しておいてこの生地の事を全く理解していなかった事が判明。というのもこれMIPってのが何なのか判っていなかったから。これアクリルとレーヨンを使って作られた特有のヌメリ感と美しい起毛を併せ持つ、薄くて暖かい生地の事。ふっくらとした質感というか、同じ重さでふんわりとした感じを嵩高性=バルキー性と言いますが、そのふんわり暖かなMIPを表地に、裏側をコットンフライス(綿のリブ編み)にしてその2種類の生地を接結にした生地を使っております。





MIPのみにすると冬にしか使えないというか軽くて暖かいけど汗を吸わないし天然素材の方が肌に優しいので接結にしておりますが、接結にした事でそこそこに生地に厚みが出ていて薄手のアウターというかミドルレイヤーに使えるアイテムに最適です。その生地を使ってタートルネックにした事で首周り以外は綿フライスのTシャツの肌触り、首周りは暖かくスーパーで言ったら120's以上の細い繊維が触れるので程良く暖かです。





クルーネックモデルもありましたがそれだと流石にビジカジOKとはいきませんし、ジャケットに合わせて良しブルゾンに合わせて良しでニット程着ていて暑くはならず、となるとこの暖冬かもしれないと言われている中ですとこのカットソー生地のタートルネックの方が良いんじゃないかと思いまして取る事にしました。





いやこれが届いて着てみたらとんでもなく良いじゃないですか。写真を撮るのにピシッとした首元で撮りましたが、実際はオフタートル、クシャッとした首元にして着用するのが基本。そのラフな着方でジャケットを脱いでも1着だけで様になり、しかも室内でもハイゲージのニット以上に適温な着用が出来ます。サイズは40と42の2サイズ展開、価格は16,500円(税込)です。カーキ・ネイビー・チャコールグレー・ライトグレーと4色揃えたので、お好みやTPOに合わせて色を揃えても楽しいでしょう。チノパンやドレッシーなトラウザース、今年の推しであるコーデュロイパンツとも相性抜群です。ぜひ一度試着してみて下さい。きっとハマると思います。





さて明日は木曜日で定休日ですが、今週も合同展が1ヶ所ありまして、来春夏に新たに取る物はなさそうではあるのですが、それでも足を運んでおくだけ運んでおこう、と思っております、でも毎度のことで17時には戻ってきておりますので、時間の合う方は是非お越し下さいませ。





明日の紹介ですが、明日は何かしらかでジャケットの銘作紹介を考えております。せっかくこのアイテムを紹介したからにはジャケットを合わせたスタイルを提案しておこうかと。お楽しみに。


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング

posted by mercier at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | Main | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月24日

秋の銘作紹介 vol.13 Tricker'sの2Tone Kudu 7Hole Monkey boots(B.A.T別注)




今週はもうずっとこんな感じの寒暖差が続く様ですが、このタイミングで色々と入荷が進んでおります。昨日の段階で英国ニットが近々入ってきそうだ、という情報をお伝えしましたが、本日コブマスターのキルティングジャケットが入荷して参りました。そしてそのニットも明日には入荷するみたいですし、今週末には春夏で大好評だったホワイトマウンテニアリング×バンズのスニーカーの秋冬版というか、非常に凝った革を使ったレザーのミッドカットモデルが発売になります。そしてこれまた昨日書きましたが、明日にもハリスのタートルネックカットソーが入荷します。ね、とんでもない入荷ラッシュでしょ?





漸く気温が下がってきてアウターとかを吟味出来るな、となったところにこれです。もう先に入ってきている物があるんですからそちらを吟味しているところにもう次の物が入ってきてしまう、というのは困ったものです。その圧倒的な入荷量を検品してストックの隙間を空けて、というのをやらにゃいかんのか、と今日から戦々恐々としております。





とはいえ、まぁ入ってきた物を見て頂ける訳ですし、カットソーに関してはもう紹介しちゃっても良いかな、と思いますし、新作紹介と銘作紹介のバランスからしてもその辺のアイテムはそろそろ入荷して頂きたかった物でもあり。今日は昨日予告した通り、価格でアピールできるアイテムとしてトリッカーズの他にはない素材やバランスの別注ブーツを紹介しておくとして、明日は新作紹介になるかと。という事で本日の紹介。


20231024-m6077cabakd-01.jpg20231024-m6077cabakd-03.jpg



トリッカーズの靴、今回アーカイブを振り返ってみたらほとんど銘作紹介として紹介し直した事がない、という事が判明しました。ブーツの代理店ではなく英国のメーカーが設定している価格が税抜き12万になっている現在、取扱店というか店頭に並べている店が激減しております。そりゃそうですよね、12万というのはハンガリーの自社工房製だった頃の三つ編みノルウィージャン製法のブーツとほぼ同じ価格ですから。12万出すとなるともう完全に高級靴の範疇になってしまいますので、とてもじゃないですけど野山を駆け回る狐狩りに使う、なんてのは多くの日本人には出来ませんし。





そうなってくると逆張りで他がやっていないから継続しておこう、という発想になるお店もあるのですが、この価格になると折角だから別注しておこうか、となっても冒険は出来ず。鉄板なモデルを使って鉄板な色でちょっとだけ革を変えた確実に捌ける物というのを作る事に。それを今後更に値上がりする事を考えたら12万であっても今の内に手に入れておかないともうとてもじゃないけど手が出なくなりますよ、と顧客の方々を焚き付けて先行予約で12万のトリッカーズを納品前に発注分ほぼ売約済みにする、というやり方で発注するしかなくなってしまうみたいです。でもそれじゃぁねぇ。





私としては値上がりするのは仕方がないにしても何とかその辺はこの価格なら履こう!と思ってもらえる価格設定で出来る限り引っ張りたいと思っております。その辺については今年苦渋の決断とはいえ、トリッカーズが本国でも現在ラインナップしていない、という美味しさを考慮して取ったマッドガードの紹介の際にも書いておりますが、それでもマッドガードの方が価格が高くなってしまうという逆転現象を防ぐ為に全体を値上げせざるを得ませんでした。





結果B.A.Tでは現在トリッカーズのブーツに関しては一律89,100円(税込)とさせて頂いておりまして、なんとかアンダー9万円で抑えているとはいえ、1割上がってしまっております。短靴を79,200円(税込)、マッドガードが74,800円(税込)と、それでもコロナ禍以前の3年前と比べてもまだ何とか手が出る価格設定にしているとは思うのですが、これもマッドガードの紹介の際に書きましたので繰り返しになりますが、来年1月からまた値上げが予定されておりますので、そうなるとまた全体的な値上げは避けられないでしょう。





12万からもっと上がるから今の内だ、とは書きませんが、その価格になる靴が最初から25%オフな設定で買えるのであれば、その買える内に押さえておく方が良いは良いですよね。という事でこの際ですから銘作紹介でこの時期に美味しいアンクル丈のブーツを紹介しておこう、と思った次第です。





特にクードゥーの革を使っている物は一部他店でも取り扱っておりますが、配色にしているところはB.A.T以外ウェブ上に上がっている中では世界中探してもありません。クードゥーの物はあっても精々ベッタベタなカントリーブーツ=モールトン(ストウ)を単色で作った物だけです。モンキーブーツは5ホールと7ホールの物があり、若干高さが違いますが7ホールの方がよりブーツらしく見栄えが良いと思いますし、ホールの部分と踵だけを配色にしつつ、革自体はクードゥーで統一してある上にソールも日本ではほとんど流通していないダイナイトソールのレンガ色の物を合わせてますので、革とソールのバランスもバッチリです。現在UK表記の7と8H各1足を残すのみとなっております、この価格ならまだビビらずに冒険出来る価格設定だと思いますので、是非チェックしてみてくださいませ。





またこのところ紹介しているザンスやザチノのコーデュロイのみならず、それ以前に紹介したペレグリン×ヤーマスオイルスキンのコーデュロイなんかと合わせると理想的なアーバンカントリーなコーディネートが完成します。足元が常にスニーカー、というのはTPOを無視している事になってしまいますし、服に負ける足下ではバランスが悪いです、その点トリッカーズは理想的な足下を演出してくれますからその点でもお勧めです。





さて明日のブログについてですが。そんな訳で明日はこれでもかという入荷が予定されております、なので何かしらかの新作紹介をさせて頂きます、お楽しみに。


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング
posted by mercier at 23:25| Comment(0) | TrackBack(0) | Main | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月23日

秋の銘作紹介 vol.12 The Chino RevivedのOrganic Stretched Corduroy Plane Front Pant




今日は昨日よりもまた3℃高い最高気温になり、これがしばらく続く予報。その割に10℃以上の寒暖差は継続みたいですからまぁ本当に秋にはなっているんでしょうけど冬の支度にはまだ遠いです。





とはいえまぁ、こういう気温になったらコーデュロイやらキルティングやらが丁度良いよなぁ、という気になってきますし、今日別件で電話で連絡を入れた商社から英国系のニットが上がってきた、という情報が。そろそろそういった物を投入する時期になってきているんでしょう。今週中にちょっとした今年のキモなアイテムの一つというか、今まで取ってこなかったハイゲージのニットの代わりにタートルネックのカットソーを提案する、というのがありまして、これ今までになく使い易く今年の気候にはぴったりなんじゃないか、というアイテムが投入予定でしてそちらも楽しみです。





でもまぁ本日は昨日に引き続きビジネスカジュアルにも使え、ブルゾンやカバーオールやそれに付随するアウターよりもジャケットに合わせてドレスよりに使えるコーデュロイパンツ、というのを紹介しておきましょう。


20231023-tcr21fw01-2.jpg20231023-tcr21fw01-1.jpg

20231023-tcr22fw02-1.jpg



このパンツ、B.A.Tのコーデュロイパンツのラインナップの中で最も細畝で滑らかな表情、ベルベットか!?と見紛うばかりの美しい表面なのです。そして使っている綿がオーガニックでサスティナビリティに配慮した1本でもあります。そしてこれ、近年展開しているザチノリバイブドのパンツの中で数少ないノープリーツの物なのです。先日紹介したインディゴ染の耳付きコーデュロイ、あれもノープリーツなんですが、最近のイタリアでの流行りが細身だけれどプリーツを入れて腰周りの動き易さを確保している物が多かったんです。ですがザチノリバイブドのパンツを複数お持ちで愛用して頂いている方にしてもノープリーツの物の方が好みの上位を占めている、という話もあり(組み合わせている素材との組み合わせを含めてですが)個人的には深めのワンプリーツでインプリーツなものも同列ぐらいで気に入っておりますが、このコーデュロイい使われているパターンはなかなかに綺麗です。





一昨年にベージュとブラウン、昨年ブラックを追加したのですが今年のラインナップからは外されてまして、おそらくこれは人気で記事を全て使い切ったのだと思われます。ナチュラルストレッチの入った生地は綿100%ながら程良い伸びがありとても履き易いパンツに仕上がっております。特に黒のコーデュロイでここまでエレガントな雰囲気もある物はなかなかなく、黒なのに暖かみもありお勧めです。オーガニック素材の値段の高騰は他の綿花以上でして、基本的に有機農法で栽培される事にコストがかからない発展途上国で栽培されている物が多いんですけど、それ等の国の経済発展が顕著でそれに伴う人件費の上昇がそのまま価格の上昇に繋がってしまっていて同価格では出せなくなってしまった可能性が大。となると28,600円(税込)でこのクオリティの生地が使えるのが最後になる可能性が大なので、そうなると余計にこれはある内に押さえておいた方が良いアイテム、という事になるでしょう。





今後インポートを含めこのクオリティのドレスパンツをラインナップしていく事が年々難しくなっていくでしょうから、税込2万円台のうちに押さえておく事をお勧めします。





さて、パンツを2回続けたので明日は久しぶりに靴の紹介をしておこうかと。現在のインポートアイテムの価格を考えるに店頭に並んでいるトリッカーズの秋っぽいモデル、見れば見るほど良い感じだよなぁ、と思っていたので明日は銘作紹介でトリッカーズを。お楽しみに。


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング
posted by mercier at 22:50| Comment(0) | TrackBack(0) | Main | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年10月22日

秋の銘作紹介 vol.11 Bernard ZinsのThick Ridge Corduroy Pant “WILLIAM”




今日は流石に寒いだろうとナイロンコートを羽織って家を出たのですが、日向だと暑く日中も着ていたら暑いぐらいだったのですが、日が暮れたら途端に着ていて丁度良いぐらいの気温に急降下。最高気温で20℃なのに寒暖差で10℃以上となると朝晩は真冬の寒さですからねぇ。実際明日なんてこの辺、朝の最低気温予想が8℃付いてます。ヤダヤダ。朝晩はレイヤーで暖かい格好にしつつ、室内や日中は長袖シャツ1枚や長袖Tシャツ1枚で過ごせてしまうので、寒い時間帯を念頭に置きつつ脱ぎ着のし易い服装を心掛けて風邪をひいたりしない様にしましょう。





さて、昨日一昨日と紹介しているカパルビオ、書いた通りでこのクオリティの物は二度と手に入らない(国内の在庫が完全に無くなったんですからそりゃそうだ)上に美味しいサイズだけ集めている、という事もあって減っております。しかしバリエーションが豊富なのでどの素材のどの色のどのサイズを押さえるか、というのに悩んでしまい、持ち帰りで検討してくる、という方が複数いらっしゃり睨み合いというか小康状態に。しかしそんな中でも先手必勝!という方はいらっしゃいますので減っております。現時点でコーデュロイの赤茶の48とモールスキンの焦茶の46が完売。という事でモールスキンのチャコールのみ46と48がありますが、それ以外残っている色や素材全てラス1になってしまっております。2日間で4着減ってますのでなかなかなペースかと。なのでこちらも早めの決断をお勧めしておきます。





そして意外にも一昨日入荷したというアナウンスをしたY.バイノルディスクの今シーズン唯一取ったダウンベスト。これが昨日と今日連日で売れてしまい、残りが1着になってしまいました。そもそも秋冬のベストはフリースかライトな中綿の物でミドルレイヤーにも使える物、というのを基本的にセレクトしており、アウターなダウンベストというのは滅多に取りません。しかも今年は暖冬を警戒してダウンの新規投入は厳選に厳選を重ねてセレクトしております。そんな中でこれは取ろう!と思わせられたこのダウンベスト、私は好きでしたがこんなにサクサクと動くとは思っておらず、嬉しい誤算でした。とはいえそれだけ出来が良い、という事ですのでこちらも早めのチェックを。





さて、本日の銘作紹介、昨日予告した通りにベルナール・ザンスのコーデュロイパンツなのですが、これ実は今年の1月に冬の銘作紹介として紹介しております。というのもそもそもザンスのコーデュロイやモールスキンのパンツ、入荷したタイミングで新作紹介しておらず、市場での価格が上昇してきた事もあって5年程前に銘作紹介として紹介したんですね。そして今年お1月にコーデュロイのオリーブグリーンだけ紹介していない事がお粗末にもお客様からの指摘で発覚。それで急遽銘作紹介として紹介したという経緯でして、だったら今シーズンのコーデュロイパンツ推しのラインナップの一環として紹介しても問題あるまい、という結論に達して紹介する事に。


20231022-IMG_6627.jpg20231022-IMG_3304.jpg

20231022-IMG_3302.jpg20231022-IMG_3303.jpg



という事で詳しい説明は1月の銘作紹介で紹介しているのでそちらを読んで頂くとして、新しい情報としては今年の秋冬にもまた価格が上昇してしまい、どうやらこのブリスベン・モス社のコーデュロイを使ったパンツは新作で出ているのを見ると48,400円(税込)と5万円に近付いてしまっている様です。もうこうなってくるとリアリティがないというか、言うてもこれコーデュロイにしろモールスキンにしろチノクロスにしろ綿のパンツですからそれに5万近く出すか、という事に。





私の考える真っ当に働いている働き盛り、20代後半から40代のサラリーマンの方々というのがこの手の流行とはあまり関係のないオーセンティックな実力派欧米ブランドの主な購買層だと思うのですが、その感覚からするとパンツに出せる価格、1万円台後半から2万円台後半が中心価格帯で、クオリティや作り込みや生地によって3万円台前半までならまぁいけるかな、というところだと思うのです。ですからそれがザンスならずともインコテックスだPT01だといったイタリア勢のパンツであっても3万強というのが出せるギリギリのラインであり、それに対して並べている店の雰囲気や店員のプッシュで無理をして1本買ってみるか、という買い方が最初の1本で、気に入ったけれどポンポン買える程の予算は組めないので余程気に入ったらまた1本買ってみた、という程度になっちゃうんじゃないでしょうか。ところがこのところの円安や素材高や物流コスト高によってどんどん上昇していく価格は完全にその基準を超えてしまっており、給料もその物価に合わせて上がってくれていれば良いんですけど、物価上昇に合わせて給料を上げられる様な会社はまずないと思うのです。だって会社にしてみてもだったら物価が下がったら給料下げて良いのか、という話になりますから。それが駄目となるとおいそれと物価に見合う賃金上昇なんてのは企業も飲みませんわな。





となると不可抗力だったとしてもその価格帯は既に本来の購買層の意識というかイメージとはかなり乖離した価格になってしまっており、現実的ではないな、と思う訳で。しかも5年前の価格としてはこの程度、税抜きでは2万円台半ばから後半だったんですから。いや私の感覚からしてもベーシックな綿のパンツなんてのはその程度がかなりクオリティが高くてもそのぐらいじゃないと、という価格なんですね。だからしぶとく今も31,350円(税込)で売っているのですし、価格が上がった現在新たに取ろうとしないので。





ブランドも商社も高級ブランドとしてのポジションを確立したとかクオリティが変わらないのに価格が買えないレベルに上がった事を喜んでいる場合ではないと思うのですが、価格上昇がそのクオリティを維持する為の縫製工場の人件費の上昇や円安という日本だけの事情が要因であって不可抗力的な部分が多いので仕方がないといえば仕方がない事でもあり。





ただ私としてはお客様に気持ち良く生活する一環として服を靴をそれ以外の服飾雑貨をお勧めしたいので、売れるか売れないかで言ったら売れた方が良いに越した事はないですが、自分でその価格の価値がない、と思っている物を平然と売る気にはなりません。ザンスのパンツ、何が良いってイタリアのメーカーもしくはイタリアンテイストを標榜するブランドの考える細くスッキリ=格好良いというのとは違った英国ルーツのトラッドをフレンチテイストにアレンジしたストレートシルエットがメインなところが他のインポートパンツメーカーにはない点です。ただあくまで綿パンなのでこの価格でこそ気持ち良く履けると思っております、となると今回のコーデュロイパンツのラインナップを紹介していく中で、外せないアイテムなのです。是非チェックしてみて下さいませ。





カパルビオを紹介した後なので、今回はザンス、そして明日はザチノリバイブドのオーガニックコットンのコーデュロイパンツを紹介して、テイストの近いところで色々と比較出来る様提案しようと思っております。お楽しみに。


ブログランキング・にほんブログ村へ
人気ブログランキング
posted by mercier at 22:55| Comment(0) | TrackBack(0) | Main | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする