台風はノロくて遠いのになんで今日大雨で明日以降の天気予報がパッとしないんだか、しつこい様ですが全く納得がいかないまま傘を持ってお出掛け。最初は表参道駅から南青山側に少し入ったところでノービットの来春夏展。行ってみて新鮮だったのがデザイナーの野澤氏に加え、大手セレクトショップチェーン等で修行していた野澤Jr.がスタッフとして加わっていた事。それに加えて今回は復活と言っても良いでしょう、継続アイテムはリセットし、新作を増やして価格をある程度円安進行前に戻した感じにしておりました。これなら取れる、間違いない、というアイテムが複数あり、パンツに関してはどうしてももうパンツ専業メーカーの様な価格は難しくはなってきていますが、それでもイージーパンツでアンダー2万であるとか凝ったデザインでもギリ2万円台とか、そういったアイテムが提案されていて、とても魅力的になっておりました。
そして面白いネタがあって、海外の展示会を先に済ませてきたそうなんですが、私としては今迄日本人として伝統をアップデートするのにちょっと抵抗があった事もあって、野澤氏が毎シーズン定番的に提案している作務衣のモダンアレンジ的なトップスを取ってこなかったんです。ところが海外の展示会では英国を中心にバイヤーがそれをひたすらチェックしていっていたんだそうで、なんでだろうと思ったら、なんとそのデザインの物をかのリアム・ギャラガーが着用しているんだそうな。デザイナーも知らなかった、オフィシャルにもステルスでもマーケティング無しで個人で買って着用しているという事だそうで、それ聞いちゃうとそのものズバリだけはとっても良いかな、とか思っちゃいますよね。とまぁそんな小話的ネタもあり。
そして今回最もターニングポイントになるんじゃないかと思っているのが、サイズ展開をM・Lの2サイズ展開から一気にS・M・L・XL・XXLの5サイズ展開にした事です。これで従来のリラックスサイズである事を良しとする方のみを対象にするのではなく、サイズ感を自分に合わせて取る事が可能になりました。これ今後のノービットの国内での評価を一気に上げる事になるんじゃないかと思っております。現在到頭国内アカウントが10程度迄減ってしまっておりますし、キャンプを中心としたアウトドア系のアパレルの多くがコロナ禍中に比べてオーダーが集まらず苦戦していますが、ノービットは国内での評価が高まる可能性があります。
そして春夏の人気アイテムであるオリジナルテキスタイルのアロハシャツ&ショーツ。こちらも久々に新柄になりまして、これがまた良い感じでした。という事で来春夏のノービット、大いに期待して頂きたいですね。
色々悩ましいですが、久しぶりにシェルも取りたいな、と思ってまして定番の新色に完全新型のシェルを検討しております。更にパンツも数型展開する予定ですし、アロハもあるので結構な事になるんじゃなかろうかと。
いやこれがオフレコな話なんぞを色々聞かされつつ、それに絡めて知っている情報をお伝えしたら大いに感謝されつつ盛り上がり、予定をオーバーして2時間以上話しておりましたが、雨の事を考えると次に移動せねば、という事でお昼を食べる時間を全てノービットで使ってしまったので昼飯は後回しにして次の展示会場へ。次が三軒茶屋なのでそのまま半蔵門線から田園都市線に直通で向かいまして、13時過ぎに到着。今回はいくつか懸案があったのでそれをまずぶつけてみたのですが、まぁ大丈夫なんじゃないかという話になりましたので、既存の物から話を進めておこうと思います。
まずはヘラルディックベルツ。クィックリリースベルト、究極ディテールで既存のフェイジィを超えた仕様を別注展開しておりますが、ここで問題なのがブライドルレザーとブラスの価格上昇でして。恐らくフェイジィも更なる値上げが待っているかと思いますが、来春夏分からアンブローズレザークラフトの1.25インチのクィックリリースも1割上がって税込19,800円になり、ヘラルディックもその状況を回避出来ず、今シーズンは18,480円でしたが来春夏には21,780円になってしまいます。とはいえ、究極仕様で作れるのはヘラルディックだけなので、1.25インチに関してはヘラルディックで発注しようと思ってまして、過去にNG出されているナチュラルのブライドルの物を発注しようと思っております。どうなる事やら。しかし私はこういう点においては非常にしつこいというか執念深いので、希望通りの物が手に入るまでリクエストとトライを続けようと思っております。
そして。最近懸案になっているのが革靴です。インポートアイテムの中でも革靴の値上がり具合がかなり目立っていて、インポートの革靴ってもうまともなクオリティの物は高級嗜好品の域に入りつつあります。トリッカーズがカントリーコレクションの短靴でも13万とか、チーニーですら9万前後とか、どうにも萎えるというか発注意欲を著しく削がれます。サンダースでミリタリーキャップトゥが5万円台とか言われるともう靴は過去の物を大事に履こうという事になりかねません。そこで今検討しているのが、アンダー10万で5年前から価格を変えていない知る人ぞ知るドイツの本格靴がカジュアルだけではなくドレス物でもイケる、という可能性を模索しておこうと思って相談したのですが、先程戻ってきてから再度代理店商社と打ち合わせまして、これぞドイツという唯一無二なカッティングのホールカットの黒のプレーントゥのリクエストが通る事になりました。これ税込ギリギリアンダ−10万ですが相対的にとても安く、トリッカーズが7万の頃からこの価格です。なので革靴は黒が欲しいという方の為に、そしてオーソドックスなシェイプされたトゥではドイツ靴を買う意味がない!というマニアックな方の為に、やってしまえ!という事で国内唯一のスペシャルモデルをぶっ込んでおこうと思っております。こちらも来春夏に乞うご期待ですね。
そして。来月早々にも投入されるジャパンデニムにおけるクオリティの一つの頂点とも言えるジーンズ&カバーオールに対し、フランスにおける藍(インディゴ)染色の源流を追求しつつ、染色されない毛羽が残るデニムを端の処理をしないレベル(セルヴィッジ以前の機)のデニムを使ってなオーバーオールやパンツを作っているブランドが持ち込まれておりました。ただブランドも工房もアイテム専業の工場じゃないので、ジャケットとパンツにあまり価格差がないのです。というか、単純に復活させた中世欧州での藍染の原材料だったウォードで染めた紡績も当時に近い方法にした糸を使ってフランスで耳のないレベルの織機で織ったデニムの生地が高コスト過ぎて、クライミングパンツのパターンで縫ってもパンツは5万円台になってしまうんです。なのでどうせだったら上下揃いで欲しい!と思いつつ、凝りに凝ったディテールのカバーオールで69,800円はまだ通るというか推せるけれど、股下ガゼット有りとはいえクライミングパンツで53,800円(税込)というのは私自身でやろうというジャッジを下すのにかなり勇気がいるアイテムになっております。
しかし今回見に行って新しく提案されているブランドの中で個人的にはこれがダントツでして、このデニムは見たら惚れるお客様が多いだろう、という点においてはこの価格であっても自信が持てる物でした。なのでやるにはやろうと思っております。ただカバーオールだけになるかパンツもやるかが悩ましく。これパンツも取ってしまうと上下で12万オーバーであるにも関わらず、これは買おうという方が複数名いらっしゃって上下でお買い上げになる事が確実なのですが、だからと言って取って良いのかな、と考えると本当に悩ましいです。ただカバーオールに関してはほぼ確実に発注しますね、これは。
とまぁここまで見て話していたら14時過ぎで、次のアポの方がいらしたので早々に展示会場を後にしましたが、この時点で雨が結構しっかり降っており。これはとっとと撤収すべきだなという事で三茶から田園都市線で渋谷→井の頭線で明大前乗り換え→京王線で橋本というルートではなく、電車の乗り継ぎが少ない三茶から田園都市線で長津田→横浜線で橋本というルートで帰って参りました。
案の定というか、一通り展示会資料に目を通した後このブログに早々に取り掛かったのですが、書いている最中に雨が酷くなり、先程からこの辺りに災害級の大雨警報が出てしまい、2回もスマホのアラートが鳴り響きましたので、ちょうど書き上がりましたし上がろうと思います。しかも冒頭で今朝迄の天気予報に文句をつけましたが、アラートを受けて天気予報を確認したら明日も明後日も大雨予報に変わってました。そりゃそうか、こんなに台風遅ければ長時間影響が及びますからね。最初からそう予報すれば良いのに。でもまぁ、昨日都合が良ければお立ち寄り下さいと書かなかったのも、今日は速やかにお帰り頂いた方が良いだろうという判断でしたが、そう書いている私も道が冠水している!なんて事にならないうちに帰ろうと思います。
明日は週末を前にアクターオマージュの長袖Tシャツの紹介第2弾を予定しております、お楽しみに。
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posted by mercier at 19:50|
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