2024年07月08日

夏の銘作紹介 vol.20 norbitのNew Injection Dyeing Shorts




一応7月の暑さのピークは超えた様で、明日もまぁ同じぐらいの高温とはいえ猛暑日はそれ以降当面予報ではなくなっており、熱帯夜もギリギリ解消(日々最低気温が24℃予報になってますw)されるみたいです。とはいえここからずっと連続真夏日予報ですので、猛暑日日数で昨年を超えるかどうかは微妙なところですが、真夏日日数では超える可能性が大でしょうねぇ。暑い夏には変わりなく。





しかし想定外の事に、すごいスピードで荷物が英国から届きまして、先週金曜日にリバプールを出たTシャツの山が2日早く本日入荷致しました。いや自分で発注したとはいえ、厳選したのでなかなかに濃い内容でして、先日書いた様に円安の急激な進行で予定していた追加発注は悩み中ではあるのですが、取り敢えず盛夏を迎えるにあたって美味しく楽しく遊べるアンダー5千円のUKインポートTシャツはひとまず確保出来ました。明日からその辺の紹介をしていこうと思いますが、どうですかね、まずは夏フェスが近いのでフェス対応で今シーズンの2大フェスのヘッドライナーアーチストの物を先に紹介していこうと思っております。今シーズン、フジロックはTHE KILLERS(新作紹介)・NOEL GALLAGHER(銘作紹介)、サマソニはMANESKIN・BRING ME THE HORIZON・GRETA VAN FLEET(3バンド全て新作紹介)というラインナップで、過去に取っているリアムに関しては新作投入はしておりませんが、それ以外は全て本日入荷しております。加えて映画TもロックT以上に充実。最近NHKの世界サブカルチャー史をちょこちょこみていた事からエポックメイキング的な作品を中心に集めまして、今シーズンはグレムリン・グーニーズ・マトリックス・イットというラインナップ。こちらはこちらで良い感じなやつを集めてみましたので是非チェックを。





とまぁ、そんなフェス時期ならではなTシャツの紹介に入る前に今日はこんなハーフパンツにバンドTというコーディネートがおすすめ!というハーフパンツの紹介です。


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ノービット、円安下にあってもクオリティに妥協しないという方針なこのブランド、どんどんアイテムの価格が上がっておりなかなか新作の提案がしづらい状況にあります。しかしそれでも既存のアイテムのオリジナリティとずば抜けたクオリティ、それに対するコスパは他のブランドを圧倒するレベルです。





このハーフパンツは、一つとして同じ柄の物が存在しない、手染めによるムラ染めで生地を染色しております。何が凄いってこれが綿素材じゃない事です。しかもポリエステルではなくドライタッチなナイロンを採用、ナイロンをムラ染めした後に耐久撥水加工を施した生地を使用しているので、このフェスっぽいヒッピー感のある表情なのにフィールドで使用する際に有り難い、特に都市部で開催されるサマソニや京都大作戦の様なフェスではなく、フジロックやライジングサンの様にフィールドで開催されるフェスに行ってゲリラ雷雨とか食らった際にはかなりその性能を発揮してくれる事でしょう。





デザイン的にも大型のカーゴポケットを両サイドに配し、ノービットならではな過多な収納をデザインとして見せるコンセプトが生きたボリュームのあるパンツです、街中で着ていてもその存在感はかなりなオーラを放っておりますので、サンダル+ハーフパンツ+Tシャツという夏ならではなラフなスタイルであっても大人なこだわりを主張できるコーデになるのは間違いありません。かといって配色がアーシーなので派手になり過ぎる事もなく、サラッと履き倒して夏を快適に過ごして頂ければと思います。サイズは元々ゆったり目ではありますがハーフパンツはゆったり履きたい方も多いだろう、という事でMとLの2サイズ展開、価格は35,120円(税込)です。凝りに凝っているだけにハーフパンツとしてはかなりなお値段になってしまっておりますが、それでもこれはやろう!と思えるスペシャルなアイテムですので是非チェックしてみて下さいませ。





という事で明日からは新たに投入したTシャツの紹介が始まります、お楽しみに。


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2021年05月24日

無くなってほしくないものに限って無くなるのが世の無常




何だかんだで今日も18時頃にパラっとですけど雨があり。この不安定さ、梅雨時の様でもあり、夏の様でもあり。夕立というほどではありませんが、日没前後で大気の状態が不安定になるみたいで。5月もあと1週間、という事で春の新作紹介もあと1週間。6月からは夏の新作紹介になりますので、心置きなく半袖も涼しく過ごす事を目的とした服も紹介出来るのですが。もう暫く頭を悩ませながら新作紹介をする事になります。





でも今日は服の話ではなく。このコロナ禍にあって感染症対策の専門家が提唱する行動変容、新しい生活様式、それらの言葉をそれによって事態が収束するならば、と受け入れて早1年強が過ぎました。ただ感染症の防疫というだけなら、一人一人が当たり前の事を当たり前と思って行動出来ればそれで良いのに、それを理解出来ないというかしようとせず慢心や身勝手さから大して難しくもない対策を取らない人が感染を収束させるに至らないだけの割合で存在しております。ウィルスなので感染が継続している時間が経てば経つほど変異を起こし、どんどん事態を悪化させるにも関わらず、年齢的に重症化する確率が低い20代30代を中心にそういう輩は顕著です。





当たり前の対策、それは屋内で生計を共にする人以外と話す際にマスクをする、たったそれだけの事なんですけどね。たったそれだけだけれど10分のうち1分でもしていない時間があれば感染リスクはあるのに、店に入って座ったらマスクを取って話す人がまぁ多い事多い事。しかも事の本質を全く理解していない。これ実際確率だけで話をしたら行動変容を容認するのはぶっちゃけ馬鹿らしいと思う人がいるのも判らなくはありません。現に東京都民は1400万弱いて今日の時点で累計感染者数は157,125名ですから昨年1月以降として1年半で1.1%強しか認定された感染者はいません。しかもその中にはその好き放題に振る舞っている人がかなり含まれている事を考えると、死亡者は2,017名なので感染した場合の致死率は1.3%程度。つまり現時点でもっとも感染リスクの高い人口密集地である東京だけで考えても0,014%、つまり10万人に14名の割合で死者が出る病気なので。2年前までのインフルエンザよりも死亡率は低い事になります。でも問題なのはそこじゃない、という事が判っていない。前述の様に放っておけばどんどん変異していくのですが、元々の感染力の高い変異コロナウィルス、ブラジルのコウモリから渡鳥を通じて北アメリカに迄伝播する、なんて事がある上に多くの弱毒性のコロナウィルスに感染する事を風邪と言ってきたのは紛う事なき事実です。対処薬で症状さえ緩和しておけば完治してしまうレベルの物だったから。それが今回は死に至らなくても肺細胞を壊されると重篤な結核同様にもうその肺細胞は元に戻らない事が判っておりますし、その治療薬がないのです。ワクチンだって1年から2年に1回は打ち直さないといけないし、今後のウィルスの変異状況によってはワクチンを作り直さないといけない状況も考えられます。





自分に大した症状は出ない可能性が大でも感染を媒介しかねず、その結果として誰かを死に至らしめる、もしくは重篤な後遺症を与えかねないから、少なくとも治療薬が出来る迄はワクチン接種はするべきだし集団免疫が獲得出来る迄(国民の7割がワクチン接種もしくは既往歴を持つ迄)、最低限自分がワクチンを接種する迄は他者との会話時のマスク着用は厳守すべき、というのが唯一無二の感染対策なのですが。困った事にこれって昨今の風潮からして守られ難いのです。何故なら感染しない限り(症状が出ても検査して感染認定されない限り)一人一人は匿名の不特定多数、都民なら都民という大きな括りで個人を特定されないから。誹謗中傷ツィート然り、掲示板などへの書き込み然りで、自分が特定されないなら法的な強制力を持たない事、もしくは法的に違法でも実際に罰せられる事は極稀であると、醜い自我を無制限に拡張する事が自分の権利だと勘違いするのでしょう。逆に電車の中でイヤホンの音漏れが不愉快だとか、荷物の持ち方が迷惑だとか、そういう声はあっても直接注意される事は現代においては少ないです。何故なら素性の判らない他者はもしかしたらサイコパスかもしれないから。いきなり刺されるかもしれないしストーカーになるかもしれないと思うと、そのリスクを負ってまで迷惑行為を正そうとする人は少ないのです。そうなると今度はそういう行為を行う輩は注意されない=容認されていると勘違いします。すると注意する人=多くの人が容認している事を咎める嫌な奴、という図式になってしまうんでしょう。





これ今電車の中の迷惑行為として代表的なものを挙げましたが、このコロナ禍にあって飲食店の中で調子こいてマスク無しに話している多くの人は、同じ図式で己の行動を肯定していると思われます。ちょっとだけだから、人が少ないから、店の人が注意しないから、誰も注意しないから。だから許されていて大して悪くない事で、自分たちは楽しく過ごしているのだから良い事だ、と。違いますよ、店はお客様に不快な思いをさせたくないから黙っているだけです、入り口にマスク会食の推奨を貼ってます。たとえ感染率が低くても一定の感染者数の状態が続くとそのせいで他人を死に至らしめる事になり、個人個人の関わりの割合は証明出来なくても、その不用意な行動が他人を死に至らしめているのは間違い無いのです。少なくとも注意されたら恥じるべきであって、不貞腐れたり無視してみたり、そういう態度を取るのは恥知らずなので仕方がないのかもしれませんが、恥を知るべきなのです。店も酒出したら禁止されているのでよろしくはありませんが、それ以上に酔って調子に乗ってマスク無しでどんちゃんやらせる事が最悪なのであって、私見ですけど酒を出す事や深夜営業自体が悪いのではないのです。でも酒出す店で黙食だ話す時はマスクだを守る人少なそうだし、深夜まで飲み歩いたら更にその傾向は強まるだろうから、やんわり規制するのにそういう対策になっている訳で。そういう飲み食いしている奴らでも何がおかしいってほぼ感染リスクのない外を歩いている時にはマスクをしっかりしている事。店出る時にはマスクして、人並みな顔してるんだからお粗末極まります。外でしなくて良いから店ん中でしてくれよ、と。





逆に全部OKにする代わり、1人でも客にマスク会食守らないのがいて店が注意せず他の客から通報があればその時点で1ヶ月営業停止、とか通報がなくても巡回してマスク会食が守られていなかったら1ヶ月営業停止、とか徹底すると、今度はそれがまた厳しいとか言い出す訳で。もしくは会食時にマスクしないで会話しているのを咎められて改めず通報されたら即罰金とか、そういうレベルにしないといけないって事なんでしょうかねぇ。いずれにしてもそこまでされないと出来ない人の民度の低さはかなりなものだと思うのですが。なまじ小中高校生の様に修学旅行や遠足などの行事がある世代に中止という皺寄せが行き、大学生以上あたりから調子に乗って無責任な行動を取る。それが学校にバレたとか会社にバレたとか、その結果として停学や退学になった、停職や減給や懲戒免職になったとか、そこまでなって初めて自分が調子に乗った行動を取ってはいけない組織の一員であると自覚するのはあまりに愚かで残念な事だと思います。朝乃山を見ても苦労して苦労して大関迄昇進したのに1回のキャバクラがその苦労と天秤にかけて割りに合うか合わないか想像しない、もしくはバレなきゃ良いとかバレないとか自分の立場を弁えず調子に乗った結果、積み上げてきた物の多くを失ったのですが、他山の石にはならないのでしょうか。





何故こんなにグダグダと書いてきたのかと言いますと、そのとばっちりというか影響をもろに受けて無くなっていくものに、これはもう私の個人的な、極めて私的な八つ当たりに近いところではあるのですが、私がずっと残っていてほしい、次世代に受け継がれていってほしいと思う様な店が多いから。何だよ、随分と人の有り様を批判がましく書いておいてそれかい!とお思いでしょうが。私は政治家ではないので、世の中を自ら変革していこうとかそういう事を言うつもりがありません。そういう批判をするならじゃぁお前が率先してやれ!と言われても仕方がないですし、そういう人は何らかの政治活動をすれば良いのです。しかし本来なら残っていたはずのものが、コロナ禍そのものは仕方がないにしろ、飲食時を含め飲食店内で会話時にマスクをするのを徹底していたら潰れなかったはずの店がいくつあることか。生活があるとか言ってマスク飲食&会話を徹底出来ない店がいくら潰れようとそんなものは自業自得ですが、静かな老舗喫茶店だった相模原の樹里、箱も味も素晴らしかった吉祥寺のフレンチ芙蓉亭、夏と冬の京都の旅は朝風呂からの京都タワー銭湯、高台寺裏の寧々の道沿いの茶店洛匠、渋谷のアメカジの筆頭だったバックドロップ、近年のセレクトは凋落ぶりが目立っていたけど〇〇っても鯛なバーニーズニューヨーク新宿、アフターコロナを楽しみにしていたらその前に利益率の悪いところは根こそぎいかれてしまうやないか!!と叫ばずにはいられない状況に。





金を使わない人に会わないレジャーで代替えする事は消費者には出来ますが、特に小さな事業を長年続けてきてそれ故に貴重だったところはどうにもならない状況です。私も経営者として日々薄氷を履む想いで足掻いています。それだけに何とか収束してほしいし、せめて早いとこワクチン打たせてほしいです。いっそニューヨーク行ってきたろうかと考えてしまいます。自分には染らないし誰にも染さないのなら今こそ経済をささやかに回すべくお出かけするのに。でも本質は国のワクチン接種の対応が遅いとかそういう事じゃないと私は思っております。Qアノンの信者でもトランプ信者でもないなら妙な陰謀説とか吹く前に誰かと飯や酒に行くなら会話時にはマスク。無駄だと判っていても世の人の意識の変革を求めずにはいられません。これ以上継承されるべき古き良き文化が無くなりません様に。


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2021年01月11日

こりゃダメだww




昨日書いた様に相模原市は成人式を分散かつ複数回に分けているから、という理由で行いましたが。それについて私は多くの新成人は状況を理解して式典後に集まって酒を飲もうなんてしないだろうけど、必ずその中にはむしろ自粛すべき時期だからこそその行為がより反抗的で格好良いと思ってしまって居酒屋に繰り出そうとする輩が一定数いる、と書きました。





それだけにここで目先の利益を得る為にその手のあからさまに3名以上の輩共を店に入れて酒を飲ましてどんちゃん騒ぎをさせるのであれば、それは大人で経営者である店の姿勢が問われる事になる、とも書きました。





案の定というかやっぱりね、というか。18時過ぎから外では新成人らしき集団が断続的に奇声を上げて馬鹿騒ぎをしているのが聞こえており。いっそそいつらがガッツリ感染して明日職場に何食わぬ顔して出勤して社内にばら撒いて大顰蹙でも買えば良いのだ、と思わなくもないのですが、その職場にいる大多数の分別のある大人にしたらとんでもないとばっちりを受ける事になるのですし、巡り巡ってそのとばっちりを受ける方、またはそこからの2次・3次的に感染してしまう方がお客様である可能性を考えると、ホント輩共を入れたいつ迄も宴会や飲み会が出来ると思っている飲食店の意識の低さの方に腹が立ってしまいます。





一人か二人の客で黙って飲み食いするか会話時はしっかりマスクしてしかしない客だけを入れていれば感染は沈静化するはずなのに、それをしないで自分たちだけがいじめられているみたいな事を言っている店主をニュース等で見るとなんだかなぁ、と思わずにはいられません。





そんな日なので電車を使っていらっしゃる多くのお客様は今日は外を出歩くのを止めておこう、となった様ですが、それでも明日は東京でも雪がぱらつきそうな予報ですし、この寒さはどうにもいかん!という事で車でいらっしゃるお客様を中心にアウターをお買い上げの方がいらしたので、巷では感染拡大を助長する様なイベントとその結果としての愚か者たちの酒宴は開催されていて不愉快でしたが、なんとか売上も立ったのでそれはそれでまぁ、という1日でした。





しかしこれ今日の影響って2週間ぐらい立ったところに反映されるので、今月後半に感染者数がなぜか突出する日というのが出ちゃう可能性が。実質各地の人出は緊急事態宣言前よりかは減っていても昨年の緊急事態宣言時と比較すると場所によっては4倍以上の人出になっているという事でこれ前回が8割減に押さえられていたとするならば今回は4割から6割程度、という事で防疫的にはあまり効果がない、という事に。それなのに観光地は大打撃を受け我々小売飲食サービス業も売り上げの減少はくらっているという中途半端な状況になってしまっております。的外れな事をせずに罰則規定を検討するなら家族以外で3人以上の複数で飲食店を利用しようとした客と複数の客を受け入れる飲食店にとても割りに合わない様な罰金を課すぐらいの事をやらないと実効性はないと思われます。でもそれだけやれば何時まで営業していても良いって事になりますから、タバコと同じで全面禁煙という条件が同じなら客が減少するなんて事はないはずなんですがね。外食は一人か二人か家族でのみ、という様式の変化として受け入れるだけで劇的に改善されると思うんですけどねぇ。





と、こんな事をここで書いていてもほぼ意味はなく。私としては差し当たって感染リスクの低いところへの外出はそれなりに出来る、という代わりに感染リスクを高める一番の原因は取り除く、というふうにしてくれれば、B.A.Tには皆様いらして頂けますし、映画館なんかも無言で映画観ているだけなので問題ないでしょうし、飲食店も少人数の客を複数組み入れる業態に変更するだけなので、大人数で楽しく語らう食事はワクチンじゃなくコロナの治療薬が確立する迄は我慢するだけで良い方に向かうならそうして頂きたいなぁ、と思うのですが、なかなか難しいんでしょうねぇ。





今年の成人の日はそんな訳で相模原市に代表される成人式をやった自治体では結局一部の残念な連中に酔って騒ぐ機会を与えただけで、大人しくしてるかなぁ、と一縷の期待はしてみたものの、やっぱダメか、となっただけでした。でも流石に20時で営業終了した店がほとんどなので、その分はマシだ、と思うしかないんでしょうね。やれやれ。


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2021年01月04日

困ったものです・・・




今日から仕事始め、という方と年明けて三箇日だけじゃあんまりだから今日までお休みですからお仕事、という方とが大半の様ですが。公務員の方は暦通りで今日からですので、1日足し、というのは一般企業の様です。全くねぇ。11日迄正月休みを延長して密になるのを防いでほしい、なんて提案している政府機関が今日からなんですからそりゃ他も休めませんわな。





そんなこんなしている中でどうやら結局緊急事態宣言は3連休前に発出(見慣れない言葉ですが記事にそうありました)されるそうなんですが、とても微妙。緊急事態宣言と言っておいて飲食店には20時迄の営業を要請しておいて、学校はそのまま、映画館や劇場にも営業自粛は求めず、コンサートやイベントも全面的な自粛は求めず、それでいて一般市民にはまたしてもステイホームだ外出を控えろだ、という。いや補償したくないから商売の営業は止めないよ、だけど皆さん、外出=商売している所へ行く事は止めましょう。これ単なるありとあらゆる自宅外での消費活動に対する不買運動でしかありません。まだ全部ダメ、だから商売しているところには全て何らかの補償をするので休んでください、というのなら判りますが、それ以外のやり方、とても中途半端で結局効果が出ないという事になりかねません。何しろテレワークを推奨しても経済活動の停止には踏み切りませんし、都内への人の流入は止められないでしょうに。





そもそもこれ、飲食の場での感染が感染経路の大部分を占める、と言っておいて、それって要するに食べる場で防護壁やマスク無しに会話する事がダメなのであって、話したければ食べ終わってからマスクして話す、という事を徹底するだけ。だから横並びで壁で隔離された中で話すとかそういうの以外はダメで家族以外の3名以上の飲食店への来店を断るか、マスクなしでの会話をした場合店員が徹底して指摘して止める、守れない方は入れませんと入り口に明記する、等の対策が必要なのであって、一人で夜っ引いて飲んでいたからといってなんら問題はなく。





一時的に集まって飲むのがなくなったからといって今後もこのウィルスが存在している限り免疫を獲得していない人もしくはワクチンの効力が切れている人にしてみたら、集団での飲み会や会食はしてはいけない事になりますし、行動変容を求めるのであればそういう変容を求めるべきであって20時以降出歩かなければコロナにかからないみたいな何のエビデンスも無い妙な要請にはならない筈なのですが。残業して仕事帰りが20時過ぎたら松屋で牛丼かっこむ事も出来ない、コンビニ弁当とかドンキでカップ麺買って帰るしか無い、なんてのはあんまりです。一人席を間仕切った飲食店は無言で食べて帰る分には何ら感染に繋がる要素は存在しない訳で、そういう所迄止めるのは意味がないと思うのですが、どうやらそこも止めるんでしょう。





今日の菅総理・西村大臣・小池都知事それぞれの会見を見てみると、20時以降の飲食を含む外出を一般市民は控え、営業自粛も20時以降の飲食店という事になりますので、20時迄に出歩く分には映画見に行こうが買い物に行こうがマスクをしっかりして外した状態で余計なおしゃべりしなければ良いって事ですね。果たしてこれで何処迄の効果が出るのか判りませんが、とりあえずB.A.Tの営業時間では営業の自粛や外出の自粛は求められていない様ですので、皆様衛生管理には気を配りつつお越し下さいませ。


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2020年11月10日

どうしても相対的に考えてしまいますが・・・




寒い、という程でもなくある程度服を着ておけば過ごしやすい時期ではあり。朝晩はアウターを着ないと寒いですけど、羽織っておけばそこ迄分厚い物を必要とする程でもなく、それ故にまだ冬の事を考えなくても良い気がしなくもないのですが、ここのところ新作紹介を続けてしまい11連続紹介になっていたので、ちょっとお休みして服とコロナについて考えてみようかと。





というのも。数字の上で見ると日本でも結局第2波と言われる状態を解決できないまま、そこに多い被さる様に更なる感染の波がやってきている感のあるCOVID-19。ただその影響というのを単に自分の周りでは感染者がほぼ出ていないのと、取引先であるヨーロッパ諸国の方々、英国とイタリアが中心ですが、それらの方々とメールでやり取りしていて実際に経済活動どころか日常生活にまで影響の及ぶロックダウン実施に迄状況が悪化しているのをニュースのみならず実際に伝えられ、更にここ迄に生産が間に合っていないアイテムに関してはロックダウン下で無理矢理工場稼働させて生産するにしても出勤者を絞ってやるしかないのでどうやっても遅れる、という状況で、メーカーによってはロックダウン実施に素直に従う事にして納品出来ていない分はボツ、それどころかサンプルも出荷が出来ないので展示会も見合わせ、というところが幾つも出てきておりまして。





米国にしてもあのグダグダな選挙の中で1日に12万人が罹患するという事態になっております、その世界情勢の中で人口規模が違うとはいえうちの国は1000人前後の増加数で済んでいて、それ故に日常に溶け込んであまり意識しないで過ごせているのかもしれません。





それでも大阪や北海道等明らかにこれGOTOトラベルの影響あるよなぁ、という観光地であり風俗街がある街、という特徴を持つエリアで感染者が増えており。直接そういうところに近寄らなくても利用者や従業員が街の中を歩き回っていれば同様のリスクは負う訳で、それ考えたら北海道でも函館、関西でも京都の感染者数が少ないのも納得です。夜の街の規模に因ると言いますか、東京都心部でも新宿や池袋等が問題になるのと同じ事なんでしょう。





でも国がもう欧米レベルの感染率にならない限り経済活動は止めないのだ、という中で我が身を守らなければならないという事は間違い無いので。マスクするのは当たり前なんですけど意味判らんのが外で他人と接する事のない道々はポーズでマスクして歩いているのに電車の中で鼻マスクにしてみたりでは意味なかろう、と思いますし他人と距離の保てない飲食店の中で食べながら会話していたりというのは理解してんのか??という方々。諸説あろうと間違いないのはこのウィルスが外の空気中を漂ってはいないのだ、という事です。これは確実な事実なのにヨーロッパとかで街中の壁や手すりを消毒液を噴霧して殺菌していたりするのを見ると、そうじゃないだろう、と思ってしまいます。そこいくら殺菌しても感染者減らないよなぁ、と。判らないから何でもかんでも殺菌殺菌というのは違うし外でマスクするのも意味ないし、逆に室内で1m以内の距離でお話しするのにマスク無しというのもリスキーです。そして服との関係、という事なのですが、今年に関しては暖冬か厳冬かという事以上に風邪を引いてもコロナを疑わないといけない状況だ、という事を考えるとなんとか耐えられるとか我慢すればとかそういう服装はいかんだろう、という事です。





偶々今年ダウンやそれに準ずる中綿アウター色々取ってますけれど、薄着でも大丈夫だろうというので油断して風邪を引く、なんて事があるとコロナの疑いでPCR検査をする事になったり、陰性判明する迄家族や濃厚接触者が自宅待機しなければならなかったりと色々と面倒な事になります。なのでそれ考えたら今年は先々に暖かく、それでいて汗を書いたりしない服装で努々コロナは勿論風邪を引く事のない様に過ごさなければなりません。





例年ですと12月迄はもうお約束の様にアウターの到着が延び、場合によっては年を越すなんて事もあったのに今年はそのコロナの欧米での感染拡大による遅れ以外はえらくサクサク納品されていますので、ありがたい事に12月1月の冬物の納品というのはまずなさそうです。なので今年は早めに、そして既存でお持ちのアウターやミドルレイヤーに加えて暖かなアイテムを足して万全の装備で冬に臨む様にした方がよろしいかと。





タイトルに戻りますが、我が国は相対的に見るとコロナの蔓延はかなり抑えられていますが、それはなんらかの政策や対策に因るものでもなければ一般市民の意識の高さに因るものでもなさそうで、何らかの理由はあるのでしょうけどその理由が判らない中で根拠もなく大した事ないとか大丈夫だとか米国現職大統領の様な事は言えません。なのでワクチンが普及する迄は、特にこの冬を越すという事に関しては装備から環境迄しっかり注意して、妙な思い込みやイメージではなく事実のみに基づくエセじゃない科学的な対応が求められます。何とかGOTOトラベルやGOTOイートは中止、なんて事にならずに冬を越せると良いですね。





と、冬物チェックしましょう的な感じの話になってしまいましたが、新作紹介が続いたので一寸ブレイク。明日はラボルールのブレルのカバーオールの紹介を予定しておりますのでお楽しみに。


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2020年04月09日

この状況下での過ごし方




昨日全く今日の事に触れずじまいでしたが、展示会は個展を含めて都内で開催される予定だったものは全て中止若しくは延期になっておりますので、徒らに都区内に立ち入る必要はなく。そして現状を考えると休める日は休んで運動なりをしておこうと思いまして定休日とさせて頂きました。





私としては至って冷静にウィルスの特性と現在の東京近郊の状況を把握していると認識しておりまして、その辺を全国民に理解させるのが大変だから一律で不要不急の外出を避けろ、という事になっているのでしょうけど、まずウィルスの特性をよく考えるべきだと思うのです。現在提唱されている3密を避ける、これはまさにその特性に対して感染回避の為の方策として重要な事です。密閉空間で密集して密な会話というのを避けろという事ですから。





コロナは細菌ではなくウィルスです。細菌は栄養源さえあれば細胞分裂して増えていく単細胞生物ですが、ウィルスというのは細胞がなく人を含む生物の細胞に入り込みそこで自らのコピーを作って増殖し細胞を破壊し他の細胞に入り込み、というのを繰り返し増えていきます。





細菌は抗菌薬や抗生物質が有効ですが、抗ウィルス薬はそもそも開発段階の物が多く開発済みの物が少なく、子供の頃に予防接種を受けるポリオや麻疹、風疹やおたふくかぜや日本脳炎、そして毎年予防的に打っている人も多いインフルエンザぐらいです。エイズにしろエボラやハンタ等の深刻な感染症を引き起こすウィルスのワクチンはまだありません。今回の新型コロナウィルスに関しても基本的には人間の免疫力に頼るしかないのですが、その辺の仕組みは清水茜氏の漫画“はたらく細胞”等にこうやって字で書かれるより判り易く説明していますので、外出出来ない分ネット上で読めるのを大いに活用して頂きたいと思います。





で、大雑把に説明するとウィルスが入り込んで本来の役目を果たさず壊れてウィルスを他の細胞に染す感染した細胞をマクロファージというのが情報収集して指令を出すT細胞というのに伝え、まずはキラーT細胞というのにその感染した細胞を破壊する命令を出します。それと並行してB細胞というのにそのウィルスに対する抗体を生成させキラーT細胞と共にウィルスに感染した細胞を破壊する、という流れです。





つまりコロナウィルスに感染した細胞の増加スピードと免疫系がウィルスに感染した細胞を破壊するスピードとで破壊するスピードが上回らないと快方に向かいません。この増加スピードを抑制する薬が抗ウィルス薬で、直接作用する物と免疫機能を強化する物があるのですが、現在コロナ専用の抗ウィルス薬の開発を進めつつインフルエンザ用に開発されたアヒガンが有効なのではという事で増産と臨床使用が進められております。実証されると良いんですが暫く時間がかかりそうです。





とまぁこれに対して我々が出来る事は限られていて、嘘っぱちの情報も多いのでそれに惑わされない事も大事です。ここで免疫と言っているのはコロナウィルスに対する物で、全般的な免疫力という言葉で使われているものではありません。ですから自称健康食品を売るメーカーが正しいデータもなく自称するだけの物はほぼ意味がありません。得体の知れない宗教に縋る様なものです。イワシの頭を拝む信心みたいなもの。納豆かき集めて狂った様に食べてもコレステロール値が上がるだけです。信じるか信じないかはあなた次第なんていうのは都市伝説レベルって事です。フィクションとして楽しむ分には害はないですけど、ウィルス蔓延という事態においてそんな事言って儲けようとしたり人心を惑わしてほくそ笑む様な輩は害悪でしかありません。又この程度の専門的ともいえない知識を得ようともしないでそういう話に踊る人も迷惑極まりありません。自分は頭が良くないとかいう言い訳は全く通用しないと己を戒めるべきです。





困った事にじゃぁ罹ったら有効な対処が出来ないじゃん、というとその通りで、だから今回これだけの事態になっているのですが、ウィルスなので細胞内に入り込まないと増殖も出来ず自ら生命活動を行えないので飛沫感染か生存中に付着して経口若しくは粘膜や目等から侵入するしかありません。そして空気中ではエアロゾル(空気中の微笑物に付着した状態)以外では生存時間は短く、外気の中ではほぼ生きられない物と考えて良いでしょう。どこぞに付着して数日生きているという事はある様ですが、他人と接触した後にアルコール消毒をしていればそれも少なく、だからこそ3密の全てを満たすところは勿論ですが、感染者がいる前提で密集したり飛沫感染する距離でマスク無しに会話すると感染リスクがある、という事になります。





反面1人若しくは夫婦やカップルや2・3人程度の現在感染が確認されていない人同士で公園や山や海等に車やバイクや自転車や徒歩で行き過ごす分にはそれが不急の外出であっても何ら感染拡大には寄与しない事になります。人の少ない換気の良い店で距離を保って接客していてもされていても染りませんし、そこ迄の行程でマスクをして人混みを避け会話せずに移動していればこれもまたリスクは相当に低いでしょう。





我々は利便性を求め、東京近郊に暮らしていると都心部に行けば何でも手に入る、という集約を良しとしてきました。それはとても便利だしありがたい事ですけど、今回の様な条件下だとマイナスにしか働きません。また経済活動としてみてもディズニーランド&シーやUSJの様に大規模に人を集めて集金する場所(そこに楽しさを感じている消費者に対し運営側にはお金儲けの場でしかないので)はウィルス蔓延という事態には全くなす術はありません。ネット上でバーチャルに楽しむ様なものは問題ありませんが、服等は通販で買っても良いと思えるのは安価でな量産品ぐらいで、文化の一部として人が積み上げてきた様な物は手に取って試着してみないと良さは伝わらないので売れません。それにアウトドアウェア等のギアに相当する物も使う場があってこそで家から一歩もでなければ必要ないですわな。靴なんて全く必要なくなります。近所のスーパーに買物に出る時だけしか履きませんから。でもそれが人のあるべき生活としてどうなんでしょうと思わずにはいられません。





確かに一気に押さえ込むのに人との接触を8割カットすれば終息に向かうという理屈はその通りですが、通勤している人は通勤時に接触する人の数=分母の大部分ですから通勤している限り接触数は減りませんし、私なんてスーパー寄らなければ1日の接触者数は家族を含め5人以下、という日もざらにあります。でも満員電車で通勤している人は100人じゃきかないですよね。テレワーク可能な仕事じゃないかぎりそこがなんとか出来ないと全体で8割カットは無理でしょう。5割カットが良いところでしょうね。とはいえ都下や神奈川・千葉・埼玉の衛星都市に暮らす多くの人は通勤以外では他人と接せず外を歩く事は可能です、ジムに通うのではなく散歩する、ジョギングする、軽登山や散策、可能ならそういう風に原点回帰に近いですけど利便性よりも泥臭く地道なライフスタイルにすれば運動不足にはならないはず。ストレス云々も軽減されるでしょう。あるお客様のツィッターで外出自粛の中、庭でキャンプ飯的にカレー作って楽しむというのを上げていた方がいらっしゃいまして、とても羨ましく拝見しました。庭がなくてもちょっとした河原の近くでしたらそんな事も可能だよなぁ、と思ってしまいました。





洗練されたアーバンライフや人工のアトラクション、集団での娯楽に関わる営みは無理ですけど、やがて元に戻る迄は人の密度の低い店に出来れば滞在時間は貸し切りにして行くとか、自然の中で過ごすとかであれば問題ありません。そういうライフスタイルへの切り替えさえ出来れば多くの店は存続出来るはず。行列が出来ていないと成り立たない、満席で3回転しないと成り立たないビジネスモデルとかは今後も起こりうる未知のウィルスの蔓延にはどうにもなりません、別にスローライフを謳う気はありませんが、かつての日本の商道の美徳とされた“釣りして網せず”の姿勢が当面のあるべき姿な気がします。大儲けはありませんが、人と人との繫がりを大切にして目の届く範囲の方に物だけじゃない様々な背景を含めて提供する事を良しとする、そんなお店がかつては沢山あったのを記憶しています。





この状況下で感染者にならず出来る限り文化的で人らしい生活が出来る工夫が出来ると良いですね。





という事で長々と書いてきましたが、畏れるべきを畏れ理に適った行動をして過ごしましょう、という事でして、かくいう私は展示会廻りで週1で10km以上歩く運動が断たれたので、久々に自転車に乗って津久井湖の方に向かい、途中に自転車を留めて峰の薬師まで登ってきました。往復1時間の自転車と往復1時間弱の軽登山でしたが全く誰とも接触しない屋外の活動で、鈍った身体は結構な疲労度ですが、なかなか取れない純粋に自然の中で過ごす時間に気持ちは晴れやかです。夕方帰ってきて店でこうしてブログだけ書いて家に帰るのですが、明日はこのタイミングで英国からTシャツが沢山届く予定です。今年はGWだからどうという事ではないのが確定していますから、タイミングを見て順次紹介していこうと思います、そちらもご期待下さいませ。


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2020年04月07日

緊急事態宣言出ましたが至って平常営業です




今日は新作紹介云々というよりも、この緊急事態宣言とやらの発表を受けてどう対応するか、というのが問題になっている今、明日からの営業について書いておかない訳にはいかないだろうという事で。





昨日も書きましたが、NY等に比べて遥かに感染者数が少ない事になっていて、重症患者や死亡者が少ない事になっている東京であっても感染者用に使える病床数は4000床以下、この数は軽症や自覚症状のない人を隔離するホテル等を入れての数です。実際重篤な症状になっている人だけを隔離出来る陰圧室で集中治療可能な病床数なんて数百です。現段階で既にその重傷者に対応出来る病床は一杯に近いので、これをもって緊急事態宣言を出しております。





これ以上になるのは避けられないのですが、ここで問題なのは普段から入院病棟は病院経営の為稼働率が90%以上、常にほぼ満床というのが望ましいとされてきました。そしてインフルエンザであっても罹患したら隔離して対応する訳ですが、肺炎等呼吸器の症状ですけど呼吸器病等なんて肺がんによる症状で入院している人が殆どです。それ以外でも様々な疾患で入院している人がいる訳ですが、その方々を放り出して病院を全てコロナ感染判明者の為に使う事なんて出来ません。出来ない中で1病院で1フロア10床(マンパワー的にこの程度が限界)とか割いて感染症病床専門フロアとスタッフを確保しているのです。で、現実的にこれ以上増えると病院の廊下に死体袋が転がっている様な状況になりかねない、これを医療崩壊と言う、という事でそうならない為に軽症者・無自覚者は最初からホテル等で隔離、その為に最悪協力が得られなければホテルを接収する事が出来るというのが特措法の骨子です。





当然そのような状況ですからこれ以上病院に大勢の感染者が来る様な事を避ける=感染の原因になる条件のところには行かない、それを常識で考えて行動出来る文化度民度を求められる訳ですが、いくら言われても愚かな輩は愚かなままで、衆愚とはよく言ったもので同じ様な行動を自分の意志で行っていると錯覚して、単に同じ物を良しとする事に安心感を感じ、誤情報に踊り不安に狩られ訳の判らない行動をとる、若しくはチンピラ気取りで他人様に言えない様な行動を取って恥じる事もない、そんな残念なのが散見されます。





この橋本駅前でもキャバクラのキャッチがこの期に及んで道ゆく人に声をかけるのを警察は取り締まりませんし、営業している居酒屋の中には4人以上の集団が見受けられます。営業するのは良いですけど、これでその店から感染者出たらそういう客を受け入れているせいですよね。せめてそのソーシャルディスタンスを保てる3人以下の客以外お断り、とすればその条件下では営業持続可能でしょうに、自粛要請の中飲み屋にいるのは個人や3人以下の客ではなくそういう粋がった輩が目立ちます。それじゃ自らより厳しい状況に追い込んでいる様なもの。





スーパーもそう。今日の食料品売り場、狂った様に納豆をまとめ買いしたり米10kgを2袋も買ってみたりでレジに大行列を作り、昨日のうちから十分に毎日供給されるから買い貯めするな、と要請されていたのに、どうせそんなの自分で見もしないで誰かから緊急事態宣言が出ると聞いた、とかそんな不確かな認識でパニック買い占めに走る人が少なくとも大行列作る位いた、という事実が民度の低さを物語ってます。毎日やってんだから明日はさぞかし空いてるだろうし、ゆっくり明日買物しますけどね。





子供の事もそう。子供が家にいるから食費が嵩むって・・・・確かに給食の学校は自治体が給食代の半分近くを補助してくれてますが、給食のない中学と高校以上は学校があってもなくても食費に差なんてあったらおかしいじゃないですか。なのに子供が家にいると食費の負担が、とかどういう理由でそんなことが起こるのか、TVのインタビューとかでそういう発言している人、恥ずかし気もなくよくもまぁ言えますね。うちの子供の中学は弁当ですので、むしろ弁当作る手間が省けて楽ですけど。何かしらか負担増であるという論調にメディアは持っていきたいんでしょうか。だったら春夏冬の学校のお休みの期間、どうしているんだか教えて頂きたいです。





そういう愚かな行動や主張をすると、民衆というのはそういう愚かなものだから行動をコントロールするべく為政者は情報をコントロールし、それが国民の為だとか公僕の分際で思い上がった選民意識を持つ様になります。コロナのPCR検査もそう。精度がどうのパニックがどうのとか、そんなもん政治家や政府の言い訳するべき内容ではなく、最初から特措法ありきで軽症・無症者はホテル隔離にする前提で検査だけは全国民に2週間おきにでも実施すれば良かったんです。そうすれば世界各国と同じ条件で感染者数を比較出来ますし、結果的にダラダラと全てが中途半端な対策を口先だけ取る取る言いながら時間だけが無為に過ぎていく、なんて事にはならないはずなのです。





つまりこの政治のグダグダは政治家がグダグダなんじゃなく、衆愚な層を一定数抱える我が国国民あってのグダグダだという事に不本意ながら論理的には帰結してしまいます。やれやれ。





そしてこの緊急事態宣言では終息はしないという事も判りますが、それでも医療崩壊を避ける為には必要な措置です。





で、明日から罰則規定のない自粛要請ですが、店舗が集合していて人が一定以上集まる駅ビル等の集合テナントビルは軒並み閉館し、飲食店もそれなりに人を集めないと経営が成り立たない大手チェーンも休業が決まっています。そんな中ではありますが、何の自慢にもなりませんが、繰り返しになりますけど我がB.A.Tは3人以上店内に人がいる事自体珍しい店ですので。そして顧客様の把握をしっかりしていて濃厚接触も3密も接客時においてもないですし、展示会廻りのない今お客様以外との感染に繋がる様な接触も全くありません。万が一私がコロナウィルス陽性になった場合もそこから2週間遡って接客させて頂いた全ての方にご連絡出来ますし、電車で移動して感染した例は1例もありませんので今のガラガラの電車で染る事はまずありません。





安倍政権のこれ迄の経済施策を見てもマクロな視点で全体を廻して結果を出す事に終始していて、口では国民に寄り添うとか選挙向けに主張してますが、実効性を持った救済措置は当面望めないでしょう、そんな中営業を休止するという選択は私には出来ません。上記の通りで威張れないお客様の混雑具合が逆説的にとても安全な店であると言えますので、売上は最悪な迄に落ち込む可能性が大ですが、それでも店を開けて営業は継続させて頂きます。





服というのは現代において供給過剰なもので、かかる非常事態において優先度は低いです。それでも実際に給与所得者で給料が下げられたところは今のところありませんし、フリーランスや派遣やアルバイトの方は影響が大きいですけど全体としては殆どの方の生活はむしろ仕事が減って自宅で過ごす時間が増えていて、付き合いの飲み会に使うお金が抑えられ、自炊しているからエンゲル係数は下がっていると思われます。後は旅行や外出出来ないのならそれを想定した服はいらない、という事になりますが、基本的にそういう特別な服ではなく日常を過ごすのにその日常を豊かにする為の服を提案していると自負しております、なので不急ではありますが不要ではない外出、という事で気になったものがあれば余計なところに立ち寄らずに真っ直ぐB.A.Tにいらして頂ければと思います。





繰り返しになりますが、遠方の方にもメールや電話等のやり取り、通販対応はさせて頂きますので、そちらのご連絡もお気軽に。では明日から効力を持つ緊急事態宣言下での営業、この事態を何とか生き延びられる様、皆様の応援・ご助力をお願い致します。


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2020年03月27日

人の営みと自然の営みは別の事です




やれやれ、到頭駅ビルも明日明後日は食品売り場以外を自主休業をするそうで。B.A.Tは明日は取り敢えず店を開けます。一応先進国を自称する我が国にあって、人の集まる所に移動して密集して騒ぐのを避けろと言われているのに、明日明後日がいけないなら今日のうちにとかいって上野や千鳥ヶ淵等に集まるとか、そんな自粛要請把握していないとかそんなレベルの輩が年齢を問わず存在しているのは残念な限りです。





屋外で人の少ないところでのんびり過ごす程度を規制されている訳でもなし、群れる事で何かしらかを共有しているという安心を得たり楽しく感じるなんてのはまさに言葉通りの気の迷いでしかありません、人は一人で生まれて一人で死ぬのです。だからこそ人との出会いを大事にしましょうという事であって、薄っぺらく安酒飲んではしゃぐだけな交流は、今の状況で優先すべき事ではないでしょう。





とはいえ、自然の営みを愛でるというのはこうやって我が身1つでどうにもならない状況に翻弄される人の身としては余計に美しく感じるもの。その年に1度の桜が満開の季節に不要不急の外出を自粛しなければならない状況にあるのは残念な事に違いはありません。でも昨日書いた様に都心に入らず近隣でも桜の咲いているそれほど人の行かない公園や川沿いの道、里山なんてのは東京近郊には沢山あります。露店を集めて地域振興を大義名分にイベントぶつけたりどんちゃん騒ぎをする場だけが桜の名所ではありません。


20200327-KIMG0364.JPG



ソメイヨシノの寿命は100年程度と言われていますが、手入れ次第でもっと長生きしている木が沢山あります。江戸時代以降ソメイヨシノが沢山植えられている関東には街のあちこちに桜の木があり、今まさに満開の時を迎えているのですから、商売に乗せられた経済効果ありきの花見ではなく、日本人でございというなら本来の人の世の無常と悠久の自然の営みを対比して過ぎ行く季節を愛でるという花見を一人若しくは家族やパートナーと楽しんでみては如何でしょうか。





そもそも私の経営思想というのはマスに向けて儲け=売れる数を最大化するという発想ではなく、そういう自然や積み上げてきた文化を他人の評価ではなく自ら楽しむ方に向けて提案するというものですので、これ着てたらモテまっせとかイケてる男はこんな感じとか流行に乗っている人になれるとか、そういう謳い文句をほざく気は更々なく、そういう評価を手に入れられるかの様な胡散臭いアピールをして物を売る気もなく、文化や自然に対する造詣を深めて頂く事を旨としております。それを楽しいと思って頂ける方が増える事とお客様が増える事が同義である事が私の望みなので。





という事で明日はまだ暖かいみたいですし、営業はしておりますので無理せずお寄りになれる方は是非お越し下さい。そうでない方も気になった物等ございましたらメールでも電話でもDMでもLINEでもお気軽にご連絡を。明後日の営業については天気予報を見つつ明日のブログにて告知致しますが、実はこのタイミングで新作入荷もございますので。


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2020年03月08日

軽登山のススメ




流石に今日はコロナ自粛に加えて天気も悪く気温も低く、こうなると人出は本当に少なく。B.A.Tのお客様はそれでもお客様がいないと店は潰れてしまうという事を気にかけて下さっていらして、こういうご時勢だからこそ気にしていらして頂いている方が大半で、様子を見つついらして下さっている、若しくはいらして頂けるであろうと思ってはいますが、それでも今日みたいな日はいらっしゃる方は少なく。





そして今日は昨日話を振った事もありパンツ→ベルト→靴→シャツときたからジャケットの紹介したいな、と思ってはみたもののこれといってこの時期に紹介したい既存のジャケットがなく。ないというかもう一寸季節進んでからだよなぁ、という感じですね。





そんな日だからこそ人の集まる所へのお出掛けを避けましょう、という事態になっている今の休日の過ごし方を提案してみようと思いまして。





こうなってみると思うのですが、アニメの舞台となったご当地巡りというので田舎の鄙びた風景に人が大挙して押し寄せるというのがありました。でもそもそもそういう所ってそんな風に人が来る所じゃないはず。でもここですよ、というのをメディアやネットで流されると最近の共有願望からして大勢が行ってしまう。でも本来はそういう所じゃないというか同じ様な日常は身近にでも転がっていて、そこに趣を感じる嗜好や価値観こそを共有すべきだと私は思うのです。





服も同じで流行っているかどうかという基準は正にそのご当地巡りに近い発想でしかなく、本質を掘り下げると沢山作れる物でもなく華やかさもなくでも着手の生活の中で一体となって馴染む服を自ら探し歩いて見つけるしかない、という事になります。





そこでオススメなのが軽登山という事で。これ高尾山でも良いんですが、その場合は安易に観光客を集めようと作られたケーブルやリフトを使って舗装された道を歩いて薬王院を抜けて山頂、というのではなく、舗装されていない道をメインで使って登るという事になります。なので軽登山、という事です。これがねぇ、ミシュランガイドにも掲載されて世界中から人が集まる観光スポットになった為、平日でも桜や紅葉の季節はケーブル駅から山頂迄は人でごった返す状況にありながら、琵琶滝を経由するルートで見晴し台下迄進むと10人以上の人に逢う事はまずなく、そこから薬王院を巻いて山頂に向かう道に至ってはほぼ誰にも会いません。それでも高尾山にしてここは確かに修験の山なのかも、と思える程度の登りありで清流に触れ湧き水を飲み鳥の囀りを聞く山林ありの中で過ごせます。





別にハードに肉体を極限迄駆使して登る登山じゃありません、そこから山頂も巻いて先に進むと桜の名所の一丁平とそれを越えた先には城山という高尾山の隣のピークがありますが、この辺り迄来るともうかなり空いています。その先の小仏峠は古来街道として人の往来がありその趣を今に残していますし、そこから登った景信山迄行くと本当に人が減り、しかしかつてハイキングがメジャーなレジャーだった時代に整備された山頂付近とそこにある茶屋は荒らされたくない名所です。





電車に乗って出掛けるとそれだけでも感染の可能性が、と危惧する方もいらっしゃるかもしれませんが、何故ご当地巡りとは趣が違う、と書いたかというと、ジムに通う様な日常でもなくアミューズメントスペースや賑やかな街を目指す移動でもなく、人が行かない所でかつては人の往来のあった街道筋の山は道が整備されていて過ごし易い所だから。その失われつつある自然に対する敬意を払いつつ人の生活圏としていた時代への郷愁と、アウトドアウェアやそれと同等の機能性素材を使った服を持っているならそれが活かされる場に行ってみてはどうか、という提案だからです。





これ絶対に主流にはならないです、だって多くの人はネズミーランドに行っている方が夢があるとかいう情報操作に乗っているから。でも今回の様に未知の伝染性の病気が発生したりすると人為的に作りだされた虚構の世界で遊ぶとかいうのはあっさりOUTです。だって人が集まらないと成り立たないから。そういうのに慣れた人達が普段アニメなんて視ないのに映画がヒットと煽られて俄にのめり込んで同じ感覚で行くご当地巡りは一過性の遊園地みたいなもの。でも山は人が作ったんじゃないからお金取らないし。来てくれないと経営がとか町興しがという思惑も持たないし。特に富士山みたいに人が集まって整備するのにお金がかかる様な所は別ですけど、近場の山をあるがままにある物を楽しむ、長きに渡る人の営みが道を造り互助の精神がベンチを作りというありがたさを楽しむのが軽登山だから。だから流行りはしないです。でもだからこそ、そういう所に向かう電車は空いているでしょうし、行った先は混雑や人混みとは無縁です。そして個人差はあれど楽しめるんじゃなかろうかと。





ルート取り次第ですけど荷物少なくて自炊しなくても美味しい物が食べられるおまけが付けられたり、鄙びた温泉がルート上にあったり、ここからしか見えないバエる風景なんてのを独り占め出来る場所を通るようにしてみたりと色々な事が出来ます。東京近郊から1時間もあれば十分楽しめて人が少なく移動中の感染の可能性も低く、行った先での感染の可能性は皆無という所でのんびり過ごす、それを良しとする人がお客様にいて頂けたら、土産話を聞くだけでも私は楽しいんですけどねぇw


出来れば自分で行きたいところですが、こういう仕事をしていて店が休みの日も展示会廻りや生地や材料を見に行ったりしているとなかなかそういう日が取れないので。あ、でも今年は展示会廻りが早々に終わりそうだし月末の方で行けそうなら1日位登りに行ってきますかねぇ。もし行けたらこんなルートでこんな風に廻ってこんな風に楽しんできました、というブログが書けますしね。





何れにしろ家で引き蘢っている週末も2週も続ければ飽きてしまうでしょうし、かといって人の大勢いるところに行くと感染の危険がという事ですから、本日はなればこその提案をしてみた次第です。


勿論私としては遊びにいらして頂けるのがベストなのですがw





という事でここ迄書きましたが、そういう軽登山スタイルとしてこんな感じを提案します、というコンセプトで明日から一連の商品紹介をする予定なのでよろしくお願い致します。


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2019年09月11日

敢えて書こう、“剽窃”であると!!




明後日には最低気温が20℃を切る様になる、という予報は変わらない様ですが。昨日の夜から今朝にかけては熱帯夜でしたし、季節は徐々に進んでいってはいるものの、最高気温を見ると30℃切っていても30℃近い夏日が続きます。いやそんな中ではあるのですが、この時期は売上が落ちる時期でして。かつてはニッパチ(2月・8月)と称して語られていた売上の落ちる時期ですが、端境期がずれ、尚且つ長期化している為にどちらかというとこの位の時期の方が売上が下がります。実際消費者の立場になって考えれば、猛暑日が続き30℃前後の最高気温の日が続いている中、9月だからといって秋冬物を買う、というのは余りにリアリティがないです。ダウンやファーやレザーのウェアをこのタイミングで投入し、希少性や早期枯渇を匂わせて売る、という販売手法もあまりに消費者を蒙昧と侮っている気がしますし、実際そのものの日本流通量は限られていても、同クオリティの同じ様な物は溢れている場合が多く、上手く立ち回ってお金を稼ぐテクニックでしかないと私には思えます。





物を売る事を商売にしている身でこういった事を書くのってどうなのよ、と思わなくもありませんし、実例を出すと同業他社や関連事業を営む他社への批判になってしまうので、多くの同業者は話題にしないと思うのですが、自浄が働かない文化というのはどんどん劣化して結局は自らの存在意義を失ってしまう事になりかねないと思いますので敢えて今日はBtoCなビジネスのあり方について書かせて頂きます。





物を売る事を生業にしていると、結果が全てという判断をする事される事が多くなります。売れたもん勝ち、というのもそうですし売れた物が良い物というのもそうです。時代を超えて評価されるレベルの素晴らしい物、というのはなかなかありませんし、それ以外を削ぎ落としてしまったらそもそもそういった素晴らしい物も生まれないでしょう。例えばそれが音楽を例に取ると、今ではボカロで様々な楽器をミキシングして自分で音楽を配信する事が出来ます。その現代にあってクラシック音楽やジャズ、カントリーやロカビリーとインターネットがなく世界中で情報を共有出来なかった時代の音楽であってもこれは良いと感じる人が多い楽曲は多数存在します。それ等が様々な場で流されている中、意識するしないに関わらず全く耳にしないで生活出来る人というのは余程隔絶された地でネットと関わらず暮らしているのでもなければありえません。なので様々な過去の旋律を全く聴かずにオリジナル曲を書ける人はほぼ存在しないのです。





来月公開される“YESTERDAY”。自分以外ビートルズを知らない世界になってしまったら?という設定のこの映画、監督のダニーボイルには代表作であるトレインスポッティングの丁度その時代感や、その延長上にある今の英国(トレインスポッティング2)のリアルクロージングを提案している身なのでとても馴染みがあるのですが、今回のこの映画はとてもシニカルなアナグラムの効いた話で、自分以外にとっては経験した事のない素晴らしい物であって、それ以上の物を産み出さないと評価されず鬱屈として過ごしていた身としてはその提案をするだけで絶大な評価を得られたとしても、それが剽窃でしかない事は自分がよく知っている、という事が自分を苛む、というもの。時代を超えて歌い継がれる名曲をちりばめ、現在の人気ミュージシャンであるエド・シーランも出演しているこの映画、レトリックとして楽しいし今年最も個人的に見に行きたいと思えた映画ですが、主人公ジャックが持つ事になる葛藤がビジネス=金儲けと割り切るだけで恥ずかし気もなくやれている企業やそれを構成する個人のなんと多い事か。





ロジックとして被ってはいるものの、ビートルズの楽曲は紛れもない本物なので完全に同じ構図ではないのですが、ライセンスで名前だけ使って本来のあり様とは全く違う物にして、そのイメージやネームバリューやそれ持っときゃ格好良いとかお洒落とか、そういうイメージをメディアやネットを駆使して植え付けて物を売る、というビジネスモデルが実に多いのがこの頃頓に目につくのです。今日こんな事を書こう!と思い立ったのも某ファッション情報サイトでイタリアンカラーのリボンをブランドタグに使っている某ブランド、本来鞄メーカーだったはずだけどフェリージが提案したイタリア製のナイロン×レザーの仕様を模倣したファクトリーのファクトリーブランドなので、手が届く価格で小回りが利くロットで提案されていた事から、日本でだけ猫も杓子もって感じでそれ持っとけばイケてるみたいな錯覚を作りだす事に成功し、気が付いたら一見レトロ風だけどアジア生産のクォーツの時計やセメント製法のビジネスには本来向かないデザインだけどそれを小洒落ていると勘違いしそうな多くの消費者には知名度があるから売れそうな革靴や、遂にはスーパーの雑貨売り場で売られる様な小物迄展開しているところですけど、そこのイタリアの本社が清算手続きを進めている、というニュースが出ていたから。





日本の某大手商社が既にマスターライセンス権と商標権を取得しているから影響がないそうですが、その某ファッション情報サイトをしてそのブランドの説明が“日本のビジネスパーソンから高い支持を受けるイタリアのトリコロールカラーのリボンの付いたビジネスバッグ”ですからねぇ。いやいや、そのリボンて紙の下げ札の代わりに付いている物で付けたまんま使っているのはそれついてたらお洒落とか勘違いしている判っていない恥ずかしい人だから!と突っ込まないといけないのでしょうか。で、これ元々提案した本家本元があって、それに対してファクトリーが似た様な物を同じ素材で提案したから安くて良いでしょ、という程度の物でしかなかったのに、然もそれがイタリアのお洒落です、といわんばかりのプロモーションを展開して、イタリア人は誰もそんなもんブランドとして認知していないからファクトリーとしても清算しないといけない様な状況になっているのに、その虚構でしかない名称とイメージだけを大手商社が使って本来の物とは何となくの見た目以外別物なのに多角的な展開をしてしまっているのが実状です。しかも以前から供給面で不安視されていたとか、要するに本来のメーカーの生産キャパを越える物量を日本向けにだけぶつけていたけれど、金に物を言わせて商標権等をどんどん押さえていって、旨味を吸い付くしたから後はこっちで勝手にやるからお前達は用済みだ、という事でしかないでしょうに。そして本体が無くなったけれど名称と商社が作ったイメージはありがたく使わせてもらうね、今迄ご苦労様、という事なのですが、こういうのって踊らされる消費者がいけないのか、消費者なんてそんなもんだと高を括ってビジネスを押し進めるのがいけないのか、いずれにしても悪貨が良貨を駆逐して本来の文化を貶める事に変わりはありません。





こんな事は日常茶飯事で本来特筆すべき事でもなく、しかも私もライセンス展開しているアイテムを取り扱っていますから自己批判的な部分もあるのですが、私はライセンス品であっても、いやライセンス品であるからこそ本来のブランドのクオリティと同等かそれ以上で、そのブランドのイメージをより向上させる様な物でなければ取り扱ってはいけないのだと常々肝に命じております。あくまで儲かるかどうかではなくミックスアップ出来る物である事がライセンス契約の本来の姿であって、一方的にネームバリューやブランドイメージを利用する物であってはいけないと思っております。これがまさに本日のタイトルに繋がるのですが、そういう敢えて厳しく剽窃と表現しておりますが、その手法を良しとするかどうかが文化的なあり様の可否の基準だと思っております。





今お金があるというだけなら日本以上に一部の中国企業はバブル経済でお金があるので、成金の次は名声を求めて欧米のブランドネームや歴史はあっても現代のビジネスの潮流から取り残されてしまったところを買って廻る投資ファンドを作ってブランド名を集めています。それを見て何だかなぁ、なんて思っていましたが、日本の商社のビジネス手法も似たり寄ったりどころか更にえげつないやり方で、それに踊らされているのに気付かないというのはとてもじゃないけど順位付けして中国や韓国よりもマシだなんて言えない状況だと私は思っております。





といってもねぇ。こういうのをこうやってブログで訴えてみたところで、大勢に影響なんて全くなく、金のあるところがその資金を使ってそういうボロいビジネスモデルで更に金を儲けるという世のあり様は増々顕著になるのは判っているのです。でもこうやって偶に声を上げる事で、少しでも共感を覚えてそういうポリシーでやっているお店に行ってそういうポリシーを持ってやっている奴と話してみよう、と思って頂ければ、と淡い期待を持ってもいるのですw





SNSを利用する人が多いという事は、意識の共有であるとか共感に安心や判断基準を求めるという事ではあるのですが、意図的な情報操作や多数を占めるところに所属する安心に対して言葉だけで対抗することができる、という事でもあります。実際の歴史や数学や科学は大多数が言っているかどうかなんて基準じゃ左右されません。文化そのものも本来はそうあって欲しいと思うのです。





長々と書きましたが、明日は展示会廻り。明日も収穫が多い展示会廻りになる事は間違いないので、展示会報告、お楽しみに。


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